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2014年4月30日 (水)

ゴールデンウィークなど

 石破 茂 です。

 衆議院鹿児島二区補欠選挙、沖縄県沖縄市長選挙ともに自民・公明の推す候補が当選させていただき、本当に有り難く思っております。

 鹿児島は我が党議員の辞職に伴う選挙であり、消費税率引き上げによる景気への影響、原発再稼働、TPP、安全保障法制整備など多くの争点があり、単に政権の支持率が高いことをもって楽に戦える選挙ではありませんでしたが、地元の皆様のお力で議席を維持できました。
 沖縄県内第二の都市である沖縄市は、成長著しい沖縄県の中にあって、市民所得は低水準であり、失業率は高く、生活保護受給世帯は増加傾向を辿り、ホテルの稼働率も県内他市町村に比して低いままです。この多くは革新市政が八年間続いたことにより、中央政府や県当局との連携が不十分であったことに起因するのであり、我が陣営は主に経済再生を訴えて参りましたが、革新側は「辺野古移設反対」をメインテーマに掲げ、「沖縄市のことは沖縄市で決める。中央の言いなりにならない姿勢を作る」と訴え、争点が噛み合わないままの選挙戦となりましたが、現地の必死の取り組みに加え、国政並みの支援体制を組んだこともあって何とか勝利することが出来、11月にも行われる沖縄県知事選挙に向けて一定の弾みがついたものと思います。
 私も三回にわたって沖縄市に入ったのですが、その都度相手陣営から「県民の心をカネで買おうとする石破幹事長が来た」との攻撃を受け、随分と切ない思いに駆られたものでした。現地の皆様、支援に赴いてくださった皆様、本当に有り難うございました。このような時に必死で取り組んでくれる議員の有り難さをしみじみと感じます。華やかな街頭演説をするのではなく、一軒一軒回ってくれた方々に感謝するとともに、このような人々が正当に報われる自民党でありたいと思っております。

 世の中は大型連休ですが、私は今日は訪米に向けた総理やケネディ米国大使との会談、明日昭和の日は自民党滋賀県連大会、30日から5月5日まで訪米の予定です。6日だけがお休みといえばお休みですが、きっとまた何か予定が入るのでしょうね。

 そのようなわけで、今週は金曜日の定例の更新をお休みさせていただきます。5月6日午後7時からは「世界を変えるテレビ」(日本テレビ系列・収録)に出演の予定です。
お休みの皆様、連休もお仕事の皆様、お元気でお過ごしくださいませ。

(平成26年4月28日)

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2014年4月25日 (金)

オバマ大統領の来日など

 石破 茂 です。

 オバマ大統領の来日で、尖閣有事に対する米国の関与が明確になり、TPPも前進が確認されました。注意すべきは、米国の関与があくまで有事におけるものであること、きっと米国が何とかしてくれるという思いで、我が国自身の防衛努力を怠ることがあってはならないことです。「急迫不正の武力攻撃」に当たらない主権の侵害、いわゆる「グレーゾーン」に対応する、国連海洋法条約に沿った国内法制が未整備なのは我々国会の責任です。早急な対応をしていかなくてはなりません。

 TPPについても、政府・与党一体となって公約や国会決議に違背しない成果を得るべく全力を挙げています。TPP交渉にあたっては厳格な保秘条項が存在しており、関係者すべてが交渉内容を明らかにすることは一切できませんが、国民世論や国会内に強い支持基盤を持つ政権であればこそ、国益を護る交渉が可能なのです。他方、交渉内容や結果如何にかかわらず、農政改革は強力に推し進めていかなくてはなりません。

 本日は明後日に投票の迫った沖縄市長選挙支援のため沖縄市に入っておりました。デッドヒートの状況の中、何とか一票でも掘り起こして勝利したいものです。
 週末は26日土曜日が地元鳥取と千葉幕張(ニコニコ超会議)、27日日曜日は大阪、29日は自民党滋賀県連大会、30日より米国へ出張する予定です。帰国後は終盤国会に臨むことになります。GWも何もあったものではありませんが、仕事である以上やむを得ません。

 皆様お元気でお過ごしください。

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2014年4月18日 (金)

日英安全保障講演会など

 石破 茂 です。

 今週は英国王立防衛研究所主催のセミナーで今後の日英関係についてスピーチをする機会がありました。
 日英同盟締結当時は勿論、集団的自衛権という概念は存在していなかったのですが、その締結から破棄に至るまでの経緯は、この問題を考えるにあたって大きな示唆を与えてくれます。
 もう絶版になっていると思いますが、「日英同盟 日本外交の栄光と凋落」(関栄次著 学研刊)はとても興味深い論考です。
 「自ら助くるの意思と力があって茲(ここ)に初めて価値ある同盟国も出来るのである。同盟や協商の外交的工作に自国の存立を託し、若しくは重要国策を依存せしめんとするが如きは、痴人の夢と一般、不可能事である」
 本書に紹介されている元外交官本多熊太郎の言葉はなかなか含蓄の深いものです。本多熊太郎についての評価はともかく、この言葉は確かな真理を含んでいるように思います。

