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2015年10月30日 (金)

宮城県議選、各種講演など

 石破 茂 です。
 先週末応援に入った宮城県議会議員選挙は、自民1議席減、公明現有維持、民主大敗、共産倍増という結果となりました。
 安保法案を争点化しようとした戦略は、結局共産党だけを利する結果となったようです。地方選と国政がそのまま連動するわけではありませんが、来年の参院選にいくつかの示唆を与えていることは確かです。

 今週も、先週と同様、比較的平穏な日々が続きました。講演だけはやたらと多くて、週に10回近くこなすのですが、内容をリニューアルする時間的な余裕が無いのが目下最大の悩みです。
 毎週いくつかの素晴らしい先駆的な取り組みを拝見させて頂き、三冊ぐらいの本や数本の論文を読むのですが、十分に咀嚼できないままに終わっているのが実情です。こんなことではいけませんね…。

 今週29日水曜日、2015ワールド・アライアンス・フォーラム東京円卓会議「公益資本主義と成長戦略」にて冒頭挨拶を致しました。ご存知の方も多いと思うのですが「公益資本主義」は内閣府参与でもある原丈人氏が提唱しておられる概念で、「金融資本主義」とも「国家資本主義」とも異なる極めて啓発的な考えです。
 「里山資本主義」とともに、よく熟読・咀嚼して、自らの考えの足らざるところを補いたいと思います。
   
 地方創生をどのように広くご理解いただくか、ということには、いつも頭を悩ませます。
 防衛担当であった時、「国防」(新潮社刊・今は新潮文庫になっています)や「軍事を知らずに平和を語るな」(清谷信一氏との対談・KKベストセラーズ)などを出し、それなりに努力はしてきたのですが、漫画版「国防」(マンガで読む国防入門 画・原望)はかなり良い出来であったにもかかわらず、あまり売れ行きは伸びませんでした。
 まだ全部読んではいないのですが、「地方は活性化するか否か マンガでわかる『地方のこれから』」(こばやしたけし・学研プラス)はかなり面白そうです。

 週末は、31日土曜日が東北地方・地方紙社長との懇談会、東北7新聞社協議会主催「とうほく創生GENKIプロジェクトフォーラムIN山形」で講演とパネルディスカッション(山形県天童市)、寒河江市観光拠点化視察、西村山広域観光戦略推進事業参加自治体との意見交換会(山形県寒河江市)。
 11月1日日曜日がJファーム苫小牧植物工場視察(北海道苫小牧市)、「宗谷の地方創生を考える会」との意見交換会、幌加内町との懇談会、北海道グラウンドワークフォーラム「2020年代の北海道を見渡そう」にて講演とパネルディスカッション、フォーラム主催者との懇談会(札幌市)、という日程です。
 
 あっという間に今年のカレンダーもあと2枚になってしまいました。
 今年の秋は、せめて一泊でもいいから北海道の紅葉を見る旅をしてみたいなと思っていたのですが、結局果たせないままに終わってしまいました。
 いつの日にか、と思いながら30年が経ってしまいました。お休みを無理やりに取っても良いのですが、結局、後にそのしわ寄せが来てもっと大変になるというだけの話で、どうにもなりません。「休むのも仕事のうち」というご忠告を頂く度に、自分の要領の悪さを痛感致します。

 皆様、お元気でお過ごしくださいませ。

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2015年10月23日 (金)

野党連携、学校農業クラブなど

 石破 茂 です。
 今週は淡々と日常の公務や講演、選挙応援などをこなした、忙しいながらも比較的平穏な一週間でした。たまにはこのような日々があってもよいですね。

 もっとも、横浜のマンション問題など、にわかには信じ難い事案も発生し、担当部局は大変なことだと思います。耐震偽装事件の教訓は一体何処に行ってしまったのでしょうか。
 各国の中でも突出して高い空き家率、中古住宅市場の未成熟、住宅ローンを払い終われば上物(うわもの)の価値はほとんどゼロになるという不思議等々、日本の住宅政策はかなりの見直しが必要です。以前、リチャード・クー氏が「なぜ日本人は幸せを実感できないのか」という観点からこれを論じておられましたが、あれから20年近くが経過しても事態はあまり変わっていないように思われます。

