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2014年3月29日 (土)

イシバチャンネル第四十三弾

 事務局です。

 イシバチャンネル第四十三弾をアップロードしました。

 ぜひご覧ください。

 追伸:質問は随時受付中です。次回のテーマ「集団的自衛権」について、ぜひ質問をお寄せくだい。

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2014年3月28日 (金)

安全保障法制整備推進本部設置など

 石破 茂 です。

 核セキュリティサミットにおける米国を交えた初めての日韓首脳会談、北朝鮮のミサイル発射、ロシアによるクリミアの領土編入、みんなの党代表の不可思議な大金授受問題等々、今週も様々な事柄が報道された一週間でしたが、国会審議は平穏で、新年度予算案も何の波乱もなく異例の速さで成立し、六月半ばまでの残り会期と秋の臨時会を展望した今後の日程作成が与党内議論の焦点となるものと思われます。
 
 火曜日の総務会で、自民党内に総裁直属の「安全保障法制整備推進本部」の設置が正式に決まり、本部長に就くこととなりました。
 長年この問題に関わってきましたが、ようやくここまで来たかという感慨と、今これを仕上げることが出来なければ必ず後世に禍根を残すのであり、何としてもやり遂げたいとの思いが交錯しております。

 今から三十年近く前、私がまだ当選一・二回の頃、自民党国防部会と言えば旧軍経歴をお持ちの方も居られて何とも近づき難い雰囲気でした。その後所謂「リベラル系」(最近私もこれに分類されて、一部から忌避されているようですが)主流の時代が長く続き、最近は価値観や思想をあまり交えない、法律・装備・運用に重きを置いた抑止論を主軸とする「リアリズム系」路線へと変わってきているように思われます。
 十年程前なら集団的自衛権行使容認はおろか「領域警備論」も「駆けつけ警護論」もほとんど一顧だにされなかったものですが、時代は変わりつつあると、うたた隔世の感が致します。
 
 この安全保障法制整備推進本部は当面、基本的な知識のおさらい、習得を主眼に運営致します。
 安倍総理が強い意欲を示し、今や国民的関心事の一つになりつつある集団的自衛権行使容認というテーマですが、やがて出される総理の私的諮問機関「安全保障法制に関する懇談会」の報告書が出た時に、自民党議員でありながらそこに何が書かれているのか全く理解できなかったり、有権者から尋ねられても何も答えられないような議員が多くいるようでは、とても事の成就などおぼつきません。
 丁寧に、しかし充実した本部の議論となるよう努力しなくてはなりません。

 渡辺喜美氏の件は、本人の説明を聞いてもどうも釈然としません。「結いの党」との分裂劇や、ご尊父・渡辺美智雄先生の代から長く勤めたスタッフの解任、離職などを見るにつけ、一体何が起こっているのか憂慮の思いが致します。
 ほとんど大政党の中で経歴を重ねてきた私などと違って、一つの党を興すのは並大抵の苦労ではなかったこととは思いますが、政治倫理綱領に従い、まずはご本人が自ら求める形で政治倫理審査会の開催を求め、納得のゆく説明をしていただきたいと思います。

 国会が一種の凪状態の為か、マスコミ報道が政局に偏りつつあるようです。週刊誌などその最たるもので、今週の某出版社系の週刊誌に載った「石破幹事長のクーデター計画」などは、よくもここまで出鱈目な記事が書けるものだと、むしろこちらが感心してしまうほどのものでした。
 記事を書いた記者の氏名は勿論のこと、「~と自民党幹部は語った」とか「関係者によると」などという、その「幹部」や「関係者」が誰なのか全くわからない、典型的なトンデモ記事ですが、何人かに一人は「そんなことがあるのか!」と思わないとも限りません。無責任極まるこのような記事に以前はその都度怒り心頭に発していたものですが、最近はあまり驚かなくなりました。権謀術数渦巻く永田町のこととて、誰かが何らかの意図をもって書かせているのでしょうが、とてもこのようなことにつきあってはおられません。

 東京も桜の開花宣言が行われ、来週から再来週にかけて見頃となりそうです。お花見、など十数年したことがありませんが、車窓から眺めているだけで華やいだ気分になります。もっとも、桜は華やかさと同時に儚さも併せ持っていて、毎年少し複雑な気分で見ております。

 週末は二十九日土曜日が自民党富山県連の地方議員連絡協議会や八尾町支部での講演と「日本の背骨研究会」でのパネルディスカッション。
 三十日日曜日はNHK「日曜討論」に出演の予定です(午前九時)。
 皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2014年3月20日 (木)

