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2010年6月23日 (水)

今後の日程

 事務局です。
 公選法により、また明日の公示からブログの更新ができなくなります。
 今後の活動予定について、現時点で分かる範囲では次の通りです。大幅な変更等予想されますので、詳細につきましては各都道府県連等にお問い合わせください。

6月24日(木) 鳥取県鳥取市、八頭町、倉吉市、米子市、境港市
6月25日(金) 秋田県
6月26日(土) TBS「みのもんたのサタデーずばっと」出演、京都府京都市
6月27日(日) 鳥取県、NHK「参院選特集」出演
6月28日(月)~30日(水) 鳥取県
7月 1日(木) 北海道函館市、札幌市、旭川市
7月 2日(金) 埼玉県、千葉県
7月 3日(土) 島根県、鳥取県
7月 4日(日)~ 8日(木) 鳥取県
7月 9日(金)~10日(土) 応援日程
 

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いよいよ。

 石破 茂 です。

 いよいよ参院議員選挙がスタートします。
 政務調査会長になってから八ヶ月余、参院選選挙公約作成と全国の選挙のお手伝いに忙殺されてしまい、自分自身の鳥取選挙区が手薄になってしまいました。
 他地域同様、鳩山政権末期は「このままなら何とか勝てる」との確信に近いものを持っていたのですが、首相交代後に情勢が微妙に変化したというのが実感で、あらゆる方途を講じて勝利を勝ちとらねばなりません。
 民主党も鳥取県を最重点区に位置づけ、閣僚などを大量動員してくることは確実で、何とかこの選挙区を守り抜かねばどんなに偉そうなことを言っても説得力はありません。

 一昨日、珍しく平日に地元に帰り、永年の後援者である建設関係の方の叙勲祝賀パーティに出席したのですが、民主党議員の挨拶はさながら選挙演説のようでした。
 曰く「与党になったからこそ、この会に呼んで貰えた。今後は支援していただけるものと嬉しく思う」「与党であればこそ仕事が出来る。○○道路も××港湾も任せて貰いたい」エトセトラ、エトセトラ。果ては「消費税アップを表明した菅総理は絶対に間違っている。まず景気の回復が第一だ」などという発言まで堂々となされる有様。
 利益誘導の政治を排するのが民主党のはずではなかったのか。菅総理になって支持率が回復し何とか選挙に向かえる体制になったのに、それを批判するなど天に唾する行為です。
 世の中にはTPOというものがあるのであって、受賞者を心からお祝いするつもりがないのなら、最初から来ないほうがよろしい。

 消費税の議論は、税制全体をパッケージとして一切の先入観を排し、真剣かつ早急に行わなくてはなりません。
 「こんなに景気の悪い時に消費税を上げてはならない。景気がよくなってからやるべきで、まず徹底した無駄の削減をはかるべきだ」「法人税を減税して、逆進性の強い消費税を上げるなど、大企業優遇の弱者苛めだ」などという一種の俗説の検証を徹底的に行うべきです。
 所得課税体系から消費課税体系にシフトしたほうが、経済は効率化し活性化する、というのが米国では一般的な議論なのですが、我が国においてはなぜそうではないのか。勿論何でも米国が正しいわけではありませんが、主要国の中で唯一我が国の経済回復が遅れている理由の一つに、税の問題があるように思われてなりません。

 消費税を5%程度上げるぐらいで借金が返せるほど日本の財政は生易しい状況ではありません。せめて借金が増えるスピードを落とし、プライマリーバランス・ゼロが視野に入るところまでは見通しをつけねばならない、というだけのことです。
 財政出動をしようにも、それが出来ない現下の財政事情は相当に深刻です。
 これに対して、「国民貯蓄はまだまだあるのだし、海外資産も多くある。どれだけ借金が出来るかは負債と資産のネットで量るべきだ」との反論があることは十分承知しています。これを言いっぱなし、聞きっぱなしではなくきちんと検証すべきなのです。

 所得の少ない人は消費も少なく、支払う消費税も少ないのに対し、所得の多い人は多く消費し、消費税も多く払うのは当然です。複数税率導入などの逆進性に対する配慮は考慮に値しますが、基本的に低所得者ほど「消費税などで払う額より社会保障費などで国から受け取る額のほうが多くなる」はずなのです。
 「金持ちからもっと取れ!」との議論は俗耳に入りやすいのですが、ではなにをもって金持ちとするのか。年収か、貯蓄か、資産か。それよりは消費課税のほうが余程国民全体に資するのではないか。