 共産党との連携に民主党・岡田代表が前向き、との報道を目にします。
 他党のことはよくわかりませんが、「民主党は何故あのような政権しか運営できなかったのか」との反省の無いままに、選挙のみに目を向けた野党連携を模索するのだとすれば、党の自殺行為にも等しいものです。民主党がどのようになってもそれは構いませんが、二大政党による政権交代の緊張感を持った政治というのは日本においては難しいのかもしれません。
 今般政権交代が実現したカナダの選挙制度は完全な小選挙区制度を採用しているので単純な比較はできませんが、野にある時こそ政策を磨き、支持を広げる好機なのだということを日本の民主党は忘れてはいないでしょうか。緊張感の喪失は我々政権党にとっても決して好ましいことではありません。

 昨22日、前橋市で開催された「日本学校農業クラブ全国大会群馬大会」でミニ講演をして参りました。
 全国各地から集まった生徒諸君4千名余、教職員・関係者合わせて5千名の方々が一堂に会した様は壮観で、女子生徒の多さには驚かされました。農業高校進学者は長く低下傾向にあったのですが、近年は生産系の生徒に占める女子生徒の割合は5割に達しているとのこと、そういう時代になったのですね。
 TPP合意について批判的なご意見も頂きますし、それに応えるだけの対応をすべきことは当然ですが、一部の「TPPは亡国の道」的な論調そのままのご意見には首を傾げざるを得ません。
 付加価値を高め、コストを削減し、宣伝を効果的に行うことによる日本農業の潜在力の発揮が十分に行われているとは思えず、その点も我々の責任と合わせて論じることが不可欠です。
 奥野長衛・全中会長がTPP対応について、「カンフル剤ではなく、10年、20年先を考えた投資が必要」「(ガット・ウルグアイラウンド対策の)補助金で田畑の真ん中に施設を建てたが農業はそんなに変わらなかった。そういうお金を要求するつもりはない」と述べておられるのは、まさしく見識というべきでしょう。

 本日23日金曜日は閣議・閣議後記者会見の後、宮城県議会議員選挙の街頭演説会並びに個人演説会11か所(多賀城市、塩釜市、石巻市、登米市、栗原市、仙台市青葉区、仙台市泉区)。
 24日土曜日は堀井隆彦氏叙勲祝賀会で講演(大津市)。
 25日日曜日は中部大志会創立30周年記念式典、倉吉ばえん祭開会式、自民党鳥取県連常任総務会、選挙対策委員会(倉吉市)、「トワイライトエキスプレスでめぐる西日本~美しき山陰を語る」(BS-TBS・18時・収録)という日程です。
 「ばえん祭」の「ばえん」というのは鳥取県中部地方の方言で「暴れる」ことを「ばえる」と表現することからきているそうです(「今日はおおばえでしたで」→「今日は(忙しくて)とても大変でしたよ」)。鳥取県でも他の地域ではほとんど使われておらず、語源は不明です。倉吉駅前周辺で開催されますので、お近くの方はどうぞお立ち寄りくださいませ。
 
 今週は平穏ながらも日程が極めて詰まってしまい、とりとめもない記述となりました。ご容赦ください。
 皆様、どうかよい週末をお過ごしくださいませ。

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2015年10月16日 (金)

内閣改造、TPP合意など

 石破 茂 です。
 「一億総活躍」政策のもと、加藤勝信氏が担当相に就任されました。
 私なりに考えると、これは「みんなもっと働け!」というようなことではなく、子供たちから高齢者の方々まで、「このように生きたい」という思いがあるはずで(中には「一生遊んで暮らしたい」という方もおられるのかも知れませんが)、それを阻んでいる要因をできるだけ取り除き、自己実現を図る環境を醸成する、というようなことではないでしょうか。
 そう書いてしまえば簡単なことですが、具体論として、たとえば「介護離職ゼロ」を目指す場合、年間10万人ともいわれる介護離職者は、どのような年代・性別で、どのような理由で、どのような制度の不備があるのか、それぞれの地域において実態を正確に把握した上でなければ政策たり得ません。「施設から在宅へ」という路線との整合性も問われますし、労働法制の見直しも不可欠となるでしょう。
 GDP600兆円をいつまでに達成するのか、その主たる要素である「労働力の増加」「生産設備の増加」「労働技術の向上」をどの分野においてどのように図るのか、具体論を示すこともまた必要となります。
 報道は例によって、「権限争いが予想される」「大臣の指導力が問われる」などといった書き方が主体ですが、各省庁の政策にどのように整合性と優先度を確保し、国民に分かりやすく説明し、実行に移すかが重要なのであって、野党時代の政務調査会においても立派な仕事をして頂いた加藤大臣の豊富な見識に大きな期待をしております。

