イシバチャンネル特別篇
事務局です。
イシバチャンネル特別篇をアップロードしました。
札幌、NPO法人北海道グラウンドワークさんの会で講演です。
基調講演
ディスカッション・その(1)
ディスカッション・その(2)
是非ご覧ください
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石破 茂 です。
沖縄・普天間移設問題に明け、それに暮れた1週間でした。
その間に特定秘密保護法案の衆議院における可決・参議院への送付という難事が挟まり、いつにも増して辛い日々ではありましたが、沖縄県選出自民党議員や自民党沖縄県連の苦悩を思えばとてもそのようなことは言っておれません。
多くの方がご存知のことと思いますが、沖縄における報道はそれ以外の地域とは全く異なるものであり、その現実を理解することなくして沖縄問題は語れません。沖縄における厳しい世論にどう真剣かつ誠実に向き合うのか。私は現地の新聞に「琉球処分の執行官」とまで書かれており、それはそれであらゆる非難を浴びる覚悟でやっているので構わないのですが、沖縄の議員たちはそうはいきません。
繰り返して申し上げますが、問われているのは沖縄以外の地域の日本国民なのです。沖縄でなくても負うことのできる負担は日本全体で引き受けなくてはならないのです。
中国の防空識別圏の設定は我が国の主張と真っ向から対立するものであり、これを認めることが出来ないのは当然です。日系航空会社がフライトプランの提出を取りやめたのも妥当な対応です。
しかし中国がこの設定を撤回することは当面考えられないことであり、相当長期にわたって緊張状態が継続することが予想されます。これらに対応するためには、やはり沖縄が果たす抑止力を重視しなくてはなりません。技術革新により「距離の壁」はかなり変化しましたが、なお乗り越えられない「壁」は厳然と存在するのであり、「毅然たる姿勢」はこの分析があって初めて意味を持つのです。
特定秘密保護法の採決にあたっての「維新の会」の対応は誠に不可解なものでした。自民・公明・みんなの党とともに共同修正を提案したからには、その早期成立にも責任を共有してもらわなくてはなりません。しかるに、日程を延ばすことを賛成の条件としたのは一体どういうわけなのか。質疑を通じて維新の会の主張は確認されたのではなかったのか。反対勢力が日程闘争を行うのはそれなりに理解できなくもありませんが、共同提案をしている党が日程闘争を展開するという前代未聞の光景に当惑せざるを得ませんでした。
今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。
主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない本来あるべき民主主義の手法とは異なるように *1 思います
土曜日は広島市、日曜日は富山県南砺市へ参ります。
もう師走、皆様お元気でお過ごしくださいませ。
*1 追記(平成25年12月2日10:00):お詫びと訂正について
http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-e81e.html
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石破 茂 です。
今週も普天間基地移設と特定秘密保護法案への対応で終わろうとしています。
どちらも予断を許しませんし、報道も相当に偏った、或いは皮相的な捉え方が多くて閉口することの多い日々ですが、最後に良い結果がありさえすればそれでよいのです。皆がそれぞれ好き勝手なことを言い始めて党内が混乱する事態だけは避けなくてはならず、それでは民主党の二の舞になってしまいます。
党内でその任にある人たちが、様々な批判に耐えながら日々頑張っている姿はやはり自民党ならではのものだと思っております。
予算編成を控え、連日の如く多くの全国大会が開催され、党を代表しての挨拶をする機会が多くなっていますが、そのスピーチの内容を考えるのがまた一苦労です。
用意された原稿をただ読むだけならこんなに簡単なことはありませんが、それでは誰の心にも残らないし、何も伝わりません。あらゆる分野に蓄積があればこんなに苦労はしないのですが。しかし、自民党の考え方を全国から集まっている代表者の方々に強く印象に残すこともまた幹事長の務めなのであり、決して労を厭うてはなりません。
ケネディ大統領暗殺50年という節目の年に長女であるキャロライン大使が着任したこともあり、ちょっとしたケネディ・ブームの様相となっています。
小学生の頃、偕成社から出ていたケネディの伝記(細野軍治著)を何十回となく読んだことを懐かしく思い出します。今でもその本は手許にあるのですが、その中にいくつかのケネディの名言が収録されています。
就任の際の「アメリカが諸君に何をしてくれるかではなく諸君がアメリカに何が出来るかを問い給え」というのはあまりに有名ですが、「何故その垣根が作られたかを知るまではその垣根を取り払ってはならない」というものも私は好きです。
今これを記している議員会館の外では、大音量で「○○を許さないぞ!」とのデモが続いていますが、この言葉を改めて噛みしめたりしております。自分は正しい、それ以外は馬鹿である、という人が最近あまりに多いように思えてなりません。そんなに自分だけが正しいと思える自信は一体何処から来るのでしょうか。
土曜日は伊豆大島、日曜日は秋田・大曲へ参ります。
