「正義」など
石破 茂 です。
「嫉妬は正義の仮面をかぶってやってくる」とは名コラムニストであった故・山本夏彦氏の言葉であったと記憶します。随分と前のことになりますが「正義と嫉妬の経済学」(竹内靖雄著・講談社・1992年)を読んで初めてこの言葉を知った時、なるほどと深く得心したことでした。
引用で恐縮ですが、日本は世界一の「誹謗中傷大国」なのだそうです(窪田順生・ダイヤモンドオンライン・7月20日)。この記事によると、日本人はツイッターの利用者率、利用時間、匿名利用率、削除要求件数のすべてが世界一なのだそうで、そうだとすればかなり異様なことでしょう。言論の自由が保障されるべきは当然ですが、匿名で自分は安全なところに身を置いて、会ったこともない相手を、事情も深く知らないままに罵倒して正義を気取る、というのは醜悪の極みです。これがやがて「正義」を掲げる勇ましい世論となり、「正義」が暴走して批判を封殺し、最終的に国を誤ることになるのが一番恐ろしいと思います。
戦前や戦中、戦争に反対する人を「非国民」と断罪し、日米の国力差も知らずに好戦ムードを高めていったのは他ならぬ「正義感に燃えた」多くの一般市民であり、これを煽ったのがラジオや新聞などのメディアでした。残念ながら、一般市民は反戦であったのに国家権力がこれを抑圧した、というのはおそらく正しい分析ではありません。
そしてコロナ禍が猛威を振るっていた頃、「自粛警察」なる行動が各地で起きていたことにも、ある種の類似性を感じます。もしこれが、日本人が持つ性癖であるとするなら、健全な民主主義の発達のためにもこれを顧みる必要があります。
広島サミットにウクライナ大統領が登場し、日本の世論の大勢も「日本は『善』なる被害国ウクライナと常に共にあるべきだ」というものになっています。
ロシアの不法な侵略行為は明白な事実であり、ウクライナの民間人が殺害されることは強く非難されるべきもので、そのようなウクライナ国民にできる限り寄り添うべきことはその通りですが、それは直ちにウクライナが一方的な「善」であることを意味するものではありません。国家間の争いはそう単純なものではなく、また日本として我が国の国益の観点がどうしても必要になるからです。
2014年のミンスク合意(ミンスク議定書)は、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域に特別な地位を与える代わりにウクライナから外国の部隊が撤退する、という内容でした。これが誠実に履行されなかったのはロシアだけの責任である、と断じるのはなかなか難しいでしょう。
そして我々日本人として、中国初の航空母艦「遼寧」のベースとなった空母ワリャーグをスクラップとして売り渡し、北朝鮮にミサイル技術を供与したのがウクライナであることを忘れるべきではありません。
ウクライナへの支援に異を唱えるつもりはありませんが、「善か悪か」「正義か不正義か」の二分的な思考で物事を一方的にしか捉えないことは現に慎むべきであり、我が国は国連安保理議長国として早期の停戦実現に向けて議論を主導し、加速させていかねばなりません。
本日は浜松市での講演、週末は神戸市での講演の他、地元での行事がいくつか入り、慌ただしい日々となりそうです。
今週の東京はまだ梅雨明け宣言もないままに酷暑の日々が続きました。秋田をはじめとする豪雨の被災地に心よりお見舞いを申し上げますとともに、皆様のご健勝を祈念いたしております。
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コメント
石破閣下
ポンコツモデラーのポンコツコメントです。
政治は信用出来ない国は日本だけでは有りません、ほとんどの国がそうです。何故なのでしょうか?それはバックステージが有るからです。表舞台の裏側がどれほど国民の知るところなのかで信用度は違うかも知れません。ディープステーツなどと表現する人もいますがそんな怪しいネーミングはどうかなと思いますが。台本通り演じないとズドンで済まされてしまう表演者の犠牲者多し。
