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2018年4月20日 (金)

沖縄市など

石破 茂です。
16日月曜日に、22日投開票の沖縄市長選挙に再選を期して立候補している桑江朝千夫氏の応援に行って参りました。
市が中心となって2020年度のオープンを目指して計画
している一万人収容のアリーナの建設が争点の一つとなっていますが、スポーツやライブを「する側」からだけではなく「観る側」や「興行する側」の視点からも捉えるこのアリーナの建設には、従来の「ハコモノ」とは全く異なる大きな意義があるものと考えています。
八角形の設計は、どの席から見てもスポーツやライブが楽しめるように配慮したものですし、トラックが直接会場に乗り入れ可能となることによって、ライブの音響や照明の機材搬入が容易となり、感動的な舞台の演出が容易になります。このアリーナは、沖縄市の持つ地理的利便性やチャンプルー(ごちゃ混ぜ)文化の多様性と合わせて
国際的にも優位性を発揮することになるものと思います。

沖縄市(旧コザ市)には、ベトナム戦争(1964~1975)当時に出撃基地として使用された米軍嘉手納基地が所在し、多額の戦時手当を手にした米兵が酒とロックンロールに溺れてつかの間の休暇を過ごし、米兵が落とす金を目当てにアジア諸国から大勢の人が来沖し、エイサーに代表される地元の文化と相俟って世界の何処にもない独特の文化が形成されるに至ったと伝えられています。
1970年のコザ暴動の記憶も随分と薄れてきましたが、沖縄の苦難を沖縄だけのものとして捉える限り、基地問題の解決はあり得ません。                 

森友、加計、自衛隊の日報、財務次官の不適切な発言等々、本質的な政策論とはかけ離れた問題で今週も政界は混乱を極めました。挙証責任、という言葉が正確を欠くとのご指摘も頂きましたので、説明責任と改めますが、裁判で黒白を争っているのではありません。この種のことについて、批判を封殺したり、国民の常識と乖離した対応をしたりすれば、政治の信頼性が脆弱化し、政権基盤そのものを大きく揺るがすことになりかねません。
 今回の財務省の対応は、危機管理の初動を大きく誤った典型のようなものでした。「官庁の中の官庁」「最強の官庁」と呼ばれる財務省においてこうなのですか
ら、政府全体の危機管理体制も、全省庁もう一度徹底して見直す必要があります。官僚にのみ責任を押し付けたりすることのないよう、我々政治の側の責任がそれ以上に重いことも肝に銘じなくてはなりません。

 日米首脳会談は報道されている限り、「サスペン
スとディールの大統領」であるトランプ大統領の真骨頂の一端を垣間見る思いです。
日朝関係は基本的に米中関係の従属変数ですが、大国同士のディールにいかに関与するかは、日韓・日中間で信頼と認識をどれほど共有できるかにもかかっています。トランプ、習近平という指導者を持つ国の間にあって、ただ中国・韓国を感情的に非難するようなことでは、結局国益を大きく損ないかねないことを認識しなくてはなりません。

週末は21日土曜日が岩手県釜石市で懇談と講演(午後3時 釜石市内)。
22日日曜日は神戸学院大学経済学部ゼミナールで講演(午前11時・同大有瀬キャンパス)、自民党兵庫県連青年局ひょうご次世代育成塾で講演(午後2時・神戸市内)、という日程です。
先週に引き続き移動の多い土日です。
ところによっては夏日となる週末となるようです。
皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2018年4月13日 (金)

文民統制の本質など

 石破 茂 です。
 
 柳瀬前総理秘書官の「記憶の限りでは愛媛県職員に会っていない」などとするコメントには、なんとも歯切れの悪さを感じます。総理の仰るとおり、「総理の意向で行政が左右されたことはない」ということに信頼性を持たせるためにも、問題となっている事実に関して曖昧な立場を採るべきではありません。
 愛媛県の職員に柳瀬前秘書官が会ったことが事実でないならば、それを明確に否定すればよいことですし、同氏が記憶を呼び覚まして、会っていたことを思い出したなら「これは総理案件であるなどということは一切言っていない」と自身で言えば、すべて解決するのです。
 