皆様お元気でお過ごしくださいませ。
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石破 茂 です。
小泉元総理発言への対応、徳田毅代議士の選挙違反問題、普天間移設に関する自民党沖縄県連との調整に追われた一週間でした。
国会は後半に入り、特定機密保護法案などの重要法案を会期内に仕上げねばならず現場は大童、与党復帰後実質初の予算編成を前に、久々に復活した観のある陳情合戦と「○○実現総決起大会」のラッシュが並行して、なんとも慌ただしい中に一日が終わっていきます。
小泉元総理発言はマスコミにとっては格好のネタのようで、政策というより政局がらみであちらこちらで取り上げられています。
議論を尽くした後に有権者に対して公約として提示した自民党の政策が小泉発言によって変わるものではありませんが、小泉氏という稀有の発信力の持ち主の存在は無視することが出来ません。単なる思い付きや、目立ちたい、などという思いでやっているとはどうしても思えませんし、その影響力を等閑視することはできません。
小泉発言を子細に分析し、一般の方々に説得力を持って我々の主張が理解されるように努めることが必要です。「原発はゼロだ!やる気になればできる!」と叫ぶのには三秒あれば足りますが、これに反論するにはどんなに短くやっても十分はかかってしまいます。
しかし我々は政治家であって官僚ではないのですから、その努力を惜しんでは決してなりません。どんなに正しい議論であっても、理解されなければ無いのと一緒です。膨大な(と言ってもそのごくごく一部にしか過ぎませんが)論説を前に、これをもう一度読みこなし、説明できるだけの話法を早く何とか身につけなくてはと思っております。
普天間移設も、年末や名護市の市長選挙を間近に控えて大詰めの段階になっています。
これまた原発ゼロと同じく「国外、最低でも県外」などと叫んで拍手喝采を浴びるのには三秒しかかかりませんが、県内に移設せざるを得ないことを説き、それを受け入れていただく(理解していただく、とは申しません)には膨大な努力が必要なのであり、ここ十数年、決して世間受けしないことをよく承知の上で努力を積み重ねてきたつもりですが、その最後の局面に差し掛かっています。
…というようなわけで、言い訳がましくて申し訳ないのですが、今週も纏まった文章を書くには至りませんでした。
街にはそろそろクリスマスのイルミネーションが輝きはじめました。楽しそうな人々を見ていると(勿論そう見えるだけで、みんなそれぞれ悩みや苦しみを抱えておられるのでしょうけれど)、羨ましい気持ちでいっぱいになりますが、国民に奉仕することこそが政治家の使命なのであり、そんな思いを持ってはいけないと自分に言い聞かせております。
中央公論十二月号の増田寛也氏の論考と藻谷浩介氏との対談は実に示唆に富んだものです。ご一読をお勧めいたします。
週末は土曜日が「週刊ニュース新書」(テレビ東京系・午前11時半)生出演、その後熱海で開催される自民党東京都連政治塾で講演。
日曜日は神戸市において開催される自民党兵庫県連研修会で講演の予定です。
寒さが増して参りました。ご自愛くださいませ。
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石破 茂 です。
一週間のうち平日が四日しかないと、仕事がほとんど片付かないままに週末を迎えてしまいます。今国会は短い会期で重要法案を多く仕上げなくてはならず、現場の委員会や国会対策委員の諸兄姉は恐ろしく多忙です。
民主党の主張する「通年国会」もそれなりの意味がありましょうし、今後さらに深い議論がなされることになりますが、国会審議の効率化、合理化はもっと進度を上げていかなくてはなりません。それとともに、与党の法案事前審査の充実も喫緊の課題です。
山本太郎議員の行動に対する取り扱いは、極めて重大な問題であり、このまま放置してはならないものと考えます。ここ何年も園遊会に行ってはいないのですが、あのような場で陛下に自分の主張を伝えるような行動をしてよいはずがありませんし、彼はそれを十分に承知の上ですべて計算づくでやっていたに相違ありません。
実に不愉快なことですが、あのような人物に一票を投じた多くの人々がいたこともまた厳然たる事実であり、民主主義の難しさをつくづく感じさせられます。
特定秘密保護法案の審議が始まりました。
テレビで討論していると、その必要性は多くの人が理解して下さっているように思うのですが、朝日新聞をはじめとするいくつかのマスコミはそれすら認めようとしません。
「報道が委縮する」との主張のようですが、本法案によって萎縮してしまうようであればそもそも報道としての使命感など声高に唱えるべきではありません。取材行為自体はたとえ特定秘密をその対象としても正当行為として認められるものなのです。「特定秘密」の存在の必要性すら否定するのであれば、そのような論を展開すべきなのではないでしょうか。
政権与党の幹事長というのは実に不自由なもので、テレビや講演等の発言や当欄の記述にしても、あらゆる方面に気を遣いながらやらなくてはならず、結果として誠につまらないものになりがちで、ストレスの溜まり方は尋常ではありません。野党の政調会長の時のように、思う存分言いたいことを言えた時を妙に懐かしく思ったりしております。
北海道新幹線の開業をひかえて、「あけぼの」のみならず「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエキスプレス」も廃止の方向との記事を読み、暗澹たる気分になっています。