核戦争のおそれも有りますが、異常気象に見る終末的環境悪化の破局を見落としてはならないです。核戦争は起こすのならアメリカが起こすでしょう。前例が有ります。独裁者と独裁国家は起こしません。なぜならこれらは人を信用しないからです。つまり起爆しないさせないように兵器を作るからです。ですから北朝鮮の弾道弾も怪しい物です。なのでウクライナ問題より異常気象の方がより深刻だと言えます。
取り敢えず新型コロナ後遺症の筋肉痛にも効果あるかとアイデアを試して見ようと近所の医師に相談しています。こんな利用法が有ったのかと自分でも驚いているのですが、これで高齢者の疾病率が緩和されて医療費負担が軽減出来ればその分を若い人回して未来ある社会を作れるのではと期待しています。また異常気象に順応出来る身体への展開も出来るので悪環境を生き延びる手立てにも期待しています。うまく行けばの話ですけど。乱文・乱筆お許しください。
投稿: 野村嘉則 | 2023年7月21日 (金) 20時48分
ウクライナからミサイル技術が北朝鮮に流出したのではないかとの話ですが、「読売新聞」大阪版朝刊2017年11月8日付「ウクライナ ミサイル技術流出疑惑 貧困つけいる北スパイ」の記事切り抜きを持っています。
これによると、北朝鮮出身の男性リ・テギル氏は、ベラルーシで通商代表を務めていた2011年にウクライナのドニプロにやってきて、エンジン製造企業「ユジマシ」の技術者に、3千ドルでミサイルの技術を売るようにもちかけ、同僚の工作員とともにスパイ容疑で逮捕され、翌2012年に懲役8年の有罪判決を受け、服役したそうです。
この記事によると、ウクライナ政府は「エンジンはすべてロシアに納入した」と主張し、北朝鮮への流出は否定したそうです。
投稿: 秘密結社まゆゆ | 2023年7月22日 (土) 23時06分
【あの小沢一郎が岸田を指して「完全な馬鹿」と云ったそうだ。この部分だけは同意するよ。与党からの賛同者もいるのではないか?】
まあ、小沢一郎のコメントに賛同する日が来るとは思わなかった。驚きである。そして、森永卓郎さんも国民の生活防衛のために岸田を排除することだと言っている。こっちの方が説得力が高い。増税のことしか考えないバカは、国の癌だ。自分の頭で考えない人が政治家をやっている危険。これに気が付くべきである。岸田は財務省の言うことばかりのことをやっていると森永卓郎は言っているわけだ。
『 物価高の影響で過去最高の税収になっていますから、すでに財政黒字になっている可能性があります。黒字なのに「増税させて」というのはおよそ考えられない経済政策です。
私は、岸田首相は財務省の影響を強く受けているのだろうと考えています。財務省の目標が、財政の健全化、言い換えれば、増税です。財務省では増税をして、財政を健全化させた人が出世するといわれています。増税が教義になっているんですね。私はこうした財務省のあり方を、「ザイム真理教」と呼んでいます。
岸田首相の目的にはもう一つ、金融の正常化があります。日銀は金融緩和で金利を低く抑え、市場に回るお金を増やすことで、経済を支えてきました。
しかし、岸田首相はかつて金融緩和が長く続くことを問題視し、出口戦略について考える必要があると述べています。新しく日銀総裁に就任した植田和男氏は、岸田首相の意向で、金融緩和をやめるタイミングを計っていると見られています。今月27、28日に日銀の金融政策決定会合があるのですが、金利の引き上げに舵を切る可能性があります。
■「令和恐慌」が起きかねない
ただ、金利が上がれば、住宅ローンが組めない人が出てくるでしょうし、すでに変動金利で借りていた人も追いつめられる。中小企業も資金繰りが悪化するところが出てくるでしょう。
経済理論からすれば、財政も金融も引き締めて、緊縮・増税をしながら経済成長を達成することなどあり得ません。収支の改善は、経済が成長をしてから取り組むべきことなのです。経済を成長させるのであれば、増税ではなく、減税すべきです。岸田首相は経済理論を理解していないと言わざるを得ません。
1929年に就任した浜口雄幸首相は、世界経済が後退するなか、財政の健全化と金融の正常化に取り組み、昭和恐慌を引き起こしました。再び「令和恐慌」を引き起こしかねない状況です。』
岸田は基本的な知識に欠ける人だから浜口雄幸のように襲撃されなければ気が付かないような気がする。その時にならないと気が付かないのではないか? 自分の頭で考えろと言うことだ。先の見通しの甘い政治家に総理を任せると金融恐慌が起きる。完全な馬鹿の誕生だ。
