統帥権干犯問題など
石破 茂 です。
わずか一週間前の安全保障三文書改訂を巡る議論の白熱がまるで嘘であったように感じられるほど、永田町は静かな一週間でした。視聴率が取れないのか、購読部数が伸びないのか、メディアも取り上げる頻度が落ちてきたように思います。やはり安全保障は人々の関心を呼ばないテーマなのでしょうか。
常套句となっている「日本を取り巻く安全保障環境は極めて厳しい」「今日のウクライナは明日の台湾であり、台湾有事は日本有事」も、その内容をよく検証しなくてはなりません。脅威とは相手の意図と能力の積なのですが、相手方の意図は奈辺にあり、陸海空の能力はどれほどであり、それはどのように運用され、その際に同盟はいかに機能するのか等々を精密に分析しないままに、ただいたずらに危機感だけを煽ることは厳に慎まなくてはなりません。
戦後日本においては、本来あるべき文民統制が十分に機能していないためにこのようなことが起こるのだと思っています。
かつて軍人が政治に介入したために国を誤った例として統帥権干犯問題が取り上げられますが、軍の作戦行動である軍令を司る統帥権が独立していなければならないのはむしろ当然のことであり、軍事の素人である政治家が作戦に介入することがあってはなりません。昭和5年(1930年)のロンドン軍縮会議の際、艦艇保有量の制限を内容とする条約に不満を持つ海軍内の強硬派勢力が野党政友会(犬養毅、鳩山一郎など)や民間右翼、マスコミと連携し、「海軍軍令部の承認を得ない条約の調印は天皇の統帥権を侵すものである」と批判して倒閣運動を展開したのですが、軍の編成や管理などを司る軍政は軍令である統帥権とは何ら関係のないものであって、条約の調印を統帥権干犯とする論はためにする批判であったと思われます(「憲政の神様」と称される犬養毅や、大政翼賛会に抗った鳩山一郎などの政党政治家が、倒閣のためにこの立場にあったことは意外です)。「軍部が統帥権の独立を唱えたので国を誤る結果となった」とするのは誤りで、総理大臣が統帥権を持っている現在の体制の方がよほど危ういと言わねばなりません。保守の論客であった故・吉原恒雄拓殖大学教授は「統帥権の独立を軍による諸悪の根源視したため、現在は自衛隊を政治の従属物視し、内閣総理大臣に統帥権をも付与している。このことは自衛隊を一党一派の私兵化する危険をはらんでいる」と論じておられましたが(「国家安全保障の政治経済学」・泰流社・1988年)、まさしくその通りです。
制服自衛官が国会で答弁しないことをもってして「これこそが平和の証」とする向きもありますが、これも決定的に誤っています。私の知る限りこのような国は日本だけですが、これでは立法府による文民統制など出来るはずはありません。国際的な軍事情勢、軍の戦略や運用構想、国際法の適用の在り方、兵器の性能や価格等々、本来これらに一番知識を持たねばならないのが実際に戦う自衛官たちであり、彼らから国会の委員会で現況を聞くのが納税者の代表である国会議員の務めです。自衛官もまた、議会で質され、説明責任を果たすことによって大きく意識が変わっていくはずです。国防は秘密が多いので議会答弁に馴染まない、などというのは単なるエクスキューズにしかすぎません。秘密会の開催を含む議事運営は委員長をはじめとする議員が負うべき責任です。
ヒトラーやナチスに傾倒し、駐独武官や駐独大使として日独伊三国同盟の締結の立役者となった陸軍軍人(最終階級は陸軍中将)・大島浩大使の反省から、在外公館に勤務する自衛官は外務大臣の指揮下にある外交官として位置付けられていますが、これが情報収集に大きな支障となっていることも否めません。どの国の在外武官も国防大臣の指揮下にあり、だからと言ってこれが外交の一元化に反する、などという話は聞いたこともありません。軍法会議の不存在もそうですが、戦前の「反省」から作った、イメージに基づく摩訶不思議な制度がどれほど日本人の安全保障観を独特なものにしてしまったのか、この問題の根は存外深いように思えてなりませんし、単に憲法に自衛隊を明記すれば済むような問題では決してありません。再び日本を誤った道に歩ませることがないよう、より一層学び、努力をせねばと思っております。
