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2014年2月28日 (金)

石垣市長選など

 石破 茂 です。

 25日火曜日は沖縄県石垣市長選挙の街頭演説会に行って参りました。
 年初の名護市長選挙で敗れているだけに、ここで我が党県連と公明党県本部が推す現職を何としても勝利させたいと願っていますが、告示日の23日に「陸上自衛隊の石垣島サッカー場への配備を検討、来月に決定」などという事実誤認の記事が現地紙一面トップに載ったことは極めて問題だと認識しています。
 即日、防衛大臣よりそのような事実はない旨申し上げ、防衛省から内容証明付きで現地紙並びに新聞協会に抗議と訂正の申し入れを行ない、私も街頭で同趣旨を演説したのですが、当該現地紙はほとんどベタ記事扱いで、市民には「子どもたちのサッカー場に自衛隊の部隊が配備されるなどとんでもない!」という印象が強く残ったのではないかと危惧しております。
 言論の自由が保障され、編集権が新聞にあることは厳然たる事実です。さりとてニュースソースも明かさずに根拠不明の記事を載せ、それに反する主張は相対的に小さくしか扱わないという姿勢には、社会の公器として残念なものを感じます。
 新聞協会が「倫理綱領」を自ら定め、「新聞はあらゆる勢力からの干渉を排するとともに、利用されないよう自戒しなければならない」「新聞は、自らと異なる意見であっても正確・公正で責任ある言論には、すすんで紙面を提供する」としている意味を考えるべきではないでしょうか。
 放送法に関しても思ったことですが、民主主義と報道との関係はことほど左様に深くて難しい問題です。

 今週はこれもいかなる意図か、一部報道に「安倍総理、通常国会後に内閣と党人事を行う見込み」との記事が掲載されました。
 当然のことながら人事は総理・総裁の専権事項であり、いつどのような形で行われても他の者が口を挟むべき事柄ではありません。何らかの任にあるときは余計なことを考えずに仕事に専念する、任にない時は時間の余裕を最大限に活用して己を高める、それだけのことです。
 最近自民党が緩んでいる、とのご指摘は、たとえそのつもりが無くてもご批判がある以上は謙虚に受け止め、対応していかなくてはなりません。

 集団的自衛権を巡る議論が少しずつではありますが動き出したように思います。
 行使を容認する、という点に於いて一致はしているものの、手法においては①「憲法改正によるべき」②「憲法解釈の変更は必要」③「憲法解釈は『自衛権の行使は必要最小限度に留まる』ということなのであり、集団的自衛権がそこに入るかどうかは政策判断なのであって解釈の変更も必要としない」との三つに分かれます。
 自民党としては党内の議論を経て現在③の立場をとっていますが、これについては今後の安保法制懇の議論の推移を見ながら政府・与党間の調整が必要です。
 一部に「解釈を変更する閣議決定にあたっては事前に国会の議論が必要だ」との指摘もありますが、政府は見解を明言はしていないものの、「まず解釈を変更しなければ行使を現実的に可能とする法律の作成作業に入れない」との立場であるように思われ、これも認識を一致させなくては今後の議論が停滞しかねません。

 このように、集団的自衛権の議論を始める前に整理しておかなくてはならない事項が山積しています。
 四月の消費税率の引き上げを睨んで、経済の好循環を実現することがまずは急務であり、その間に安全保障関係の課題を整理し、万全の態勢を整えておくことが必要です。

 週末は本日午後8時より「プライムニュース」(BSフジ)。
 1日土曜日午前8時より「ウェークアップ」(日本テレビ系列)。
 2日日曜日午前7時半より「新報道2001」(フジテレビ系列)にそれぞれ出演の予定です。
 その他名古屋での自民党政治大学院での講演などが予定されております。

 土曜日から三月、早いものですね。季節の変わり目、何卒ご自愛くださいませ。

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イシバチャンネル第四十二弾

 事務局です。

 イシバチャンネル第四十二弾をアップロードしました。

 ぜひご覧ください。

 追伸:質問は随時受付中です

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日本人のための「集団自衛権」入門、を出版させていただきました。

事務局です。

2月15日に新潮新書から”日本人のための「集団自衛権」入門”を出版させていただきました。

是非ご一読ください

Jieiken

日本人のための「集団自衛権」入門
石破 茂 (著)

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2014年2月21日 (金)