岸田を担いだ責任は自民党の清和会にある。最大派閥が背後にいないと誕生しなかった。自滅するつもりで担いだのであるなら望み通りになる。
経済音痴な上に、外交交渉能力もない宏池会と自爆する清和会。それが実現する。
投稿: 旗 | 2023年7月23日 (日) 14時15分
【岸田が目標にしている内閣の支持率とは?】
反日の毎日の記事に内閣支持率の数字があった。支持率なんて勝手に上がるので気にする必要がないと、岸田がコメントしたらしいが、過去に支持率の低さに悩み不支持率の重みに耐えかねて内閣を放り出した人がいる。岸田のお隣の県の首相の話だ。当時の最大派閥の領袖であった竹下内閣のことである。WIKIには、その当時の記載が今もある。
『消費税導入やリクルート事件への世論の反発で、1989年3月には日本経済新聞の調査では内閣支持率13%にまで落ち込み、末期には内閣支持率が5%前後と歴史的な低支持率を記録。平成元年・3月に行われた世論調査では内閣支持率3.9%を記録し、内閣官房長官の小渕恵三が「これじゃあ消費税率と同じになっちまう」と思わず口走り、竹下は退陣を決意した。』
岸田内閣の支持率は、今の処、これほどの惨状にはないようだが、増税路線を駆け上がるようなので時間の問題である。
反日の毎日の記事は
『毎日新聞は22、23の両日、全国世論調査を実施し、岸田内閣の支持率は6月17、18日実施の前回調査(33%)から5ポイント下落し、28%だった。支持率が30%を下回るのは、2月調査(26%)以来5カ月ぶり。不支持率は前回調査(58%)から7ポイント増の65%だった。』
竹下内閣はその発足時より30%台の低空飛行内閣であったので支持率を気にすることがなかったのかもわからないが、流石に消費税率と並べられては情けない思いがあったようだ。これに比肩するのは発足時こそ40%代ながら、末期には、消費税率の数字さえ高く見えた森内閣がある。岸田は、竹下や森を尊敬しているようなので28%と云うのは余裕なのだろう。まあ、転落するのは近い。当面の目標数字は消費税率10%なのだろう。竹下や森に並ぶこと、そこに至るまでが余裕なのではないか? 人事での失敗は連発中だ。それも気にならない人だ。
岸田が何かやったのかと考える時、何もないことに気が付くだろう。出てくる話は増税だけだ。
例えば,EU事務局辺りからNATO東京事務所設置の話があったが、岸田政権及び政府はこれに関して公式声明は何もなかった。フランスのマクロン大統領からの批判に対しても何も答える事もなかった。チャンスを潰すのは黙っていることに限るわけだ。この男は何もしないことにかけては全力を尽くす。それだけの無能な政治家だ。そして増税だけが国民の未来を切り開くと能天気な発言をした愚か者である。
増税を喜ぶ国民がいるなら教えてほしいものだ。財務省のポチは不快だ。
投稿: 旗 | 2023年7月23日 (日) 16時27分
【立民の迷走議員は処分されないようだ】
立憲民主党の岡田や長妻他から批判を受ける阿部議員と云うのがいるらしい。現役の医者なのに科学がまるで解っていないという致命的な欠陥を抱えているのだそうだ。その上、韓国産の処理水にはだんまりだそうだ。
国民民主の議員からも批判が出ている。産経の記事だ。
『国民民主党の榛葉賀津也幹事長は21日の記者会見で、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出反対で韓国の野党議員らと連携した立憲民主党の阿部知子衆院議員を改めて批判した。処理水に含まれるトリチウムは韓国の原発より少ないと指摘し、「韓国の処理水は安全で福島の処理水は危ないぞというのは、残念を通り越して違う感情も湧く」と不快感を示した。榛葉氏は「韓国の魚介類も安全だ。釜山港で水揚げされる新鮮な魚介類はめちゃくちゃおいしい」と述べた上で「(阿部氏)本人の説明を求めたい」と強調。「(福島の処理水は)科学的には安全だが大きな最後の壁が心の壁、風評被害だ。それを皆で取り除こうと言っているときに、どっちの方向を見てやっているんだという話だ」とも語った。』
岡田克也も