 内閣改造に伴い、地方創生担当においては、平将明副大臣、小泉進次郎政務官が退任され、福岡資麿参院議員、牧島かれん衆院議員が着任されました。
 平副大臣、小泉政務官には本当に良い仕事をして頂いたと心より感謝しております。お二人とも、今後の日本を担う非常に優れた人材であり、一緒に仕事ができたことを心より幸せに思います。福岡副大臣、牧島政務官も若い逸材ですので、今後を楽しみにしています。なお、豊富な知識と緻密な構想力を持つ伊藤達也補佐官には、引き続きお支え頂くようお願いを致しました。

 TPPが大筋合意致しました。
 各地域のそれぞれの産業にどのような影響が出るのか、政府として早急に実態を把握し、この合意が日本にとってプラスとなるよう、最大限の努力をしていかなくてはなりません。
 22年前のガット・ウルグアイラウンド合意の際も国会で何度か質疑に立ったのですが、「UR対策予算6兆円」を謳いながらも実際は土地改良長期計画の前倒しがその多くを占め、KPIの設定によるコストの減少や付加価値の増大などが徹底して図られたというよりも、「温泉ランド」のようなバラマキ的色彩もかなり見られたように思います。TPP合意を奇貨として再びこのようなことが行われてしまえば、今度こそ日本農業は壊滅的な打撃を受けることになると危惧しております。
 過去の反省に基づく、将来の展望を明示した政策の樹立に向け、地方創生の観点からも努めなくてはなりません。

 週末は、17日土曜日が自衛隊殉職隊員追悼式(午前10時・防衛省)、自民党とちぎ未来塾にて講演(午後1時半・自民党本部)。
 18日日曜日は古川禎久代議士、宮崎県知事、都城市長、宮崎県議との懇談会、古川代議士主宰の「日本創造研究会」での講演、霧島酒造・宮崎高砂興業、訪問・意見交換という日程です。
 殉職隊員追悼式は安全保障政策に関わる者として可能な限り毎年出席するように心掛けています。文民統制を機能させるためには、我々政治に携わる者たちが少しでも法制・装備・運用に関する知識を深めるとともに、自衛官諸官やご家族の共感を得ることが必須と思います。実オペレーションではなくとも、殉職された隊員は累計1800柱強に上っています。心より哀悼の誠を捧げます。

 皆様お元気で週末をお過ごしくださいませ。

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2015年10月 9日 (金)

大臣再任、花御所柿など

 石破 茂 です。 
 一昨日行われた内閣改造で、引き続き国務大臣 地方創生・国家戦略特別区域担当 を務めることとなりました。
 人事権はあくまで総理大臣の専権事項であり、役職は個人のためではなく国家国民のためにあるものだと思っております。 
 地方創生の取り組みを、総論ではなく各論において、そして全国すべての地域において具体化させるための仕事が、自分に課せられた責任であると考えています。
 地域のサービス産業をはじめとする製造業以外の産業の生産性向上、コンパクトシティや「小さな拠点」事業の推進、CCRC実現の道筋の確立、中央政府機関の地方への移転など、地方創生の具体化へ向けた膨大な作業はこれからです。
 政府に陳情して補助金や交付税を獲得する、という従来の手法とは全く異なった取り組みであるため、地域の意識も根本から変えていただかねばなりません。このような相当の難事であり、かつ、かつて大臣を務めた農林水産省や防衛省のように独立した組織を持たない内閣府において政策の継続性を維持しなければならないのですから、実に大変なことだと改めて気を引き締めています。

 一年間この仕事を務めてみて、こんなことも、こんな人も、こんな地域も知らなかった、ということのあまりの多さに愕然とする日々でした。30年近く議員を務めていながら、自分の至らなさに恥じ入るばかりです。
 4日日曜日に、かねてから一度見てみたかった香川県高松市の丸亀町商店街に行ってきたのですが、その取り組みの斬新さには目を見張る思いでした。
 本四架橋が開通したバブル華やかなりし頃から、既に商店街の衰退を見通し、全国の失敗例をすべて調査したところから始まったこの取り組みの真剣さには、深い感銘を受けました。
 成功事例を視察したり、講演を聞いたりしても、「カリスマの町長が、経営者が、理事長がいたからだ。うちの町では出来っこない」と言ってしまえばそれでおしまいです。成功事例の普遍化(「横展開」という言葉はあまり好きではないもので)にはどのような手法が有効なのか、皆様も良いお知恵をお貸しいただけたらと思います。

