政倫審など
石破 茂 です。
西川農水相の辞任により審議日程に多少のズレが生じたものの、国会審議は平常の体制に戻りつつあります。日程的には相当に困難になりつつあるのかも知れませんが、何とか予算の年度内成立を目指し、緊張感を持って臨まなくてはなりません。
西川農水相の辞任は個人的にはとても残念です。
私が幹事長在任中に、党のTPP対策特別委員長として極めてハードな日程で世界中を駆け回り、党内の議論の取り纏めに大変な尽力を頂き、農相就任後も農協改革や農地転用に関する地方分権の実現にも、その見識と力量とをいかんなく発揮して頂いたことに、改めて敬意を表したいと思います。
「政治とカネの問題」を軽視するつもりは全くありませんが、予算委員会の審議を聞く限り、少なくとも法的な問題がなにか明らかになったとは思われませんでしたし、野党委員が「大罪だ!疑惑だ!」と決めつける様(さま)には正直、違和感を覚えました。そもそも国会は裁判所ではありませんが、国民の代表者たる者の集まりの場で「犯罪だ!」と主張するのなら、法的な構成を緻密になしたうえで立論すべきものでしょう。
西川前大臣のご心中は私の論ずべきところではありませんが、どんなに国務に精励しても、その評価よりもスキャンダル的な話題にばかり耳目が集まり、極悪非道の如くに言われてしまうとすれば、心が折れてしまうこともあるのかもしれません。
あくまで一議員として思うのですが、「政治とカネ」の問題については、「政治倫理審査会(政倫審)」のあり方を与野党で真剣に討議する必要があるのではないでしょうか。
政倫審は「政治とカネ」などいわゆる政治倫理に関する問題を集中して審査し、これを法律や予算の審議と絡めることがないようにするために、特に国会法で位置づけられ、審査会長も委員もちゃんとおられるのです。
子どもの頃、国会中継を見ていて、「なぜ予算委員会で予算以外のことばかり議論しているのだろう」と不思議に思ったことをふと思い出します。
自民党が野にあったときにもこれを提起したのですが、鳩山由紀夫氏のように政倫審が招致を決めても出席を拒否するような人がいて、形骸化の危機に瀕しているようにも思われます。
所謂「戦後七十年談話」についての有識者委員会がスタートしました。
メンバーの方々すべてを存じ上げているわけではありませんが、バランスのとれた人選ではないでしょうか。特に座長になられた日本郵政の西室社長は、筋の通った深い見識をお持ちの方で、当欄コメント常連の方の言われる「広・深・永」の議論が行われることを期待しております。
先週土曜日に、BSジャパンの取材で、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」に短区間、乗車する機会に恵まれました。
JR九州の唐池会長とデザイナーの水戸岡鋭治氏の「世界一の列車を作るのだ!」という執念が見事に結実した作品で、短時間ではありましたが驚きと感動の連続でした。いつの日にか、一泊二日のコースでいいから乗ってみたい、と切に思ったことでした。
単なる鉄道「移動」ではなく「旅」を感じさせてくれる、本当に素敵な乗り物ですね。ご関心のある方は、「ななつ星物語」(一志治夫著・小学館)、「やる!唐池恒二の夢見る力が『気』をつくる」(唐池恒二著・かんき出版)をお読みください。
週末は28日(土) 1330-地方創生フォーラム関東ブロックにて講演(栃木県庁・宇都宮市)、その後「居酒屋かやぶき」(サルがおしぼりを運んでくる、外国人がお客の大半を占めるという店)、CCRC「ゆいまーる那須」視察。
1日(日)は東奥日報社で対談の後、津島淳代議士の「新春の集い」にて講演(1030-、ホテル青森・青森市)、その後岩手に移動して岩手日報社で対談の後、田中真一ふるさと振興支部長の「これからの地方創生を考える会in岩手」にて講演(1530-、ホテルメトロポリタン盛岡・盛岡市)、という日程です。
もう三月なのですね。春も間近です。
皆様、お元気でお過ごしくださいませ。
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