『立憲民主党の岡田克也幹事長は18日の記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出をめぐり、韓国の国会議員らとともに計画の中止を求める共同声明を発表した同党の阿部知子衆院議員を口頭で注意したと明らかにした。・・・・岡田氏は11日の会見で、処理水の問題に関して「政治的に利用することはあってはならない」との認識を示していた。』
まあ、岡田のコメントは感想文のようなもので、やり方がおかしいと言っているのか科学的に見ての判断なのか迷うところはある。
長妻のコメントはより分かりにくい内容になっている。
『長妻氏は「私どもは科学的なものと、風評被害のものをある程度、分けて話しているつもりだ。ところが、韓国での議論はそれが必ずしも分かれているのかどうか不透明だ」と指摘。その上で「(阿部氏と韓国議員が)一緒に会見に臨むのは、やや慎重さを欠いた行動だ」と説明した。』
処理水に向けた批判と云うことでくくっているようで、そうなっていない処に立民の迷走がある。国民民主の解説及び批判の方が説得力がある。
立民が頼りにならないのはこういう処である。口頭注意で終わらせようとする辺りが限界なのだ。
我が国の政治家は底が浅いところに立っている。すぐに限界点にぶち当たる。そうなれば迷走するだけだ。責任感がない。これに力を注げば、増税の岸田を批判する勢力がなくなるのではないか? 心配だ。
投稿: 旗 | 2023年7月23日 (日) 16時57分
今日もまた東大の軍事専門家が、ウクライナを不当な侵略をしたロシアが悪い。そのロシアを勝たせることは断じて許してはならないとNHKのインタビューで力説していました。
ロシアが悪いと断ずるのは、ロシアが敵だからです。
日本に於いて、何故ロシアが悪いと断じてしまうのが、ひどく奇異な思いがしました。
ロシアを敗北させてどうしようというのか。
敗北するまで戦争を止めないという論理は、ウクライナに幸せをもたらすのか。
石破さんのような発現が、未だこの国にあったことに救われる思いです。
全面的に賛同します。
ウクライナがこの戦争に勝つことはありません。悲惨で無意味な破壊が続くだけです。
ロシアにとって侵略した、領土を失うことではなくて、敗戦という事実が受け入れられないからです。
NATOからの支援がなければウクライナは勝利は愚か、戦争を継続することすらできません。
ウクライナの敵が悪いから、戦争を支援するというのでは戦争は決して終わりません。悪いのは常に敵だからです。
何故ロシアがウクライナに侵攻したか、その状況をつぶさに分析することが必要です。
その上で、正しい戦争の終わらせ方を見つけ出すことです。
ロシアが悪いからロシアを勝たせてはならないという先の学者の発言は完全な間違いです。
どうぞその事を糺して下さい。
投稿: かも | 2023年7月23日 (日) 22時27分
石破先生へ
お疲れ様です。
私はFacebookで顔写真/実名公開/個人プロフィール付でコメントしていますが、他の日本人はかなりの割合で、車の写真や風景画のプロフィール公開で、個人的な事は一切公開せずに、好き勝手な事をコメントしている人が多くいる現状です。
私は自分の考えや主張が明らか(河野太郎応援の岸田政権支持者/憲法改正はできない・マイナカード&消費税増税推進者)ですが、こちらのサイトでも、自分の主張や理念を語らず、他人や他者の主張を張り付けて、さも高尚な批評をする方がいますが、とても残念な事です。
基本的に、コメントは他者の引用は必要最低限として、オリジナルのコメントと自分の考えのみで述べるべきですが、そういうことが出来ずに、岸田総理を批判するのは、果たしてご自分に考える力が備わっておられるか、一度検査をされることをお勧めしたいと思います(診察代は私が負担致します)。
投稿: 正木公二 | 2023年7月24日 (月) 00時34分
はい。
人間はひとつの考えに執着すれば、
暴走しかねません。
勉強になりました。
投稿: アウル | 2023年7月24日 (月) 07時06分
石破先生
今晩は!!。
昨日23日は、二十四節気の一つ「大暑」の日でしたね?夏の暑さの頂点の頃のようです。連日雨も降らず、毎日暑い日が続いて居ります。
