尖閣諸島付近での漁船衝突事件
石破 茂 です。
今回の中国漁船による違法・悪質な行為と中国政府の理不尽極まる態度、そしてこれに対する日本政府の対応の稚拙さは、非難せざるを得ません。かつて予算委員会で「安全保障を弄ぶ者はそれによって報いを受ける」と指摘したのですが、まさしくその通りになりつつあります。
しかし我々は、単に非難するだけではなく、ではどうするべきだったのか、今後どうするかを明確に示さなくてはなりません。
「尖閣諸島に領土問題は存在しない」とするのが我が国の一貫した態度ですが、この機に「なぜ領土問題は存在しないのか」を内外にきちんと説明し、国内世論を統一し、中国の無法な主張を退けるべきでしょう。
今回の政府の対応は、民主党政権に外交・安全保障を任せてはならないということを明らかにしました。
加えて、本来責任を取るべき立場の人が一切責任をとらないこの無責任体制は一体何なのか。あろうことか、那覇地検の次席検事にすべての責任を負わせるなど、政府として決してあってはならないことです。
会見した次席検事は、自分の言っていることが法律論から言っても、手続論から言っても、明らかに間違いであると十分に知ったうえで会見に臨んだように思われてなりません。責任を負うべきは検察庁法によって検事総長に対して指揮権を有する法務大臣であり、間接的に権限を有する総理大臣(仙谷臨時代理)であったはずです。
さらに言えば、小沢前幹事長の系列の人々が菅政権を批判しているようですが、昨年国辱的ともいうべき訪中を大挙して行い、副主席来日の際天皇陛下のご日程まで捻じ曲げたような人たちに批判する資格などありません。
十月一日から臨時国会、まさしく正念場であり、全力で臨みます。
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追伸:
事務局です。文中の仙谷官房長官のお名前の変換ミスがありました。
お詫びするとともに訂正させていただきます。 9月28日 12:00
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