総務懇談会

 石破 茂 です。

 17日月曜日に9年ぶりとなる「総務懇談会」が開催され、主に集団的自衛権について総務各位による意見の開陳がありました。
 総務会は自民党独特の組織で、党の政策や方針を決定する、党大会・両院議員総会に次ぐ意思決定機関であり、満場一致を原則とするもの、党則では多数決を持って議決すると定められています。
 執行部そのものではないために総務会長は党三役の一員でありながら総裁の指名ではなく、総務の互選によって決まります。
 総務会自体であれば、党議決定を変更させることも当然可能ですが、下から長い時間と手続きを経て作り上げた政策や方針を度々覆されることのないよう、極めて重要なテーマについては「総務懇談会」という場において見識ある総務各位のご意見を承り、それを政調会や幹事長室など各執行部署に反映させるというのがこの趣旨であると考えております。
 翌日各紙には例によって「総務懇談会で慎重論続出」的な記事が踊りましたが、「行使容認に慎重」という意見もあった一方で「行使容認にあたっては慎重な議論が必要」という意見も多くあり、両者は似て非なるものであるにもかかわらず、まるで総務のほとんどが行使容認自体に否定的であるかの報道には首をかしげざるを得ません。
 来週には総務会の議を経て、集団的自衛権のみならず、安全保障法制全般にわたる議論を行う総裁直属の機関が発足する予定です。今まで議論に参加できなかった人も含め、多くの議員が議論を通じて理解を深めることには大きな意味があるものと考えます。

 総務会は地域選出、参議院選出、総裁指名の総務限定の会なのですが、例外的に事前に届け出て総務会長の許可を得れば一般の議員でも参加して総務の発言後に発言の機会が与えられます。
 もう二十年も前、既に長い議論の末に党議決定していた小選挙区比例代表並立制の導入が総務会で大問題となって覆りそうになったとき、当時の当選二回生・一回生で「政治改革を実現する若手議員の会」なるものを結成し、総務会の開かれる六階のエレベーター付近を占拠して開催を阻止しようとしたり、総務会に出席して「党議決定をしたものを総務会で覆すのなら、両院議員総会を開くべきだ」と訴えたりしたものでした。
 「若手議員の会」の代表世話人は私だったのですが、あの頃のことをふっと懐かしく思い出します。結局総務会によって党議決定は覆され、諦めきれない私たちは夜遅くまで議員宿舎や議員の自宅を廻って両院議員総会開催の署名を所属議員の過半数集め、その開催を要求したのですが、結局握りつぶされ、大混乱のうちに宮沢内閣不信任が可決され、党は分裂、下野するに至ったのでした。
 同様の経緯は小泉内閣の郵政民営化をめぐっても繰り返されたのですが、今回はそのようなことがあっては断じてならないのであり、丁寧に、誠意を尽くして理解を得る努力を重ねたいと思っています。

 勿論、日本政治は集団的自衛権だけを中心に回っているわけではありません。
 景気の回復をさらに確実なものとするため、異例の速さで本日来年度予算も成立しました。再稼働に向けた原発の安全性確保、TPP、社会保障改革など喫緊の課題は山積しています。
 しかし、ウクライナ問題を見るにつけ、安全保障の重要性と、平和の脆弱性を痛感させられるのであり、これらは決して他人事ではありません。

 週末は22日土曜日が地元で自動車専用道路の開通式他の諸行事に出席、午後1時より「なるほど!党首討論」がテレビ東京系で放映の予定です(収録)。
 23日日曜日は自民党山梨県連大会で講演の予定です。

 都心は急に冬が戻ってきたような寒さです。
 三連休の方、お休みと関係なくお仕事の方、皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2014年3月14日 (金)

大震災追悼式など

 石破 茂 です。

 火曜日11日は東日本大震災から三年の追悼式典が国立劇場で行われました。
 天皇陛下のお言葉、被災県のご遺族の追悼の言葉にはそれぞれ胸打たれるものがあり、思いを新たにしたことでした。

 衆議院鹿児島二区の補欠選挙における自民党の候補が多くの方々の努力によって一本化致しました。
 政権復帰、参議院勝利後初の国政選挙であり、必勝を期すにあたってどうしても一本化が必要であったのですが、様々な事情があって今日まで延びてしまいました。
 関係して頂いたすべての方々に感謝し、早急に選挙態勢を構築したいと思っております。

 集団的自衛権行使容認をめぐって、様々な動きが出始めています。
 自民党内において長い議論の末に、行使容認のために国家安全保障基本法を制定することで党議決定がなされ、これを公約として衆参の選挙を戦い、国民の信任を経て現在の政権があることは厳然たる事実ですが、初当選の議員たちは議論の過程に参加しておらず、また当然のことながらここ数年間の議論に一切参加していない議員が多く居る事もまた事実であって、もう一度認識の共有を図るための場を設定しなくてはなりません。
 民主主義にはあくまで丁寧な手続きが必要なのであり、一つ一つステップを踏んでいこうと思っております。