そのような中で、先生に於かれましてはテレビ出演や地方への講演などに出掛けられ、大変お疲れ様であります。
小生は先生と同郷、鳥取県出身の「国の将来を憂う」者であります。
さて今回も、この所気付いた事や拙い提言などを述べて見たいと存じます。
石破先生も冒頭より述べられておりますように、「世界情勢は目の前の事を近視眼的に見る事ではなく、過去の歴史やこの先の見通しなどを考慮の上、述べるべきである」とは、全く同感であります。
ウクライナ戦争も他国に突然軍事侵攻を行い、何の関係もない民間施設や女子供なども巻き添えにしているロシアの非は当然認められるものの、過去の歴史からも云われますように「戦争に正義」などありえません。争いと云うものは子供の喧嘩でも解りますようにお互いに「言い分は」あるのであります。戦争が始まってしまえば相互ともに「文化文明の破壊、生命の殺戮」と云う、凡そ人類の叡智などとは程遠い馬鹿げた行為であります。
ウクライナ、ロシアとも双方充分に納得出来ていないミンスク合意をまとめたフランス、ドイツにも責任の一端は在るものと想います。
世界第2位とも3位とも云われた軍事大国ロシアの、兵器の旧態然としたが分かり、ウクライナも欧米諸国よりの兵器供与が無ければ戦争が出来ないと云う現実です。その為ウクライナのゼレンスキー大統領は何処にでも出掛け、ロシアの非道を挙げつらい支援が充分でなければ支援国を非難すると云う有様です。
そもそも論でありますが、21世紀の現代は「民主主義の危機」の時代であると云われて居りますが、「民主主義とは話し合いによって合意点を見出す事」であります。
現代は我が国日本のみならず、世界どの国の外交に於いても「相手を非難するばかりであり、人類の叡智は全くと云ってよい程機能して居りません。
さてそこで、我が国岸田政権の外交姿勢は余りにも欧米べったりであり、北東アジアの我が国日本の立場を考慮の上将来を見据えた外交であるとは、とても言えるものではありません。
聞く耳をあっても実行が出来ず、重要な事は先送りとし、国民への説明は「しないのではなく、説明する能力はない」のであります。
この辺りが毎日の世論調査では28%、読売では35%の支持率低下となっているようであります。このまま支持率が低下を続けば解散は勿論、内閣改造さえ出来ないのではありませんか?
投稿: 桑本栄太郎 | 2023年7月24日 (月) 20時48分
【森村誠一が亡くなったそうだ】
人には得意な分野やそうではない分野があるものだが、この人は大きな間違いに気が付かないまま間違った話を広めることに手を出した人である。世に云う731部隊の写真だと言って全く無関係の写真を引用していたことがバレたことを指す。残念に思った人もいたのではないかと思うが、本人はどういうつもりだったのかよく解らない処もある。共産党に踊らされたのかもわからない。その辺りを含めて最後まではっきりと云わなかった人なのだろう。釈明の時間は充分にあったと思う。90歳まで生きたのだから・・・・。歴史家他からの評価はWIKIに見ることができるので引用しておく。
『秦郁彦は、731部隊による細菌戦研究や人体実験を認めつつも、『悪魔の飽食』を「ノベル(小説)とノンフィクションがごちゃまぜになった」作品と評した。秦によれば、写真誤用事件が社会的に注目されたことが奇しくも切っ掛けとなって、歴史家の間でも731部隊関係資料発掘などが進み、「森村事件以後の数年、七三一部隊に関する学術的研究は大幅に進展した」。斎藤美奈子は『悪魔の飽食』の731部隊についての記述を「カッパ・ノベルスという大衆的なメディアで放った意義は大きかった」とする一方、一部に「ドラマチックな表現」があり「演出過剰」のきらいがあるとする。中川八洋は正論の誌面のなかで、「ノンフィクション作品」ではなく、「プロパガンダ小説」であると主張した』
まあ、それはともかく、これとは別に、角川と組んで映画になった「人間の証明」は、興行的に成功した作品になり、森村誠一の代表作品である。優れたエンタテイメント作品である。こういう作品ばかりだと気が重くならないようだ。映画では森村氏本人が舞台に出て挨拶までしたこともあったらしい。主演は松田優作である。時代の空気がそこにあったような気がしている。