 橋本内閣時に消費税を2%アップし景気が急激に冷え込んだのを忘れたのか、との説も根強いのですが、この年はアジア通貨危機、国内金融機関の破綻などが発生し、消費マインドが大きく低下した年でもありました。景気が悪化したことをすべて消費税の所為にすることはあまりにも一面的な見方であるように思われますが、この点についても冷静な検証が必要です。

 我が国は、既に世界一の少子・高齢化社会に突入し、そのスピードは今後も変わりません。
 年金・医療・介護などは、景気によって大きく税収が振れる所得税等の直接税ではなく、比較的安定した税収が見込める消費税で賄うべきなのではないでしょうか。景気が悪くなったから医療や年金の水準を大幅に下げてよい、というものではありません。

 …などなど、詰めねばならない論点は多くあります。
 「財務省に洗脳されている!」との批判をよく耳にしますが、それだけでは何の反論にもなっていません。財務省の主張であろうがなんであろうが、間違っていると思うなら具体的な論駁をせねばなりません。
 「無駄遣いをやめよ!」と言うのなら、何が無駄で、何が無駄でないかの基準を明らかにすべきです。
 実際、たいした仕事もせず、高給を食んでいる天下り先受け入れ法人などは相当に淘汰されましたし、今後とも徹底的に削減すべきです。しかし小泉政権時に公共事業や社会保障費を大幅に削減・抑制した結果、地方の疲弊は限界に近いところまで来ているのが実情で、無駄がそう多くは残っていないというのは事業仕分けの結果からも明白なのではないでしょうか。

 日本の財政は既に危機管理の段階に入っています。
 防衛において「日本人はミサイルの一発でも落ちないと目覚めない」などと政治家が言ってはならないのと同様、「破綻して初めてわかる」などと言ってはなりません。
 危機管理論は演説のウケもよくありませんし、ほとんど誰も強い関心を持って聞いてはくれません。
 でもそのときになって国民に「何故あの時ちゃんと言ってくれなかったのだ」と言わせてはならないのです。

 国会議員の定数は減らすべきです。
 日本の議員数は他国に比して決して多いわけではありませんが、ほとんど活動らしい活動もしない議員があまりに多いように思われてなりません。
 本も論文も読まない、会議には出席しない、出席しても発言もしない、発言はしても地元の利益しか語らない、陰で批判はするくせに、いざとなれば上の言うことに唯々諾々と従う、そんな議員ははっきり言って要らない。
 こんな人に限って選挙のときには立派なことを言うのです。当選後の議員の活動をもっと有権者が把握し、判断できるシステムを作らなくてはなりません。
 定数減は各論になると「地方の発言権を封じるのか」などの反対論が続出します。でも断行せねばなりません。
 国民に負担をお願いするには、それが筋というものです。

 選挙中はほとんど不眠不休体制となりますので、ブログの更新は当分出来ないかもしれません。
 梅雨の不順な天候が続きます。
 皆様どうかご自愛の上、お元気でお過ごしくださいませ。

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2010年6月21日 (月)

長野駅前

 事務局です。
 昨日、長野駅前の街頭演説の様子です。
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2010年6月18日 (金)

選挙公約

 石破 茂 です。

 今年はじめから本格的に取り掛かった参院選挙における選挙公約作成も、昨日発表をもって終了いたしました。半年近くにわたる作業でしたが、それなりに納得のいく仕事は出来たのではないかと思っています。
 いままで党で公約策定の責任を負ったことがないので正確なことはわかりませんが、従来、ともすれば党は大まかな方針のみを定め、後は霞ヶ関が具体的な作業を行い、出来上がったペーパーをホッチキス留めして、それに「自民党」というラベルを貼って「党の公約」としてきたところがあったように思います。
 今回は野党なのですから当然ですが、霞ヶ関の手を一切借りずに担当の議員たちがすべて自分達で考え、議論を闘わせ、書き上げて出来上がったものです。
 昨秋、政務調査会の部会長を選任する際には、「当選期数や経歴に関係なく、自分の頭で考え、自分の言葉で話せ、議論に勝てる若手」を条件にしたつもりですが、その成果は充分にありました。今回の経験は、必ずいつの日にか大きく生きるものと信じております。

 それにしても、昨日菅総理が発表された「マニフェスト」は、谷垣総裁が「まるで自民党の公約のカーボンコピーのようだ」とコメントされた通り、我が党のものと目指す方向性においてほとんど大差ないものでした。
 発表日をあれこれ検討した結果、民主党と同じ日にぶつけることに決めたからまだよかったようなものの、「後出しジャンケン」を狙って翌日などにしていたら、とんでもないことになったところでした。