一日に何往復も稼ぐ新幹線と異なり、昼間は待機状態の夜行列車は採算面から言えばお荷物でしかないのでしょうし、需要がないから、と言われてしまえばどうしようもありませんが、鉄道からどんどんと夢やロマンが消えて行ってしまうようで、淋しくてなりません。旅は非日常性こそがその真髄なのだと思っていますが、世の中はどうもそうではないようです。
新幹線や飛行機で過ごす時間は「旅」ではなく「移動」でしかないので、私はどうにも好きになれませんし、非有効時間帯に移動するという、時間的な効率の極めてよい夜行列車をビジネスマンが利用しなくなった理由もよくわかりません。
「夜行列車は夜寝られなくて辛いのだ、かえって翌日の仕事に差し障りが出るのだ、お前のようにいつでもどこでも寝られる者ばかりではないのだ」ということなのかも知れませんが。
年内に秋田での党務が二回あり、なんとか「あけぼの」に乗るべく画策中ですが、「カシオペア」や「トワイライトエキスプレス」には一度も乗ることのないままに終わってしまうのかと思うと、数少ない夢が消えてしまうようで残念でたまりません。一度でいいから乗ってみたかったのですが…駄目かなあ。
毎日多くの本や雑誌・論文を送っていただくのですが、毎晩徹夜して読んだとしても、とても全部は読み切れません。「お送りいたしました論文をもうお読みいただけましたでしょうか」と言われても、「まだ読んでいません、すいません」と謝るしかありません。
この一週間で何とか目を通したなかでは、「原発の正しいやめさせ方」(石川和男・PHP新書)とVoice12月号の飯田泰之氏の経済政策論には啓発されるところ大でした。それに対する評価は多くあるでしょうが、ご一読をお勧めいたします。
週末は地元と滋賀県での政務で二日間を過ごします。珍しくテレビ出演もありません。
皆様お元気でお過ごしくださいませ。
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石破 茂 です。
沖縄県名護市長選挙を巡る移設容認派分裂の状況には深く憂慮しております。
しかし、昨日出馬表明した自民党県議の末松氏と前市長の島袋氏の目指す方向性は基本的に一致しているはずなのであって、一本化に向けた努力を最後まで続けていかなくてはなりません。
世上、感情的な行き違いが背景にあるようにも伝えられていますが、そのような原因で反対派が勝利して移設が頓挫し、原点であったはずの普天間基地の危険性除去が実現しないような結果となることだけは断じて避けなくてはなりません。普天間基地が固定化されるようになることは最悪の結果です。
両者が真摯に話し合う、一本化に向けた協議が必要であり、それは公開の場で行われるべきです。それはこの問題の本質を名護市民、沖縄県民のみならず全国に伝えるという大きな意義があると私は確信します。
感情的な行き違いや利益の対立は本件に限らずいつの場合でもあることです。そのようなことで本質が損なわれないために、あらゆる努力を重ねて参ります。
時々「沖縄を説得する」というフレーズが使われます。尖閣をはじめとして沖縄周辺の安全保障環境は厳しさを増しているのであって、沖縄にどうしても必要な米海兵隊の能力は存置しなくてはなりませんが、沖縄以外でも果たせる役割があるとすれば、それは本土で引き受けるべきなのですし、それなくしてただ「沖縄を説得する」と言ってみても成果は得られないと考えます。
水陸両用能力を中心とする海兵隊的機能もすべて米国任せであってはなりません。自衛隊には海兵隊という軍種が存在しないので、太平洋戦争における米海兵隊的な「殴り込み軍種」を想起しがちですが、陸・海・空の機能を凝縮した海兵隊の一義的任務は「海外で危難に遭遇した自国民の保護」と「島嶼部などの領土防衛」なのであり、国家主権を体現する国民や領土の保護・保全を他国任せにしてよいはずがありません。
「アジア・太平洋地域における抑止力の維持・強化」と「沖縄の負担の軽減」という二律背反的な課題を解決するためには、「日本で出来ることを米国にやらせない、日本全体で負うべき負担を沖縄に押し付けない」ということを直視し、答えを出さなくてはならないのです。
さる日曜日に行なわれた神戸市長選は辛勝、川崎市長選は僅差で敗北という思わぬ結果でした。
選挙に油断は禁物であるのは当然ですが、事前の世論調査では相当にいい数字が出ていたのもまた事実であって、選挙の取り組み方を根本からもう一度見直さなくてはなりません。世論調査自体は正確であって、調査で自民系候補に投票する、と答えた人と実際にそのような投票行動をした人の間に大きな乖離があったということなのですが、その原因をよく分析し、対応しなくてはなりません。
国会改革の各党協議も、コメの生産調整の見直しもようやく動き始めました。少しいい方向性になってきたな、と思った矢先に名護市の分裂状態という新たな事態が生じ、今週もまた憂鬱な思いで終えることになりそうです。
世の中はまたまた三連休、なんだか最近やたらと多いように思うのは気のせいでしょうか。
この週末私は札幌市でいくつかのセミナーや会合に参加する予定です。テレビは土曜朝のBS朝日系「激論!クロスファイア」に出演致します。
カレンダーももう残り二枚となりました。楽しい週末をお過ごしの方も、お休みに関係なくお仕事の方も、どうかお元気でお過ごしくださいませ。
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