放送法、新著など

 石破 茂 です。

 本日はこの後午後七時から開催される萩生田筆頭副幹事長の時局セミナーに出席のため、八王子市まで参ります。時間に追われて纏まった文章を記すことが出来ませんことをお詫び申し上げます。
 ここのところ、講演の回数がかなり多く、そのぶん話す内容が以前にもまして薄くなっているように思われます。知識を補い、論理を体系立てて整理する時間の必要性を痛感しております。

 政府要人や公共放送関係者の発言が波紋を広げています。
 公共放送に関して言えば、日本国憲法に定められた表現の自由が保障されなくてはならないのは新聞や出版も同様のはずですが、何故放送だけが「放送法」の規制を受けるのか、民放と、受信契約締結義務が法的に定められているNHKとはどのように異なるのか、NHK経営委員会とはどのような責務を有するのか、予算が国会の議決に係るNHKと政治とはどのように関わるのか、論点は多岐にわたります。
 NHK会長や経営委員の有する思想信条に対してとやかく言うことはできませんが、その任にある者には放送法の趣旨を正確に理解することが求められるのであり、それは法治国家として当然のことなのではないでしょうか。これは軍隊と民主主義の関係を律する文民統制の議論とも通じるようにも思われますが、国会同意人事に賛成した者の一人としてよく考えてみたいと思っております。 

 先日発売となった拙著「日本人のための集団的自衛権入門」がお陰様で増刷となりました。
 集団的自衛権に関しては、何度か当欄でご紹介している佐瀬昌盛防大名誉教授の「集団的自衛権-論争のために」が不朽の名著ですが、内容や論理があまりに精緻なために、私のような者が理解するのに相当の困難を伴いましたため(まだ完全に理解できていないのかもしれませんが)、私なりにわかる範囲で読みやすく書いてみたつもりです。これも放送の議論と同様に、いかなる立場に立つにせよ、基本的な知識だけは押さえておかなくては議論そのものが成り立ちません。ご一読いただければ幸いです。

 当欄へのコメントは原則としてどのようなものでもお受けしておりますが、昨日どなたかが書いておられましたように、悪しざまに非難・罵倒されるような表現は御一考いただきたくお願い申し上げます。

 週末は日曜日午前六時よりTBS「時事放談」に出演致します(収録)。
 来週土曜日からはもう三月、皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2014年2月14日 (金)

建国記念の日など

 石破 茂 です。
 この度の東京都知事選挙にあたりましては、多くの皆様のお世話様になり、お陰様で舛添要一氏が当選を果たしました。心より厚く御礼申し上げます。
 新都知事に対して当欄にもいくつかのご懸念が寄せられており、舛添氏も公人たる政治家である以上、各方面からの批判に晒されることも甘受しなくてはなりません。
 新都知事は都議会における各党からの質問にきちんと答えられる態勢を整えておくべきであり、まずはそこでのやり取りをご覧いただければと存じます。

 様々な世論調査や出口調査などから、東京都の有権者が新都知事に臨む政策は、医療・福祉、経済・雇用、エネルギーの順であったと思います。
 政治は宗教でも思想でもない以上、有権者のニーズにいかに的確に応えるかということが必要なのであり、その手法と実現力で支持を仰ぐべきなのは当たり前のことです。
 その点で舛添氏が他候補を凌駕するとともに、二元代表制の一方である都議会議員の多数が支持し、自民・公明が組織をフル回転させた結果がこの勝利です。選挙は科学なのであってギャンブルではありません。「当選すれば誰でもよい」のではありませんが「当選しなければ意味がない」のも事実であって、この狭間で政党はいつも思い悩んでおります。
 しかし、日頃「民主主義」を標榜する一部のメディアが、自分たちが内心支持していた候補が当選しなかったからといってこの結果を批判するのには違和感を覚えます。

 選挙戦最終日は16年振りの大雪、立川駅や浅草雷門での街頭演説は吹雪の中で行われたのですが、大勢の方が最後まで聞いて下さり、本当に有り難く思ったことでした。
 新都知事には、政権と都議会と緊密に連携し、選挙時の公約を着実に実現していただくよう、心より期待しております。

 火曜日二月十一日は建国記念の日、昨年は党務出張の為行けなかった地元鳥取市の聖(ひじり)神社で毎年行われる建国記念式典に二年ぶりに参加致しました。
 初めて参加した二十五年ぐらい前も参加者中最年少でしたが、今も三十人ぐらいの参加者のうち下から数えて二番目か三番目。もっと若い方々にも参加して頂きたいのですが、そもそも式典があること自体ほとんど知られていないように思われます。
 祭典、式典、祝賀の宴という順序で行われ、式典では紀元節唱歌を斉唱し、聖寿万歳で締めくくります。
 随分と以前にも当欄に記したのですが、今ではほとんど誰も歌わなくなった紀元節唱歌は、とても美しい歌詞とメロディーで私は大好きです。You Tubeでお聴きいただけますので、是非ご試聴下さい。