昨22日は、私が会長を務める自民党ユニバーサル社会実現推進議員連盟の総会が開催されました。我が国が障害者権利条約を批准し、発効したことにより、様々なハンディキャップを有する方々が、有しない方々と同じように生きていく権利を有し、国はこれに応える義務を負うことになったのですが、駅などの公共施設のバリアフリー化など以前と比べて相当な進捗をみてはいるものの、未だ多くの面で課題が山積しています。衆議院運輸委員長在任中、車椅子に乗って羽田空港から京浜急行で品川駅まで出て、品川プリンスホテルまで行くという体験をしてみて、実際の困難さを初めて知ったのですが、歩行に限らず、多くのハンディの体験をすべての教育現場で実施すべきという年来の主張も私の努力不足でなかなか叶いません。文科省も随分と力を入れてくれてはいるのですが、さらに力を尽くさねばと反省しております。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せた女性や妊娠中の女性が電車に乗って周りの乗客から非難の眼で見られるような社会も明らかに間違っています。綺麗事を言うようで恐縮ですが、弱い立場の人に対する思い遣りを欠いた社会は、結局は脆弱で持続可能性のない社会なのではないかと思っております。明日のクリスマスイブを前に、自分の至らなさばかりを痛感しています。
元陸将補の松村劭(つとむ)氏が著された「世界全戦争史」(エイチ・アンド・アイ刊・2010年)は2700ページ近くにもわたる大著です。いまだに「積ん読」状態であることを恥じております。いつかは読んでみたいものだと願っておりますが、自分に残された時間がそうは多くないことに焦燥感を感じています。
昨日よりクリスマス寒波が襲来しています。統一地方選挙の候補者選定で明日は地元へ帰る予定ですが、陸路・空路共にダイヤが大幅に乱れており、どうなるのか相当に気がかりです。
皆様どうかご健勝にてお過ごしくださいませ。
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コメント
石破さんに率直に聞きたいんだけど。
ガーシー氏は「日本に戻らない」 立花N党党首
https://news.yahoo.co.jp/articles/ad4fdd5af14283aa11a73f0b418739388e2a626b
参議院の仕事を放棄しててのうのうと議員の給料が払われているんですけど。貴方方は事あるごとに民意だの言ってるけどその言葉の影に隠れて自分達議員の特権を守ろうとしているだけなんじゃないんですか。通信費の問題も含めてだけど自分で身を律する事が全然出来ていないじゃないですか。
投稿: nh | 2022年12月23日 (金) 19時29分
石破閣下
ポンコツモデラーのポンコツコメントです。
日本人には独特の勘が働くのでしょう。あらためて言上げしなくても背後に何があったのか飲み込んだみたいです。文明とは貯蔵からそれを独占するという働きを生みました。つまり社会における独占機能から解明するという世界史が生まれます。財閥史です。
戦争、特に大きな戦争では巨額な資金が必要です。その様な時には財閥が動かなければ何も起きません。「安全保障環境」の変化とは財閥の「独占比の大きな動き」が有ったということです。台湾クライシスはどうでしょうか。ウクライナクライシスは第3次世界大戦の口火にならなければ欧州米国の瓦解を招くだけです。台湾クライシスで第3次世界大戦を引き起こすことが出来るでしょうか。
つまりこういう事です。欧州一の貧困国家であるウクライナとロシアとの戦争では大きな戦争を引き出すことが出来ず、独占比率もさして変化しない。いっそのこと極東で紛争を企図した方に見込みがある。さして遠くない将来において戦争が起きるので備えを進めて置こう。
しかしここで問題があります。それは日本が考えている電撃戦争では莫大な戦費の支出が起きる前に戦争が終わってしまいます。すると統治比の変化と富の独占比が不等式になってしまいます。こんなわけで実際には起きるとすると局地的限定戦争で財政の大規模出動を強いる持久戦。海を挟んだ持久戦に関して言えばナチでさえ英仏海峡を越えなかった。最近は考えられない事が起きるので皆無とは言えないのだけれど。乱文・乱筆お許しください。
投稿: 野村嘉則 | 2022年12月23日 (金) 22時06分
ミサイル防御だけでなく、レーザービーム兵器も備えてゆくべきでしょう。
投稿: 平岡哲夫 | 2022年12月24日 (土) 07時40分
時代の流れにより軍備の在り方は変わりますね
しかし平和憲法は昔の人が生命に代えて獲得した賜物、しっかり守らなければ、若くして亡くなった人に申し訳が有りません、戦争を知っている世代ではないのです、この点を忘れずに考えねば、頭の中での戦死と実際の戦死では、レベルが違います、経験者の声を大切にして、コレからの軍備を考えて欲しい、、年寄りから若い人まで意見をしっかり捉えて、軍備はプロの石破茂先生、宜しくお願いします
投稿: 高埜寿一 | 2022年12月24日 (土) 15時40分
【秘密にしたい数字】
シナ帝国の行動が記事になっているようだ。
『【北京=三塚聖平】中国国家衛生健康委員会は25日、新型コロナウイルスの感染者数と死者数の公表をやめたと発表した。下部組織に発表主体を移した。感染拡大を徹底的に食い止める「ゼロコロナ」政策を事実上撤回した中国では感染が急拡大しているが、政府の公式統計は実態を反映していない。中国の流行実態は不透明で、世界保健機関(WHO)などが詳細な情報開示を求めている。』