 急激に変化する朝鮮半島情勢や、今秋の中間選挙を睨んでトランプ米国大統領が仕掛ける「貿易戦争」に対する対応など、総理が出席されるテレビ中継入りの予算委員会で、国民の前で議論しなくてはならない案件は山積しています(外務委員会、安全保障委員会などの一般の委員会は基本的に担当大臣が答弁に立ち、テレビ中継はありません)。
 森友問題にせよ、加計問題にせよ、挙証責任は政府の側にあるのであって、そこから逃れるべきではないでしょう。「時が経てばやがて沈静化する」などと思っていては、政府・自民党に対する国民の信頼感をじわじわと失わせる結果に繋がることを肝に銘じなくてはなりません。

 自衛隊の日報事案は、25万人を擁する膨大な規模、かつ陸・海・空・内局という4つの異なる文化が混在する自衛隊という組織を統制するとはどういうことなのか、という根源的な問題に正面から向き合うことなくして解決は見られません。
 「文民統制の重要性」と安易に唱えられるようですが、これは政軍関係という、どの国も長きにわたって悩み抜いている大問題です。「統制」というからには、統制する「主体」と統制される「客体」が存在するはずです。民主主義国家における「統制する主体」は、あくまで選挙によって国民に直接責任を負いうる政治(国会議員)なのであって、内局の背広組ではありません。事務次官以下の内局官僚、いわゆる背広組もあくまで統制される側の「自衛隊員」なのです。
 防衛庁長官在任中にこの議論を委員会で行ったのですが、朝日新聞に「やはり文官統制は必要だ」と題する社説で批判されて、誤植ではないかと我が目を疑ったことでした。

 「自衛隊は必要最小限度の実力しか保持せず、必要最小限度の行動しかできないのだから『戦力』ではなく、『軍隊』でもない」「国家行政組織法に位置付けられた法執行機関であり、交戦権も行使できない」などという政治的な配慮による憲法との整合を図ってきた結果として、自衛隊の「軍隊」としての本質から目を背け続けてきたのですから(私自身、国会でそのように答弁してきたのも事実です)、文民統制の概念が確立してこなかったのもけだし当然というべきなのでしょう。
 自衛隊は緩み切っている、けしからん、許せない、との批判も多くありますが、同時に政治の自衛隊に対する向き合い方も問われなくてはなりません。この状況を脱するべく、出来る限りの努力を重ねます。

 官僚の不祥事が連日のように報道されています。無謬の人などこの世にはいないのですし、政治家も官僚も聖人君子ではありませんが、政治家であれ、官僚であれ、公職に就いている者にはそれなりのノーブレス・オブリージュが求められるとは思います。
 「自分には権力がある」「自分には更に上の権力者がついているから大丈夫だ」などという思いを持った者が行う政治や行政に、国民が納得と共感を覚えるはずはありません。日本の統治システムがどこか根本的なところで狂い始めているように思われ、自らを戒めなくてはならないと痛感しています。

 週末は、14日土曜日が故・野中広務元自民党幹事長お別れの会(午前11時・ホテルグランヴィア京都)、明和会医療福祉センター渡辺病院創立65周年・社会医療法人認定10周年・増改築竣工記念式典ならびに祝賀会(午後4時・ホテルニューオータニ)。
 15日日曜日から16日午前にかけて沖縄市長選挙応援(沖縄市)という日程です。移動の多い週末です。
 沖縄市長選挙は幹事長在任中、秋の沖縄県知事選挙の前哨戦ということもあって三回沖縄市入りするなど全力で取り組み、勝利を得て桑江現市長の当選となりました。あれからもう4年、早いものです。

 島根県西部で発生した地震、大分県中津市での山崩れで被災された方々、犠牲となられた方にお見舞いとお悔やみを申し上げますとともに、懸命に捜索や復旧に当たっておられる皆様に感謝し、敬意を表します。

 都心では週半ば、春の嵐が吹き荒れました。全国各地で不安定な天候が続いています。
 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2018年4月 9日 (月)

政策集団 水月会 第3回セミナーのご案内

 事務局です。

 来たる5月30日(水) 17時30分~ホテルニューオータニ東京にて、政策集団 水月会のセミナーを開催いたします。

日時:2018年5月30日(水)
    16時30分 受付     
〔一部〕17時30分 開会「芙蓉の間」         
     講演(石破 茂)
〔二部〕18時30分 懇親会「鶴の間」