 「建国記念の式典を政府主催で行うことを検討する」というのが直近の国政選挙における自民党の公約ですが、陛下のご臨席を仰げるのか、形式をどのようにするかなど、なお議論を尽くす必要があります。

 今週読んだ論考の中では、中央公論三月号掲載のフランシス・フクヤマ氏へのロングインタビュー、山崎正和氏の「靖国参拝の何が問題かー近代国家と個人の価値観」、田原総一朗氏の連載「日本人にとって天皇とは何か」第二十七回「日米戦争回避を願った昭和天皇」、を特に興味深く読みました。

 本日二月十四日は製菓会社の策謀(?)が見事に功を奏し、日本中に定着した一日です。
 1969(昭和四十四年)年のこの日、当時私が通っていた鳥取の小学校で突如としてチョコレートが飛び交う光景が展開され、六年生だった私は何が何だかわからずにただただ困惑していたことをよく覚えております。
 その後高校生、大学生、社会人となり、「本命の彼女から貰えるかどうか」をひたすら気にしていた頃を、遠い日の甘くて切ない記憶として懐かしく思い出します。

 週末は地元の特定郵便局長会に九年ぶりに出席のため、土曜日に帰郷の予定です。
 日曜日は立憲主義をはじめ、もう一度知識を再整理する時間に充てたいと思っております。

 都知事選も終わり、久々に少し余裕のある日々が戻ってきたようですが、これもつかの間のことなのかも知れません。
 二週続けて雪模様の週末となりそうです。お元気でお過ごしくださいませ。

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2014年2月 7日 (金)

誕生日など

 石破 茂 です。
 さる四日には、多くの方々から誕生日のお祝いのメール、お手紙などを頂戴し、厚く御礼申し上げます。

 57歳、というのは厚生労働省の資料によれば「中年期」(45~64歳)、看護用語辞典によれば「壮年期」(40~64歳)に分類されるようです。そうか、64歳まで「中年」もしくは「壮年」なのだ!と何となく嬉しくなったりもしますが、随分と年を重ねたものだ、というのが偽らざる実感です。
 政界には「50・60鼻たれ小僧、70になって一人前、80になって迎えが来たら、10年早いと追い返せ」という言葉があると以前聞かされました(安田財閥の創始者・安田善次郎氏の言葉がオリジナルらしく、いろいろなバージョンがあるようです)。これもまたいかがなものかと内心思わないでもありませんが、とにかくお元気な先輩各位が多く居られることは事実です。
 他人様のことはともかくとして、自分自身は徒に齢を重ねるばかりで、内容がそれに伴っていないことに反省しきりです。

 25年度補正予算も成立し、26年度補正予算の審議に入ります。補正と本予算を併せて15か月予算と位置付けており、早期成立、早期執行に向けて努力して参ります。

 昨日は現職の病気辞任に伴う山口県知事選挙が告示され、小雪舞う山口市での出陣式に行って参りました。
 その後羽田から蒲田に直行して都知事選挙の街頭演説、今日は北区王子、十条、足立区北千住で街頭演説を行いました。とにかく今年一番の寒気襲来とかで、お越しいただいた皆様にはご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

 明日は都知事選最終日。正午から立川駅北口で三多摩地区の、午後三時から浅草雷門で23区の締めくくり演説会が開催され、私も党本部を代表して参加致します。
 多くのご意見、ご批判を頂戴して参りましたが、これらも踏まえて今後の対応にあたって参ります。

 2月15日に、拙著「日本人のための『集団的自衛権』入門」が新潮新書より発売されます。内容には当然賛否両論あることとは存じますが、ご高評いただければ幸いです。

 雪も降り、首都圏は恐ろしく寒い週末となりそうです。何卒ご自愛くださいませ。

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2014年2月 4日 (火)

似顔絵の誕生日ケーキを頂きました。

 事務局です。
似顔絵のお誕生日ケーキを頂きました。

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2014年2月 1日 (土)

イシバチャンネル第四十一弾

 事務局です。

 イシバチャンネル第四十一弾をアップロードしました。

 ぜひご覧ください。

追伸:質問は随時受付中です

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