作品の流れから見ると1977年に「人間の証明」の映画があって、1980年に「悪魔の飽食」が出来上がった。何か狙っていたのだろうと思いますね。
共産党の人なので私は興味が低かった。今も変わるところがない。お亡くなりになったということで、捏造される歴史と云うものが減ることがない。それはこれからもそうだと思います。
投稿: 旗 | 2023年7月25日 (火) 00時37分
【心配事が増えていくようだ。】
気象天候についての記事があった。
Yahoo!に掲載されていたのでご存知の方もいるだろう。心配事が増えていくだけである。
『「地球は未知の領域に」 数々の気候記録が更新、科学者らが警戒
ジョージーナ・ランナード、アーワン・リヴォルト、ヤナ・タウシンスキ、BBC気候記者およびデータチーム
気温や海水温、南極の海氷といった気候の指標で、数々の記録が更新されている。前例のないスピードやタイミングでの展開だと、警戒する科学者も出ている。
国連は、欧州で続く危険な熱波で、さまざまな記録がさらに更新されると述べている。
一方で、天候や海の事象はとても複雑なため、これらの出来事と気候変動を即座に結び付けることは難しい。
研究が進められる中、科学者らはすでに、いくつかの最悪のシナリオが進行中だと懸念している。
「気候システムの全要素がこのように記録的な、あるいは異常な領域にあった時期を、ほかに知らない」と、英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の環境地理学者、トーマス・スミス氏は話した。
英インペリアル・コレッジ・ロンドンで気候科学を教えるパウロ・チェッピ博士は、化石燃料を燃やすことによる地球温暖化や、2018年以来のエルニーニョ現象によって、「地球は未知の領域に入っている」と、指摘する。
今年はすでに、世界の平均気温、世界の6月の平均気温、極度の海洋熱波、そして南極の海氷面積と、4つの気候の記録が更新された。それぞれについて解説する。‥・・・以下略』
秋田の大雨とか、個別の現象について述べているわけではないのである。しかし、全体の流れとして大変な事態に向かっているのだろうとする論調だ。何が悪いのかわからないが、異常な気象と云う現象について考える必要がある。 考えるだけなのだ。何か対応が出来るのかどうかは不明である。
考えることだけでもしておくようにと云うような記事だ。
例えば世界の気温について、
『インペリアル・コレッジ・ロンドンの気象学者、フリーデリケ・オットー博士は、これこそ温室効果ガスの増加によって気温が上昇した世界で起こると予測されていた、まさにその通りのことだと話す。
「気温上昇の傾向は100%、人類が引き起こしたことだ」
「意外だと思う点をあえて挙げるなら、記録が1年のうち早めの、6月に破られたことだ。エルニーニョ現象は通常、発生から5~6カ月たたないと世界的な影響を及ぼさないので」と、オットー氏は述べた。
エルニーニョ現象は、世界で最も強力な自然発生的な気候変動だ。南太平洋で暖かい海水が海面まで上昇し、大気中に暖かい空気を押し出す。通常はこれによって、世界の大気温が上がる。』
まあ、だからどうするのとなれば、人類の問題だ。こういう時にこそ、ダボス会議他で議論しなければならないが、そうはならない。
つまり、そういうことだ。
科学者たちも結論は急いでいないようだ。
『ホームズ博士によると、科学者らは地球温暖化がどこかのタイミングで南極の海氷に影響を与えるとは思っていたが、南極は2015年まで、他の海域の世界的な傾向に逆行していたと話す。
「私たちが崖から落ちてしまったとは言えるが、この崖の底に何があるのかはわからない」
「今起きていることのスピードは驚くべきものだ。私たちが望んでいた最善のシナリオでは全くないし、むしろ最悪のシナリオに近い」
科学者らは、2023年後半、そして2024年に突入する間に、さらに多くの記録が破られるのは確実だと述べている。
しかし、それを「気候の崩壊」や「温暖化の暴走」と呼ぶのは間違っていると、オットー博士は指摘する。
オットー博士は、私たちは新しい時代にいるが、「大勢が生きることのできる未来を確保するための時間は、まだ残されている」と述べた。』
まだ時間はあると思っている。
いいのだろうか??