参加費:20,000円
     (事前にお振込みくださいますようお願い申し上げます。)

もし、ご興味のある方がおられましたら、件名に「参加希望」とご記載の上、お名前、ご住所、お電話番号、ご職業を明記され、メールg00505@shugiin.go.jpにて、ご連絡ください。
 なお、この催しは、政治資金規正法第八条の二に規定する政治資金パーティです。

石破茂事務所
(TEL:03-3508-7525/FAX:03-3502-5174)

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2018年4月 6日 (金)

くらよしフィギュアミュージアムなど

 石破 茂 です。
 さる1日日曜日の「円形劇場くらよしフィギュアミュージアム」のオープニングセレモニーで、私が漫画「ドラゴンボール」に登場する「魔人ブウ」なるキャラクターに扮した映像が広く拡散し、週初めはやや当惑気味でした。
 「鉄腕アトム」や「サンダーバード」世代である私は「ドラゴンボール」も「魔人ブウ」も全くと言っていいほど知らなかったのですが、皆さんよくご存じなのですね。当日、開会時間少し前に会場に行ったところ、既に平井鳥取県知事、石田倉吉市長、舞立参議院議員はそれぞれのキャラクターに扮し終わっており、残ったものの中でサイズが合うのが「魔人ブウ」であったという、ただそれだけのお話なのです。
 
 昭和30年に建てられた倉吉市立明倫小学校旧校舎は、現存する日本最古の円形校舎です。この斬新な建築は当時の流行で、中央に螺旋階段が設けられ、当然ながら教室は扇形となっています。老朽化が進んで取り壊しが決定していたのですが、地元の人たちが中心となって、クラウドファンディングなどの手法も使いながら保存運動を進めた結果、倉吉市が存置を決断し、どうせ残すなら街に賑わいを創出する活用法をということで、地方創生事業などと組み合わせて今日の運びとなりました。
 ここに至るまでの市民のご努力と倉吉市のご理解に敬意を表します。
 その熱意にお応えし、少しでもこのミュージアムの存在と意義を全国に発信するお手伝いが出来たらと思ったのですが、ネット上の書き込みの一部を見て、空恐ろしい気持ちにさせられました。なぜこんなに極端に偏った見解を持つに至るのか、「なりすましネット民」の存在も含め、匿名の無責任な意見が瞬時に拡散する現代の言論空間は、極めて困難な様相を呈していると思います。

 余談ですが、先日某中央官庁の30代後半と思しき若手官僚と話をしていたら、「『サンダーバード』って何ですか?」と言われてしまいました。勧善懲悪、単純明快、古き良きあの時代の漫画や特撮物がとても懐かしく思われます。

 何処が出どころなのか今一つ判然としませんが、放送法第4条の撤廃が議論になっています。
【放送法 第4条】
 放送事業者は、国内放送及び内外放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと
二 政治的に公平であること
三 報道は事実を曲げないですること
四 意見が対立している問題については、出来るだけ多くの角度から論点を明らかにすること

 新聞・出版とは異なり、国民の財産である公共の電波を使って発信するメディアである以上、その内容が偏ったものであってはならないという考え方が基本にあり、加えて
「放送用電波は有限であり、したがって放送に利用できるチャンネル数には限度があるので、混信を防止しつつ希少な電波を有効適切に利用するためには、それにふさわしい放送事業者を選別したり、放送内容に対して一定の規律を課す必要がある」(電波有限希少説)
「放送は直接茶の間に侵入し、即時かつ同時に動画や音声を伴う生の映像を通じて視聴される点で、受け手に他のメディアには見られない強烈な影響力を及ぼし、大きな影響を与えるものであるので公的規制が必要である」(社会的影響力説)
「民放を自由に放任すれば、営利主義に基づき視聴率の極大化のために、番組編成が大衆受けのする通俗的なものに画一化することになり、これを防ぐ必要がある」(番組画一化説)
等々が根拠として挙げられています。