 今から20年ほど前、自民党内で政治改革の議論が華やかなりし頃、「公約とは何か論争」が随分と闘わされました。「公約などどうせ誰も読んでいないし信じてもいない。公約とは単なる願望の表明にしか過ぎない。選挙の公約と膏薬はいつでも剥がせる便利なものなのだ」などと臆面もなく言い放つ議員が実際に居て、怒りに震えたものでした。
 私は平成二年、消費税の是非が大きな争点となった二回目の選挙の際、「心にもない嘘を言って当選するぐらいなら本当のことを言って落選したほうがいい」と生意気を言って、周りの反対を押し切り消費税導入を正面から掲げ、鳥取全県区過去最高得票で当選したのですが、そのとき自民党の候補者でありながら「消費税撤回」とか「消費税大幅見直し」を掲げて当選し、その後あっさりと賛成に廻った者が多かったことに愕然としたものでした。
 「自民党同士が競う中選挙区制度ではどうしても差異化を図らねばならず、党の公約に反することも許されてしまう。こんな詐欺奨励のような制度はやめて、小選挙区制に移行せねばならない」と思ったことでした。併せて、当時の同志とともに、「公約は単なる願望の表明であってはならず、それを実現可能とするための法律と財源をセットにして提示しなければならない」と主張し、これがマニフェスト論のはしりとなりました。

 前提条件を共有した上で、本当に真面目に突き詰めて考えれば、出てくる結論に大きな違いはないはずです。ですから、民主党の公約が自民党のそれに著しく似通ってきたのも当然と言えば当然ですが、それでは何故昨年の選挙であのような荒唐無稽なマニフェストを掲げたのか。
 彼らはよく「政府に入ってみてはじめて状況がわかった」と言いますが、それは明らかに嘘です。必要な情報はほとんど公開されていましたし、国会図書館であらゆる論文にあたるまでもなく、その辺の本屋さんに売っている本を読めば、相当の情報は手に入るはずです。
 要はまず「当時の政府には反対する」という方針があって、政府寄りの論説は一切読まなかったか、或いは読んでいて、そちらのほうが本当は正しいとわかっていながら敢えて等閑視したかのどちらかであり、どちらも恐ろしく不真面目と断ぜざるを得ません。

 民主党の税制に対する方針大転換は、鳩山前総理の「学べば学ぶほど沖縄海兵隊の抑止力がわかった」との妄言・暴言・迷言に通じているようにも思われます。「これが一国の首相の言うことか。恥を知れ!」と叫びたくなりますが、菅総理もそれは同様で、「スーパーリアリスト」は実は「スーパーご都合主義者」ということなのです。
 今までの経緯を率直に国民に詫び、荒唐無稽なマニフェストを撤回する覚悟と勇気があるなら、日本国のため、我々は党派を越えて協力する用意があります。
 しかし、マニフェストもそのまま、消費税はいっしょにやろうというのでは、ぜんぜん筋がとおりません。
 なるほど、予算委員会を開けなかったはずだ、と妙に納得したりもしています。
 
 いよいよ参議院選挙です。
 週末は今日が大阪(13時・自民党大阪府連女性局講演会・松下IMPホール)。
 土曜日は北海道(17時半・自民党北海道 衆・第7選挙区支部政経セミナー・長谷川岳候補予定者総決起集会・釧路市国際交流センター)。
 日曜日は長野(10時45分・街頭演説・JR佐久平駅前、12時5分・街頭演説・ホテルサンルート前、14時20分・街頭演説・JR松本駅前、15時40分・街頭演説・アピタ岡谷店前)。
 月曜日は鳥取で祝賀会等があり、とんぼ返りで東京で会合と、CS朝日ニュースターの生出演です。
 皆様、よい週末をお迎えくださいませ。

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2010年6月15日 (火)

幻の質問案、その2

 石破 茂 です。

 16日の予算委員会で一時間半、菅総理に質問する予定だったのですが、昨日記したような事情で「予算委員会も党首討論も開かないまま参院選に突入する」との民主党の方針転換がなされ、結局また「幻の質問」になってしまいました。

 あらゆる約束を反故にし、「論戦は今後テレビでも出来るのだから予算委員会を開く必要はない」などという実にふざけ切った総理の発言に象徴される、国会を軽視し、党利党略に徹しきった民主党の姿勢にも、「国民の反発」はほとんど沸き起こらないようです。
 新聞・テレビも、社説・論説などで一応アリバイ作り的に批判はしていますが、トップニュースはワールドカップと琴三喜問題。
 琴三喜問題はともかくとして、ワールドカップまで計算し尽くした上での民主党の方針転換でしょうし、それはそれなりに見事なものですが、マスコミも国民も随分と舐められたものです。