こういうことをするので憶測が記事になる。根拠となるのは予測というしかない。
さすがに新規感染者がゼロとは言えないので約3000人ほどを25日の数字で上げる。
『中国政府は14日に「正確に実際の数を把握できない」と無症状の感染者数の公表をやめ、公式統計は実態とかけ離れている。同センターは25日、全土で24日に報告された新規感染者数は2940人で、死者はいなかったと発表した。』
この同じ日の我が国の新規感染者数は149655人で、死亡者は306人だ。この2つの国だけを比べるならシナ帝国は防疫活動に大成功している国になる。しかし、世界中のメデアはそれと真逆の評価を下している。シナ帝国全土で約3700万人の感染者がいると噂の数字を上げるメデアもある。シナ帝国の中でも浙江省政府は
『浙江省の衛生当局幹部は25日、1日当たりの省内の新規感染者が100万人を突破したと明らかにした。浙江省の人口は昨年末時点で6540万人。近く迎えるピーク時には200万人に達するとの見通しも表明した。』
手に負えない数字なので公表したのかもわからない。責任を押し付けられる可能性があると思ったのかもわからないが、コメントの類はどこにもない。習近平を無視したわけではないだろう。共産党の締め付けを無視したのかもわからない。何とも言えない異様な数字だ。
記事の後段にあるのは揺れ動くシナ帝国の中央の動きである。
『WHOのテドロス事務局長は21日、中国の感染状況を巡り「(現地の状況を)総合的に評価するため」として、中国側に重症者や入院患者数など詳細な情報を求めた。ブリンケン米国務長官は23日、中国の王毅国務委員兼外相との電話会談で、中国の感染状況に関して「国際社会への透明性の重要性」を強調した。中国側に、詳細な感染状況の共有を求めたとみられる。
一方、中国は感染拡大の中でもコロナ規制の緩和をさらに進める方針だ。香港政府トップの李家超行政長官は24日、香港と中国本土間の往来規制が来年1月中旬までに全面的に緩和されるとの見通しを表明。李氏は23日に北京で習近平国家主席と会談しており、中央政府から緩和について同意を得たと説明した。また、中国が専用施設での隔離措置撤廃など入国規制の緩和に近く踏み切るとの観測も報じられている。』
ネットの動画では14億人の6割にあたる8億4千万人の感染者がいると断言するシナ系ユウチュウーバーの動画があった。死亡者が1.2%でも1092万人になる。巨大な数字だ。我が国の状況とは異なる。149千人で306人の死者数は.0.2%だからだ。シナ帝国が扱っているワクチンとかの品質が死亡者を1%台に押し上げるのだそうだ。まあ、この辺りの議論に踏み込むつもりはない。コロナの飲み薬の我が国の製薬メーカーの塩野義とかが頑張ってシナ帝国に向けて展開中らしいので、1000万未満の数字になることも考えられる。
ただ、習近平の名前はコロナの死亡者とともに重い記憶に刻み付けられることになる。悪化することしかやらなかったからだ。
シナ帝国経済はこれからさらに悪化するという金融機関と経済成長が5%台に成長するという金融機関があるようだ。モルガンスタンレーとかは経済成長に賭けているらしい。我が国の野村総研は4.9%ぐらいにはなるかもわからないという。世界銀行とかIMFは2%~3%ぐらいではないかという見方だ。それも、3月を乗り切ることが出来ればの話である。コロナの影響を受け、それからの立ち直りに時間がかかると見る人が多い。
どっちの派も、台湾侵攻がないという前提である。つまり、ロシアがやったようなことをすれば経済制裁が発動して、とても経済成長を話しすることができないというものだ。
つまり、習近平は自国を破壊してもやるのかということである。
1億8千万人のロシアと14億では、比べることができない。しかも、習近平は今の状態でも人気がないので、冒険になると見る人が多い。
習近平は、しかし、やるような気がする。毛沢東が1億人の自国民を飢えさせて名を残したことを知っている世代の人だ。彼も、そういう恐ろしいことをやるような気がする。毛沢東の影響は強い。
投稿: 旗 | 2022年12月26日 (月) 00時32分
こんにちは。
今年は思いがけないことが起こって、今まで見えなかった問題が出てきて大変な年でした。
来年も石破さんのブログ楽しみにしています。
投稿: くま | 2022年12月26日 (月) 22時24分
【増税のことしか頭にない岸田は、どうするのだろう?】
Yahoo!に記事があった。
『中国では、12月に入ってから20日までに、2億5000万人が新型コロナウイルスに感染した――と、海外メディアのブルームバーグやフィナンシャル・タイムズが報じている。