 あまりに偏った報道に対しては、この放送法の趣旨に則って抗議を申し入れる、というのが今までの政党のスタンスでしたが、今回政府が検討していると伝えられるものは、発想を全く逆転させて、どのような内容であっても(公序良俗に反しない限り)自由に放送できることにしようとするもののようです。
 既存メディアの質やあり方は確かに問われてしかるべきところが多分にありますが、メディアが言論の自由、報道の自由などという基本的人権に非常に近いところにある以上、欧米とは異なる我が国の制度や、放送メディアの特性、言論の自由と民主主義との関係などを精緻に検討し、より良い制度づくりに資するものとしなければなりません。

 野党からその存在を問われていた自衛隊のイラク復興支援活動の日報が、昨年3月に陸上自衛隊内で発見されていたにもかかわらず、大臣に一年以上報告されていなかったことは極めて深刻な問題です。
 南スーダンにおける活動の日報問題で当時の大臣・事務次官・陸上幕僚長が辞任したのは昨年の7月のことでしたが、その教訓も反省も何ら生かされていないとしか思えません。
 平成19年、防衛大臣在任中に、海上自衛隊のインド洋における補給活動で米艦に対する燃料補給量の報告取り違え事案が発生して国会が混乱した際に、省内に「文民統制の徹底に関する検討委員会」を設置し、この議論の成果をその後の防衛省改革に結実させたはずなのですが、この内容に足らざるところがあったのか、これが防衛省・自衛隊に徹底されていなかったのか、検証なくしては必ずまた同じことが起こります。

 「文民統制」という概念は、自衛隊が警察と同じく国家行政組織法の中に組み込まれた完全な「行政組織」であるならば、そもそも生じえないものです。同じ実力組織であっても警察に文民統制の概念が生ずる余地がないのは、それが完全な行政組織だからです。「自衛隊は軍隊ではなく法執行機関である」という国際的に不可思議な概念を引きずったまま文民統制を論じても、決して解決は見られません。
 憲法第9条改正の議論の中核はまさにここにこそあったはずなのですが、マスコミも含めて全くと言っていいほどに取り上げられませんでした。そのこと自体が、問題の根幹を表していると思っています。物事の本質から目をそらしてはなりません。

 自己完結型の組織である自衛隊は、組織外に対して基本的にあまり関心を持たない性向を有しています。
 我が国においては国会に自衛官(制服組)が出席することもなく、論戦の矢面に立つのは大臣や内局官僚のみです。「国会に制服組が出席するのは好ましくない」などという綺麗事を言っていて、立法府による統制が機能するとは私には思えません。

 3日火曜日、韮崎市において自民党山梨県連主催の「なぜ今憲法改正が必要なのか」と題する一連の勉強会の第二回目に参加し、1時間の講演をしてまいりました。
 この勉強会は県内各地で計6回開催される予定で、山梨県連の見識と熱意は本当に素晴らしいものだと思います。平日の午後7時という時間にもかかわらず、老若男女約700人の方がお越しになり、熱心に聞いてくださったことがとても印象的でした。
 広く市民に呼び掛けたことで、質疑応答で「集団的自衛権行使には絶対に反対」との意見を開陳された方もあり、まさしくこれがあるべき姿だと思いました。
 国民は関心も、聴く耳も、間違いなく持っています。憲法改正は、正面から国民と向き合い、議論を重ね、広く理解を得て実現すべきものであると、改めて思ったことでした。

 週末7日土曜日は、陸上自衛隊中部方面航空隊 第3飛行隊・中部方面管制気象隊 第4派遣隊 編成完結行事(午前10時半・陸上自衛隊美保分屯地・境港市小篠津町)、智頭町河畔桜caféフェスティバル(午後2時半・智頭町河川敷)、税理士による石破後援会にて講演・懇親会(午後4時・ホテルニューオータニ鳥取)、八頭町下私都地区観桜会(午後6時・改善センター)、どんどろけの会観桜会(午後7時・鳥取市内)。
 8日日曜日は東部さつき会国政報告会・懇親茶話会(午後1時・ホテルニューオータニ鳥取)、という日程です。

 お花見の行事が多い週末ですが、鳥取もほとんど葉桜状態になっていると思われます。一方、北日本では季節外れの豪雪もみられるようです。

 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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