 前回同様、質問原稿案を掲載します。
 ただ、すべてを載せれば、政府側に今後、周到な準備をして臨むことを許すおそれもありますので、一部のみに留めることをご容赦願います。

「22.6.15..doc」をダウンロード


 民主党に良識ある議員が多く居ることを私は否定しません。
 しかし今回の一連の流れを見ていると、彼らもまた、選挙勝利のため越えてはならない一線を越えてしまったような気がします。
 良心的な者がそれを捨てた時が一番恐ろしい。そのことをよく認識して、今後我々は行動していかねばなりません。

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2010年6月14日 (月)

代表質問など

 石破 茂 です。

 先週金曜日は、あまりにいくつものことがたてこんでしまい(何の言い訳にもなりませんが)、更新出来ませんでしたことをお詫びいたします。
 土曜日は弘前市、昨日は地元、今日は菅総理の所信表明に対する代表質問が行われる衆議院本会議の後、高知市で参議院候補予定者の総決起大会(高知市文化プラザ大ホール・午後6時)、明朝朝一番の便で帰京します。

 本来であれば、水曜日午前九時から衆議院予算委員会で菅総理に対する質疑に私が立つはずなのですが、今朝突然民主党側から、予算委員会は一切開かず、当然会期延長もしない旨の通告があり、予算委員会の開催自体が流動的な情勢となっています。
 国会対策委員会の話によれば、この流れを主導しているのは輿石東・民主党参議院議員会長で、「予算委員会など開いても、荒井聡国務相の事務所費問題などの追及に答弁不能に陥る危険性が高く、何のプラスにもならない。予算委員会を開かないリスクと開くリスクを勘案すれば、開かないほうが得策だ」と強硬に主張し、枝野執行部も官邸も、鳩山辞任・菅政権誕生の流れを作った功労者である輿石氏の前になす術なし、といった状況のようです。
 
 こんな馬鹿な話があってよいはず筈がありません。
 先週、民主党側から「代表質問と党首討論、もしくは予算委員会のどちらがよいか」との提案があり、3日間の予算委員会開催で野党側は回答した状態になっていたのに、一方的に「あの提案は取り消す」とは一体何事か。
 要はすべて民主党参議院改選組、就中選挙の劣勢が伝えられる輿石氏の事情が国会を左右しているということなのではないか。この人物こそ、小沢氏と組んで国会を私物化してきた張本人であり、小沢氏を切って(真相は未だ不明ですが)今度は名実共に民主党の大ボス(時折「○○の天皇」との表現が用いられますが、このような不敬な表現はいかがなものか)と化しているのではないか。

 以上はあくまで推測ですが、もしそうでないというならきちんと審議に応ずるべきであり、それが出来ないのなら結局菅政権も偽物だということです。
 ここで野党が結束し、国民世論に訴える他に道はありません。
 このまま選挙に突入するのであれば、今度は国民の真贋を見抜く眼が問われることになります。

 これから高知へ出発します。
 本会議に最後まで居たいのですが、以前からの予定でやむを得ません。
 あくまで自民党の質問に対する答弁を聞いた段階でしかないのですが、菅総理の答弁はいままでのどの総理のものより劣悪です。
 いきなり「質問通告が直前だったので充分に答えられない、もっと早く通告を出すべきだ」から答弁が始まったのにまず驚愕。野党時代に、委員会や本会議の前夜、零時を過ぎるほどまでに遅くなっても質問通告を出さず、閣僚や官僚をただただ待機させていたのは貴方ではなかったか。どのような質問が出るか、予め予測することは充分に可能だったはずであり、宮崎訪問はともかくとして、山口県にお国入りなどしている暇があれば、その想定でもきちんとしておくべきなのは当然です。
 そして、だからと言いたいのでしょうけれど、本日の問いはすべて基本的なことばかりであったにもかかわらず、すべて内閣参事官室か民主党官僚が急拵えで作った、とおり一辺の答弁書の棒読み。
 この人は攻めには強いのかもしれないが、守りにはきわめて弱い人のようです。
 「総理といえども国会議員であり、与党の党首である立場は変わらないのだから、国会や与党に意見を言うべきだ」「政策の行き詰まりやスキャンダルで総理が交代したときは与党の中でたらい回しすることなく解散して信を問うべきだ」などと今まで自分が著書の中などで言ってきたことをすべて覆して平然としている様は、鳩山前総理と同様か、それ以下という印象を強く受けました。