投稿: 旗 | 2023年7月25日 (火) 01時22分
【嘘しか言わなくなった岸田】
260ページの政府税調の答申を作らせたのは誰なのかについて、高橋洋一氏は現役の総理が命令しなければ、勝手に湧いて出て来るものではない。あれを作成する費用の原資は税金だとの内容の動画を作っていたので見た。
そして、その中で、岸田が自民党税調の会長である宮沢氏と会談して、
『「『サラリーマン増税』うんぬんという報道があるが、どうなんだ。自分はまったく考えていない」』
と、彼の心にもない発言があったらしい。嘘もここまでくると異様である。誰が政府の答申を作らせ、サラリーマンの諸手当まで踏み込んだ記載を細かく網羅したのだということだ。検討する材料を並べるのが岸田の趣味だ。サラリーマン増税の材料に何があることを知っておきたいので書かせたと云うのが実情である。つまり増税の為の資料だ。
宮沢を引っ張り出して会談相手にしたのは自民党として増税は考えていないというコメントを取るためである。岸田の意向は関係がない。そういう風にする目的があるのかもわからない。
つまり、党と政府は違うのだと言いたいようだ。
記事にある内容は混乱を誘う目的があるのだろう。
『岸田首相が面談した宮沢会長は、『政府税調』ではなく、『自民党税調』のトップです。自民党の支持率が下がるなか、『増税しない』とアピールするのは当然でしょう。
宮沢会長は『政府税調はものを決める機関ではない。中期答申は『卒業論文』みたいなもの」とコケにしたとも報じられましたが、『政府税調』は岸田首相の諮問機関です。その答申をコケにしたことには多くの批判が出ています」(経済担当記者)』
岸田は増税を進めるつもりだ。多くの自民党議員はこれによって選挙で議席を失うことになる。政府答申260ページの厚みが証拠だ。誰がそういう厚みの中間資料を求めたのか?
岸田だ。
これが現実の答えだ。
岸田の嘘がバレたので言い繕うために政府答申の扱いを貶める行動に出たようだ。これでは反乱がおきるだろう。
岸田は、問題を拡大することに力を注いでいる。増税の中身を大きくしておいて、総理の裁定で少しは減らしたように見せるためだ。そういう簡単なごまかしで国民を騙せると思っている処に雑な脳みそがある。完全な馬鹿が誕生している。後には引かない馬鹿だ。
次の選挙で100議席残るのかどうかを岸田は試すつもりでいる。望み通りの結果が待っているだろう。岸田本人には危機感と云うものはない。自身の息子を含めて散々馬鹿にした連中の顔が見たいのだろう。増税すれば批判はされるが将来役に立つと財務省の官僚から説得されたので後悔はない。簡単なことだ。実施するだけだ。
与党の座から転落して大きく議席を減らせば、ほぼ確実に 憲政史に名前が残る。それは間違いないだろう。
投稿: 旗 | 2023年7月27日 (木) 00時51分
暑いですね。
日本が世界一の世界一の誹謗中傷大国だと知り、暗澹たる気持ちです。外国でも同じようなものだろうと思っていました。
ネットの先駆者ともいえる堀江貴文さんの言葉が正鵠を得ているように思ったので下に引用します。
「陰口を叩きたい人がいる。いわゆる自分の正義を押し付ける系の人。『ホリエモンはメンタル強いから、大丈夫でしょ』
とかって言って書いてる奴ら。まあまあ傷つくよ。黙っていろとは言わない。誰かに言え。ネットに書くな。陰口っていうのは
本来そういうもの」
ウクライナが善と決めつけるべきでないとのご意見、賛成です。ご存知かもしれませんが、昨年、日本に駐在する外交官による、
駐車違反等罰金踏み倒し件数。
1位 ロシア 1826件
2位 中国 638件
3位 エジプト 184件
4位 ウクライナ 162件
5位 カザフスタン 125件
6位 モンゴル 101件
7位 ウズベキスタン 99件
8位 イラン 72件
9位 ベトナム 62件
10位 ドイツ 45件
アメリカは14件。イギリスはゼロ。この数字が物語るものは何なのか考えてしまいます。このご時世でウクライナが4位とは先が思いやられます。
私は石破先生より一歳年下ですが、今年は沖縄に泳ぎに行こうと思います。石破先生も健康のため、気分一新のため、ひと泳ぎされてはいかがでしょうか?
投稿: 水の月 | 2023年7月30日 (日) 12時35分