これは中国の人口14億人の約18%にあたる数字で、世界的に見ても最大級の感染規模となる。情報源は、中国・国家衛生健康委員会から流出した内部資料とされる。
同委員会は25日から日次の感染者数の公表を停止しているが、下部組織が25日に発表した前日の感染者は2940人で、死者は0人。前述した報道の数字とは大きな乖離がある。』
恐ろしい事態になっているのであるが、我が国の財務省は基本的にコロナに関心がない。そして政権発足以来、岸田はコロナ対策をやってきた内閣とは、とてもじゃないが言えない。感染者が爆増してもコメントすら発することがほぼなかった。関心がないのだろうなと思われているような気がする。我が国は現時点では世界で最大の新規感染者数を公表している国である。日々、10万人を軽く超えている。
シナ帝国にも地域によっては感染者数を公表しているところがある。
『衛生当局とは別に感染者数を公表している地域もあり、人口6540万人の浙江省では新規感染者が毎日100万人近くになり、元日の頃には200万人になる見通しだと発表している。』
我が国の財務省は米国の動向には敏感なので言うと、
『在中国米国大使館は、12月15日からビザ発給を停止している。コロナ拡大による人員不足を理由としているが、変異株を警戒しているとの見方もある。』
増税を進めるうえでも人口動態に変化を催す恐れがあると思わないのかどうか知らないが、財務省がコロナに関心を持つことがないのは、岸田にそれが伝わらない原因ではないかとさえ思う。税金さえ徴収できれば金額が増えようが減ろうが関心がないのだろうか? 腐りきった官僚どもだ。
国民民主党の玉木雄一郎は、26日に
《適切な情報開示がなければ、春節の前に中国からの入国は制限せざるを得ないのではないか。2年の時を経てコロナ対策が振り出しに戻るようなことになれば悪夢だ》と発信している。
増税に命を懸けるというスタイルを強調している姿が恐ろしい。
岸田は、国民の生命をどのように見ているのか伝わってこない。
残念な首相だ。本年も残りわずかであるが、増税に尽力するというのが情けない。このシナ帝国の人々の入国制限、水際対策に全力をかけてほしいものだ。
投稿: 旗 | 2022年12月27日 (火) 02時23分
石破先生
今晩は!!。
連日東北及び日本海側の豪雪被害が報じられながら、早くも令和4年もあと数日を迎えましたね?「年詰まる」とも「数え日」とも云うようです。
先生も豪雪により帰郷を不安視されていましたが、地元鳥取への帰郷はうまく出来ましたでしょうか?自民党鳥取県連会長としての会議には間に合いましたでしょうか?豪雪被害地では、停電及び雪による通行止めも多発して居り、食料品もスーパーへ入らず大変な事になったようです。連日大変お疲れさまであります。
小生は先生と同郷、鳥取県出身の「国の将来を憂う」者であります。
さて、本日は現在の岸田政権と国際情勢について拙論を述べて見たいと存じます。
本日27日のニュースでは、政治資金及び選挙違反により何かと問題となって居りました「秋葉復興大臣」の交替(事実上更迭)が発表されました。岸田政権では僅か数カ月で4人も閣僚が辞任すると云う異常事態であります。過日の防衛費増額の5年で43兆円の案も根回しをあまり行わず発表してしまい、その上増税案まで先行すると云う先走りの為、与党内でも大変な抵抗であります。このような政策の決定の方法では「国民の納得」が得られる筈がないと云う、もっともな論理のようであります。その為令和5年の予算審議も「大荒れ」が予想され、解散の上「国民の信を問うべき」との声が与党内からも渦巻いていると云います。このような状況では、野党よりの攻撃は一段と厳しさを増し、まともな国会審議とならない事が予想されます。
又、コロナ禍の第8波の蔓延傾向により、岸田総理自らテレビ出演により「ワクチン接種」を呼びかける事態であります。
小生はこのようなことまで総理自ら行うのではなく、政権閣僚の各担当を充分に働かせることが行政のトップの努めではないかと思う者であります。
このように何もかも「チグハグな政権運営」が目立つのは一体どうした事でしょう!!??その為もあってか支持率も直近では過去最低の31%と更新したとも伝えられて居ります。小生の予想では閣僚交代や内閣改造人事のみでは最早政権は持たず、解散総選挙は意外に早く、年明け早々には行われるのでは?と想って居ります。自民党への支持を再確認の上でなければ予算編成の審議も儘ならないのでは?と見て居ります。与党自民党議員の諸氏は、自民党内がこのような状況となっても我が身の事ばかりで、以前のように最早自浄作用の力は無くなったのではないでしょうか?何故与党政権を支えるバランス力の自覚が無くなってしまったのでしょうか!!??