 国会議員の定数はとにかく削れ、歳費はとにかく引き下げろ、的な議論が一部にありますが、ほとんどの議員は1日の休みもなく、朝7時から夜10時まで働いているのが実情ですし、宿舎近くのスーパーでは1円でも安い食材を買い求めている議員も多く見かけます。あちらこちらの地方議会で議員のなり手が無く、無投票が増えているのもかなり深刻な事態だと認識しています。
 あらゆる批判に晒されるのが公人の務めであるとは知りつつも、若い議員たちの窮状を見るにつけ、本当にこれでいいのかという思いが致します。
 
 本日は六時二十分発の飛行機で沖縄市へ参ります。
 週末は19日土曜日が自民党千葉県連大会。10時より「激論クロスファイア」(BS朝日系・収録)に出演致します。
 日曜日は沖縄市長選挙の事前遊説でまた沖縄市に参ります。
 さる土・日と衆院補欠選挙事前遊説で奄美・徳之島、公示日であった今週火曜日は鹿児島・指宿というような日程で、まだ4月とはいえ日差しの強い地域での屋外活動が続いています。少し体調管理に気をつけなくてはならないと思っています。

 今週は鹿児島、沖縄、それに加えて練馬区長選挙など選挙関係日程が立て込んでしまいましたため、纏まった文章が記せませんことをお詫びいたします。

 皆様、お元気でお過ごしくださいませ。

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2014年4月11日 (金)

日豪EPA、政治とカネなど

 石破 茂 です。

 日豪EPAが大筋合意に至ったことを率直に評価します。
 大農業国との間でこのような協定が結ばれること自体、歴史始まって以来のことであり、米国に対するメッセージとしても有効なものです。これを踏まえれば、米国との間で豪州との協定内容を超えるような合意を結ぶことは信義違反ともなると考えます。
 今後は牛肉の輸入が一定量を超えた場合に発動されるセーフガードの実効性を担保することが必要で、精緻なシミュレーションを提示しなくてはなりません。
 オバマ大統領来日を目前に、米国との間の特に牛肉の関税引き下げを巡る交渉が焦点となっていますが、豪州との合意と大きく乖離するような結果は、豪州との信義から考えても到底是認できないものです。政府与党一体となった交渉を続けていかねばならないのであり、強い政権の意義が問われています。

 みんなの党の一連の騒動をめぐっては、渡辺前代表のスキャンダルめいた週刊誌的報道や、代表交代による野党再編を視野に入れた政局報道が盛んですが、一向に解を見ない「政治とカネ」の問題がその本質のはずです。
 大切なものはタダではない、民主主義も同様でそれなりのコストはかかるのであり、そのコストとは何なのか、それは誰が負担すべきなのか、渡辺前代表には是非ともその点を論じていただきたいものです。

 当選一回生の頃、同僚有志議員と「ユートピア政治研究会」なる会を作って一年間にかかる政治費用を分析し、その膨大さに愕然としたことがありました。それが小選挙区制導入と公費助成をセットにした政治改革につながっていくのですが、未だにこの種の問題が後を絶たないのは何故なのか、もう一度議論しなくてはなりません。
 中選挙区制の頃は「五当四落」即ち五億円かければ当選するが、四億円では落選だ、とまことしやかに語られたもので、実態もそれに近かったと思います。
 二世議員が多かったのは名前を売り、信用を得るためのコストが親の知名度と実績のお蔭で安くて済んだからであり(それでも相当にかかりましたが)、一種の原罪意識から二世議員たちは政治改革に取り組んできたのだと思っています。事実小選挙区制を導入してから選挙にかかるコストは激減し、二世でも資産家でもタレントでも高級官僚でもない議員が多く選出されるようになったのですが。

 それにしても、渡辺氏の行為の是非はともかく、渡辺氏のネームバリューと資金的な支援によって当選した議員たちが公然と渡辺氏の代表辞任を求めていた光景には強い違和感を持ちました。世話になるだけ世話になっておきながら、落ち目になると一転批判に廻る姿勢はいかがなものか。
 真相を知らない私が渡辺氏を擁護する立場にはいませんし、そのつもりも全くありませんが、このような人たちが多いことには複雑な思いが致します。