 「はじまった田園回帰 現場からの報告」(小田切徳美、藤山浩、他著 農文協ブックレット)はとても啓発的な著作です。特に中山間地域において地方創生に取り組んでおられる方にお勧め致します。

 「人の評価は棺を蓋う時に定まる」との言葉を改めて思い出しますが、棺を蓋う時においてもなお定まらないような気が致します。「待て暫し、やがて汝もまた憩わん」、ゲーテのこの言葉もいつも思うのですが、さて一体何時のことになりますか。

 大村・梶田両先生のノーベル賞受賞は日本人に誇りと勇気を与える快挙でした。大村先生の夜間定時制教師時代のお話や、「人の役に立つ人間になれ」とのお祖母様の教えなど、日本人が忘れそうになっていた生き様を改めて認識させられたことでした。

 この度の安全保障法制で新たに「駆けつけ警護」が可能になったことについて批判的なご意見がありますが、海外で重大な危難に遭遇した日本人の立場に立って考えた時、「近くで活動している日本の自衛隊が駆けつけてくれる」というのは大きな安心につながるのではないでしょうか。
 「日本の自衛隊が近くにいても、駆けつけて保護するのは他国に任せる」という考えはどうにも理解できません。海外の自国民を保護することは主権国家の当然の責務です。
 その上で、「自国民保護が戦争の口実になった」という歴史の教訓を真摯に学び、そうさせないための法制やROE(ルール・オブ・エンゲージメント、行動規範)を確立すべきものだと思います。

 週末は10日土曜日が「田勢康弘の週刊ニュース新書」出演(テレビ東京系列・午前11時半)、日本技術士会中国本部総会にて講演(鳥取市)、智頭町自伐林業元年記念シンポジウム(鳥取県智頭町)、小林前鳥取県薬剤師会会長叙勲祝賀会(倉吉市)。
 11日日曜日が「時事放談」出演(TBS系列・午前6時・増田元総務大臣との対談・収録)、「新報道2001」出演(フジテレビ系列・午前7時半)、鳥取での婚礼二か所に出席した後、鳥取県西部地区青年経済団体連絡協議会での講演(米子市)、という日程です。

 そろそろ私の地元、鳥取県八頭町の「花御所柿」のシーズンとなります。日本一甘い「幻の柿」と呼ばれ、20度という抜群の糖度を持つ、とても甘くて上品な味が自慢です。
 かつて後醍醐帝が隠岐の島に配流される中途にご滞在になった、という故事に由来する由緒ある名前を持つ「花御所柿」。秋の澄み切った青空と、まるで花が咲いたような柿の実との鮮やかなコントラストは、私の心の原風景の一つです。
 11月15日までが受付期間となっており、お問い合わせは「JA鳥取いなば梨・柿直売所物産館みかど(0858-72-3730/72-3563 FAX・0858-72-3731)」までお願い致します。

 秋も深まってまいりました。三連休の方もおられることと存じます。
 皆様、よい週末をお過ごしくださいませ。

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2015年10月 7日 (水)

イシバチャンネル第五十九弾

 イシバチャンネル五十九弾をアップロードしました。「石破茂、地方創生を語るシリーズ その3」です。長いので2つに分割しています。

イシバチャンネル第五十九弾 PART1「水月会とは」


イシバチャンネル第五十九弾 PART2「バルコス、本棚その3」


 ぜひご覧ください

 追伸:質問は随時受付中です。

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2015年10月 2日 (金)