小生は石破先生こそ真の保守本流派と想う者ですが、今のままでは先生も自民党内と云う「ガラパゴス化の真っただ中」に埋もれて仕舞われるのでは?と危惧の念を持つ者であります。
次に中国の最近の動きを述べて見たいと存じます。
過日12月20日以降、我が国日本の「防衛三文書改訂」の発表と同時に、中国海軍は空母遼寧を中心に日本近海を周回しながら発艦と着陸の示威行動を始めて居ります。又中ロ海軍の合同軍事演習も行われ、同じように我が国に示威行動を続けて居ります。
確かに度重なる北朝鮮のミサイル発射、中国の覇権的膨張政策、ロシアのウクライナ侵攻と我が国の北方領土問題などにより、多くの国民は危機感を共有しております。しかし、中身の詰まらない侭の敵機基地攻撃能力保持を含む防衛力増強案や、その財源論ばかりが先行し、対外的な説明(専守防衛の基本的な範囲内である事や、攻撃されない為の抑止力として)などは発表されず、中国へは日本近海を周回しての軍事的示威行動の常態化の口実となっている事は否めません。
5年間に43兆円もの予算措置を行い更にその上2027年後には毎年一兆円の上乗せを行うのであれば、小生がかなり以前提唱しました「アメリカの核シェアリングにより」核ミサイル搭載の原子力潜水艦数隻を日本近海に周回させ、「攻撃を受ければ必ず仕返しがある」との抑止力と為す案も如何かと思います。勿論、「核シェアリング」と云っても我が国内には在日米軍基地もあり、その実際は自国日本の判断に委ねられるべきであり、国内の法律も改正が必要であります。そして、大外的にも「あくまで専守防衛の抑止力としての備えである」と発表すべきであります。いたずらに勢いに任せたような発表ばかりを行い、軍拡競争には陥らない事を旨とすべきであります。
更に今一つ小生は大変懸念している事があります。
ここ30年以内に必ず発生すると云われています、東海、東南海、東京直下型地震、富士山の爆発、未だに不安定な岩手、宮城、福島、茨城の太平洋側東北地震の再発などが予想され慄くばかりであります。
30年以内に必ずと云われれば、明日かも知れず群発して居ります和歌山県沖、関東、茨城、新潟、東北各県、北海道などにはらはらする思いであります。天災の前には防衛力増強も、抑止力も全く関係ないからであります。
投稿: 桑本栄太郎 | 2022年12月27日 (火) 18時37分
今年最後に寄せてもらいました。
きょうは小春日和というのか福岡市はわりと暖かったです。
東京はいかがでしょうか。
さて。
今回は怒りに燃える生活保護額の話です。
議員も公務員も民間も賃金が上がるのです。
物価は上がったのです。
1月も食料品の値上げラッシュが続くといわれてます。
しかし、生活保護は本来減額のところを物価上昇を勘案して、ほとんどの人は現状維持、子育て世帯だけわずかに増額、という決定です。
なぜこうなるかはご存じでしょう。多くは国民年金だのみの低所得世帯の消費支出と均衡をはかるためです。
このような定額収入だのみの世帯では、物価が上がれば無理やり倹約します。健康を犠牲にしても倹約します。そのつけは将来に出ますが。
そして、この無理やりな期間を計算根拠としてぼくたちの生活保護額が今回は再来年度分まで決められます。
安部さんの時もそうでした。異常な物価上昇の期間をもって以後の数年分の生活保護額を決定してしまう。
その1年間は年金生活者の方々も無理やり耐えたのでしょうが、生活保護者はそのまま耐え続けさせられます。
さらに今回は、1ドル110円に戻ったとしても賃金上昇を経団連もいうくらいなので弁当の値段と中身がコロナ以前に戻るとは思えない。来年は物価が上がっていくのでしょう。
いま、スーパーの弁当のおかずがスカスカなのをご存じでしょうか。1割値上げして中身は半分でタイかブラジルか中国の材料です。
ぼくは食品だけ月4万5千円でやってきましたが6万円になりました。これで横ばいでは絶対に無理です。行き詰まるのが見えています。