 今週はその「認識共有の場」の設計や、各種選挙の対応に追われた一週間で、ほとんどその他のことはできませんでした。
 報道は党役員人事だ、内閣改造だと賑やかなことですが、そのようなことに関わっている暇(いとま)はとてもありません。一日一日を何とか乗り切っていかなければ次の展望は開けません。

 今週から衆議院当選一回生との昼食懇談会がブロック別にスタートしました。
 二十数年前の自分が抱えていた悩みをこの人たちも持っているのだと思い、それを出来るだけ解消するのも今の私の役割です。
 自分がかつて先輩議員から受けたご恩を、何とかこのような形でお返ししたいと思っております。

 今日はこれから平将明議員の国政報告会で挨拶、その後いくつかの会合をこなします。
 15日土曜日は松山市で山本順三幹事長代理の就任祝賀会。
 16日に日曜日は福島市での県連大会で講演の予定です。

 皆様、良い週末をお過ごしくださいませ。

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2014年3月 7日 (金)

各種選挙など

 石破 茂 です。
 
 石垣市市長選挙はおかげさまで現職中山氏が再選を果たすことが出来ました。
 党としても最大限の支援体制を敷きましたが、本人の実績と若さに対する期待、そして地元の皆様のご努力が大きかったのだと思います。ご支援誠に有り難うございました。

 地元紙の「石垣島サッカー場に陸上自衛隊配備来月に決定」との誤った報道に対する防衛省からの訂正申し入れに対しては、地元紙から「訂正するつもりはない」との回答があったのみ。
 新聞協会に対する「選挙告示当日のこのような報道は新聞倫理綱領に抵触するのではないか」との申し入れについては未だに回答が無いとのことで、極めて不誠実な対応であると思われます。
 仕方がない、と諦めてしまってはこのままの姿勢が継続するに違いないのであって、政府として継続した対応を望みます。
 繰り返しますが、言論の自由が何人にも保障されるべきであることは当然です。しかし、反論を進んで掲載することも倫理綱領で明確に定められているのであり、これについての見解を問うているのです。

 次は4月20日告示、27日投票の沖縄市長選挙が行われます。現職の元社民党代議士・東門美津子市長の引退により、後継の立場である副市長と自民党県議との一騎打ちとなるもので、情勢は厳しいものの何とか僅差でも勝利したいと願っています。
 4月には、15日告示、同じく27日投票の衆議院鹿児島2区の補欠選挙も行われます。自民党議員であった徳田毅氏の議員辞職に伴うものであって、「政治とカネ」の問題も当然問われます。これもまた厳しい戦いですが、自民党として姿勢を明確にして必勝を期さねばなりません。
 
 当面全国的な国政選挙はないものの、あちらこちらで重要な選挙が続きます。
 保守・自民党系候補の乱立による共倒れは防がなくてはなりませんが、実際このケースが極めて多く、自民党が少し好調になると頻発する傾向があります。春も近いというのに頭の痛い日々が続きますが、役目柄やむを得ません。

 参議院における予算審議はここまで順調に進んでいますが、党内においては集団的自衛権とエネルギー基本計画の取り扱いが当面の課題です。
 集団的自衛権は党内での長い議論を経たのちに、政務調査会、総務会の議決を経て党議決定し、衆議院・参議院の選挙において公約として掲げて国民の信任を受けたものであって、これを根本から覆すようなことがあれば党内議論も国政選挙もその意味が失われてしまいます。
 かてて加えて、一昨年の総裁選挙において、安倍総裁も私も公約の柱にこの問題を据えて党員に訴えたのであり、この点も看過すべきではありません。
 今後も党内議論は闊達に行われねばならず、それが自民党らしさでもありますが、ここに至るまでの経緯については共通の理解を得たいと思っております。
 
 野党の政調会長を務めていた時、「一人一法案プロジェクト」という企画を実施し、それぞれの議員が実現したい法案を募ったことがありました。
 その際に徹底して法案を作成し、提案してくれた議員の労苦には報いなければなりません。
 党所属議員としての立場はあくまで対等ですが、懸命に努力した議員に応える党でありたいと思っております。

 週末は8日土曜日が「なるほど党首討論」(テレビ東京系・3月22日13時放映予定)の収録の後、姫路市で行われる渡海紀三朗代議士のフォーラムで講演。
 9日日曜日は地元でいくつかの会合に出席の予定です。

 季節の変わり目、何卒ご自愛の上お元気でお過ごしくださいませ。

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