 この内閣は長くはない、というのが私の直感です。恐らく早晩解散・総選挙となるでしょう。
 自民党も、民主党も、今のままではどうにもなりません。敵失により頻繁に政権が交代する病理現象を断ち切るために、政治と国家に対する危機感を共有する者が、覚悟を決めて行動に移さなくてはならない時期が来ているように思います。

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2010年6月 4日 (金)

新総理指名

 石破 茂 です。

 本日の衆・参本会議において、菅直人氏が第94代日本国内閣総理大臣に指名されました。
 他党のことはよくわかりませんが、小沢前幹事長グループによる樽床伸二衆院議員の擁立は、無投票阻止とはいえいかにも唐突な感じで、民主党内の権力構造に大きな地殻変動が起こっているようにも思われました。
 それにしても、閣僚経験はおろか、一度も政府に入ったことのない人を日本国内閣総理大臣に推す民主党国会議員の見識が私にはとても理解できません。

 政治資金問題にも、沖縄・普天間基地問題にも、高速道路料金問題にも、「沈黙は金」とばかりにひたすら黙して語らなかった菅総理はともかく、伝えられる仙石官房長官、枝野幹事長という布陣には相当の強い意思が感じられます。この二人は只者ではない。
 小沢前幹事長の政治倫理審査会出席を民主党として決断できるか、鳩山前総理の母堂から「贈与」された(あれは贈与でも何でもありません。贈与はそもそも契約行為なのであり、一方の当事者が「全く知らなかった」贈与など契約として成立するはずがありません)12億円の使途を国会の場で明らかにさせることが出来るか、それが今回の総理交代の本気度・真贋を見極める鍵となります。
 とにかく「選挙に勝ち、政権を維持するためなら何でもあり」という政治とだけは訣別しなくてはなりません。
 自民党は、衆参同時選挙も想定した上で、あらゆる対策を講じてゆくべきです。

 土曜日は千葉市(自民党千葉県連「自由社会を守る県民の集い」・午前11時・ホテルグリーンタワー千葉)と常陸大田市(自民党選挙区支部総会・午後3時半・市民交流センター)。
 日曜日は地元(浜田和幸総決起大会・午前10時・倉吉未来中心、その後倉吉市と三朝町で街頭演説)。
 月曜日は広島市(自民党選挙区支部大会・午前11時・ANAクラウンプラザホテル)という日程です。

 「テレビで見ると随分と疲れているように見えるね、少し休んだら」との有り難いお声を頂いておりますが、なかなかそうもいきません。
 世の中にはもっと大変な人が多くいるのだ、と思いつつ、何とか乗り切っていきたいと思っております。
 皆様、よい週末をお過ごしくださいませ。


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2010年6月 2日 (水)

幻の質問案

 石破 茂 です。

 鳩山総理が辞意を表明しました。
 今日午後1時からの厚生労働委員会で、私は総理に対して45分質問をする予定でした。
 労働者派遣法の改正が議題となっている厚生労働委員会で、総理の政治姿勢を質すのは本来おかしいのですが、与党側が多数をもって予算委員会も開かず、普天間や政治資金の集中審議にも一切応じず、政治倫理審査会も開かれないという状況では万やむを得ないことと、急遽昨日決められました。
 質問案を準備したのですが、結局「幻の質問」に終わってしまいました。思いつくまま書き連ねたので、未整理のメモの段階ですが、私の考えは大体このようなものなので掲載します。
 ひたすら罵倒調で「ではお前の考えは一体どうなのだ」とのお叱りは当然ですが、時間の制約を考えたため、このような形となっています。

「22.6.2.doc」をダウンロード

 総理会見はひたすら情に訴える美文調でしたが、辞任の理由に挙げた社民党の政権離脱や政治資金問題について、解決の方向を示すことは一切ありませんでした。
 社民党の離脱に責任を負うのではなく、ひたすら民心を惑わし、同盟の信頼を損ない、普天間問題に解決の目途が立たなくなったことに責任を負うべきでしょう。政治とカネには何の説明も結局なされず、小沢氏ともどもうやむやにすることがその狙いであったのではないのでしょうか。
 
 かつて伊東正義先生は、竹下総理辞任後の総理就任を懇願する鳩山氏や私に、「表紙だけ代えても駄目だ」と諭されました。それを守らず、自民党は結局国民の信を失いました。
 今それを改めて思い返しています。
 
 我が党は、この局面の劇的な変化に動揺することなく、正面から国民に我々の考えを訴えていきます。

 ところで、コメントでいくつか、私が辺野古に土地を持っているという噂についてふれている方がありましたが、まったくの事実無根です。いったい誰がそんなことを言ったんでしょう??

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