こんなに憎むほど、ぼくたちは日本の役に立っていないでしょうか。居ない方がいいと。
そういう評価なのが残念です。
安部さんを愛国者という人たちの気が知れないですが。岸田さんも同じでしょうか。
現実に沿うようにしていただけると生き延びれてありがたいです。
正直にいうと、安部さんの間、わかってることも書けば安倍政権を支えることになると思ったので、書かなかったことがあります。安部政権を終わらせることが最重要だと思いました。
しかし。石破さんは本当の野党だし、今後はけちけちしないことにしました。
それでは来年もご活躍をよろしくお願いします。
投稿: 遠藤宏一 | 2022年12月27日 (火) 18時47分
石破さん 事務局の皆様日々お疲れさまです。
中央におかれては4人目の閣僚交代があり、このままで大丈夫だろうかと考えてしまいます。
一方、地元においては合併する小学校の新校名『至誠』が一部の人間により決定された事に地元住民の皆様が行動を起こされ市長を動かしました。
しかし、市側からは『至誠打吹』の新案が。
民意より地元有力者の意向を優先するという事なのでしょうね。民意の置き去りはいただけません。
本年もあとわずかとなりました。
石破さんは大晦日恒例の「景気…」ご出演の後にご帰郷ですね。天気予報が変わり年末は降雪も少ないようです。
雪でANAが止まってもスーパーはくとがありますね。youtubeで動画を観ましたが、ありゃ~化け物ですね。新快速が追い越される。振り子で爆速。
こちらの381系の更新がやっと決まりました。空自のC1輸送機とJR381系とどちらが先に更新するかなと考えていました。
JRといえば、中国統括本部が広島に設けられました。ご承知の通り岡山駅の方が乗り入れ線路数が多いのですが、官公庁が皆広島に出先を置かれていますから右に習えなのでしょうか。
最後に一人ご提案です。
駅の入線メロディなのですが、関西で『やしきたかじん』関東でも出身ミュージシャンの歌が入線メロディとなり駅ホームに流れています。
我が山陰でも出来ないでしょうか?
鳥取 ふるさと・因幡の白兎
倉吉 名探偵コナン・マルタ
米子 髭男(ボーカルが米子)
松江 はじめ人間ギャートルズ
出雲 竹内まりや
浜田 アニマル浜口(ミュージシャンでない)
長文失礼しました。
石破さんにとって、来年が益々の飛躍の年になりますようお祈り申し上げます。
投稿: コスモタイガー搭載しなの | 2022年12月28日 (水) 11時35分
石破先生へ
認めている文章は2023年1月4日夕刻ですのですが、2022年令和4年はお疲れ様でした。
私見ですが、岸田内閣は過渡期の政権としては合格点以上だと私は思っています。
円高(2023年1月は急騰)や物価高は一国の首相だけでは乗り切れない側面がありますし、燃料費高騰による物価高は、島国日本では避けられない、むしろ大きな試練です。
閣僚辞任も、辞めるべき人が去っただけの事。それ自体は国政の停滞は一切無かったと思います。
私は戦後自民党政権を見ていると、野党支持者の方には怒られてしまうかもしれませんが、日本国民をよくよく体現化した政権であったように感じます。
私が選挙権を得たのは1995年村山自社さ政権でしたが、当時の自民党は社会党の村山首相を支えて、護憲政党の一翼を担った自民党、2005年の小泉政権では郵政民営化至上主義、2012年から2020年は安倍長期政権でしたが、憲法改正までは届かず・・・。
いずれの時代も、国民の中庸を代表代弁した首相であったように思います。
岸田総理もそういう今の時代を代弁している面が大きいから、野党に力が流れないと感じますが、いかがでしょうか?
また2023年も私淑させて頂きますので宜しくお願い致します。
投稿: 正木公二 | 2023年1月 4日 (水) 17時38分