 国際司法裁判所の調査捕鯨裁判での敗訴に関して多くのご意見を頂きました。この判決の意味を十分に分析することから得られるものは非常に大きいと思っています。
 できれば十分に時間をとって考えたいところですが、とてもそのような暇がないことが残念です。どうか引き続きご意見をお寄せくださいませ。

 週末は、12日土曜日、13日日曜日の二日間、鹿児島県衆議院第二区補欠選挙事前遊説のため、奄美大島、徳之島などの奄美群島を廻ります。
 鹿児島県には何度も行っているのですが、これらの地域を廻るのは初めてで、事前によく準備をしていかなくてはなりません。
 いつもながら土日が一番体力的にきつく、水木あたりになんとか回復してまた週末に突入、という日々が続いています。

 皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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「石破茂君を囲む会2014」のお知らせ

 事務局です。

 5月19日(月)、「石破茂君を囲む会 2014」を開催させていただくこととなりました。
 年一回開催しておりますパーティ(政治資金規正法8条の2に規定する政治資金パーティ)でございます。
 もしご興味のある方がおられましたら、石破茂事務所(03-3508-7525)までご連絡くださいませ。

 【開催要領】
 平成25年5月19日(月) 受付17:30 開会18:30~ 
 ホテルニューオータニ東京 本館宴会場階 「芙蓉の間」 (東京都千代田区紀尾井町4-1)
 会費:20000円

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2014年4月 4日 (金)

桜、鯨など

 石破 茂 です。

 都心は桜が満開となったのですが、昨日、今日の雨でかなり散ってしまったようです。週末のお花見はどうなるのでしょう。ご計画中の皆様が楽しくて賑やかな時をお過ごしになりますようお祈り致します。

 国際司法裁判所で日本が南極海において行っている調査捕鯨を認めない判決が下されました。判決文を詳細に読む時間がないためあくまで印象でしかありませんが、ことの良し悪しは別として、国際社会と日本の意識との乖離をまざまざと見せつけられた思いで、外交の難しさを改めて認識させられました。
 ある種の鯨を採らないままで放置すると、かえって生態系が崩れてしまうと同時に、一定量の捕獲は鯨の今後の繁殖に影響を与えるものではないということを立証するための調査捕鯨である、と日本は主張していたのですが、調査に必要としてきた頭数が捕獲されていない、致死捕鯨でなくとも調査は可能なはずだ、調査捕鯨に名を借りた商業捕鯨である、とされて敗訴に至ったとすれば、上訴が認められない以上、それらを精密に分析して今後の北太平洋における調査捕鯨の継続阻止の動きに備えなくてはなりません。
 捕鯨反対国は、とかく鯨となると「可愛い動物を殺すな!」的な思考停止に陥ってしまい、甚だ論理的ではなくなってしまうところが見受けられますが、さりとて日本側も「カンガルーを料理して食べてしまう国に言われたくない!」「シーシェパードなどという環境保護団体は日本を叩けば金が儲かると思っているのだ!」「日本の鯨文化を絶やしてはならない!」と言ってしまえば、それは感情論の応酬になってしまうのであり、今後得るものはあまり多くないようにも思われます。

 集団的自衛権の行使容認をめぐって議論が活発になってきましたが、意図的としか思われないリークや情報の流出が相次ぎ、辟易とさせられます。
 ことの本質を論ずるのではなく、ただ不信感や疑心暗鬼を増幅させ、メディアの政局的関心を煽るだけにしかならないような行為は慎んでもらいたいと切に願います。
 同時に、「自分だけが正しいのだ!それ以外の主張をする者は売国奴だ、不勉強だ!」というような言動は少なくとも私はとても苦手です。「保守」とはイデオロギーではなく、天皇陛下を敬い、皇室を尊び、祖先を大切にし、地域と家族を愛する「感覚」であると私が考えていることは、何度も書いたり申しあげたりしている通りです。

 今月は月末からの連休を前に、27日投開票の鹿児島衆議院第二区補欠選挙、沖縄市長選挙、集団的自衛権行使容認の議論、ヤマ場に差し掛かるTPP交渉、オバマ大統領来日など、恐ろしく緊張感に満ちた慌ただしいひと月となりそうです。

 週末5日土曜日は「田勢康弘の週刊ニュース新書」出演(テレビ東京系・午前11時半)、「ここがポイント!池上彰解説塾」収録(テレビ朝日系・4月14日 午後7時放映分)。
 6日日曜日は自民党高知県連大会に出席する予定です。 
 
 冒頭にも書きましたが、都心の桜は無情にも散りつつあります。
 あまりヒットしませんでしたが、麗美の「花びらの舞う坂道」という30年ほど前の曲がとても好きで、この季節になると妙に聞きたくなります。
 
 春爛漫、皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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