水月会、高橋一郎先生など

 石破 茂 です。
 新政策集団「水月(すいげつ)会」が28日発足致しました。
 政策の練磨を最優先とし、国民の納得と共感を得るべく、常に国民と正面から向き合うように行動する、あるべき政策集団を目指してまいります。
 昭和59年、渡辺美智雄先生は、「政治家とは、勇気と真心をもって真実を語るのが仕事である」と私たちに述べられました。
 「真実」を真摯に探究することは極めて困難な作業であり、しかも見出した「真実」は、安全保障であれ、社会保障であれ、産業・エネルギー政策であれ、往々にして国民の耳に心地良いものではないことが多いものですが、それを語る勇気を持たねばなりませんし、それを実現するためには「あの政治家が言っていることには耳を傾けてみよう」と思っていただける「真心」が必要なのだ、という意味だったと思います。
 初めてこれを聞いたときには、至極当然のことと思ったのですが、何故か心に強く残るものがあり、講演のテープを取り寄せて、昭和61年に初当選するまでの間、何度も聞き返したものでした。
 議員になって30年近く経ち、渡辺先生はなんと難しいことを言われたのかと痛感するばかりです。
 「次の選挙に当選するため」「支持率を上げるため」などというのは手段に過ぎないのであって、それ自体が目的なのではありません。「政治家は次の時代を考え、政治屋は次の選挙を考える」というのはまさに真理ですが、次の選挙に落ちては次の時代を考えることはできません。だからこそ、耳に心地良くない真実を語っても落選することのない、平素の誠意と真心が伝わる日常活動が必要なのだと思っています。
 
 「この程度の国民にこの程度の政治家」と嘯く人がいますが、私はそうは思いません。
 確かに「私は政治家を信じている」という人は極めて稀でしょう。しかし「どうせ難しいことは国民にはわからない」「これを言っては人気が下がる、選挙に落ちる」と言って、耳に心地よいことばかり述べ立てる政治家が仮にいるとすれば、それは心の中で国民を軽侮し、信用していないということなのではないでしょうか。国民を信用していない政治家が、国民から信用される道理はありません。

 敗戦の混乱期を脱して以来の日本は「冷戦構造」「経済成長」「人口増加」「地価上昇」という四つの前提のもとに政策を立案し、国家を運営して成功を収めてきました。
 その四つの前提すべてが崩れ去ったにも拘らず、過去の蓄積に縋り、次世代へのツケ回し構造と、労働者や下請け企業に負担を負わせる形で今日まで来てしまった、というのが、痛切な反省を込めての私の認識です。
 既得権益を享受する世代や勢力の相対的な多さや、ツケを回される世代や勢力の政治的無関心あるいは諦観も相俟って、これらを転換することは決して容易ではないでしょう。しかしこれらを転換しない限り、日本国はその持続可能性を急速に失っていくことは確実です。

 水月、とは禅に由来する言葉で、「水面に月が映っている。月は水面に映ろうとしているのではないし、水面は月を映そうとしているのでもない。互いが己を主張することなく、見事に調和を保っている」というような意味かと思います。
 無私、無欲、己を誇らず、相手を貶めず、ひたすら研鑚に励み、世の中のために尽くす集団であるべし、との思いを込めた谷中全生庵の平井正修ご住職から授かりました。

 元衆議院議員 元東京都議会議長 高橋一郎氏が、さる9月25日逝去されました。享年89。
 昭和61年初当選の同期自民党議員の最年長で、同期会「七夕会」の会長を在職中ずっと務められ、洒脱な人柄と沈着冷静な判断力で存在感を発揮されました。
 年代も、経歴も、派閥も全く異なりますのに、同期最年少の私を何故かいつもお心にかけて頂き、政界引退後もよくご連絡をいただき、励まして下さいました。
 本来なら同期で一番最初に入閣して頂きたい方でしたが、政治改革の激動の嵐の中で、自民党離党、新進党参加、自民党復党と波乱の政治生活を過ごされ、5期で政界を引退されました。
 自民党の同期当選は46人、その多くが志を遂げないままに物故したり、落選したまま再び戻ってこなかったりで、今も国政の場に残っているのは数人しかおりません。波乱万丈、毀誉褒貶の中で今も議員を続けさせていただいていることの重みを改めて思います。

 週末は、三日土曜日が関西八頭町会(大阪市)、オリーブ牛飼育状況視察、香川県知事、国会議員、県会議員、町長との意見交換会、子安観音寺関係者との懇談会(香川県土庄町)。
 四日日曜日が土庄町合併60周年記念行事、子安観音寺本堂落慶法要並びに祝賀会(同)、高松市丸亀地区まちづくり視察(高松市)という日程です。

 秋も深まりつつあります。もう10月なのですね。お元気でお過ごしくださいませ。

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