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2023年11月24日 (金)

北朝鮮の衛星技術など

 石破 茂 です。
 21日夜、北朝鮮が衛星を軌道に乗せることに成功したことにより、我が国周辺の安全保障環境はさらに悪化することとなりました。独自の衛星打ち上げ技術を保有する国としては11か国目となり、決して等閑視すべきものではありません。
 私はテレビをあまり視ないのですが、21日夜のNHK第一放送はJアラートの内容である「北朝鮮からミサイルが発射されました。沖縄県の方は地下か建物の中に避難してください」というメッセージを繰り返して流していましたが、発射されたのは弾道ミサイルではなく衛星を搭載したロケットであったはずで、このメッセージの内容には強い違和感を覚えました。翌日には「弾道ミサイルの技術を用いた衛星の打ち上げ」と表現振りが変わりましたが、ここを混同すれば、日本に対する脅威の本質を国民が誤解することになってしまいますし、本当にミサイルが撃たれた時に国民が「慣れっこ」になってしまい、対応が遅れることにもなりかねません。「弾道ミサイルであれ衛星であれ、国連安保理決議違反なのだから同じことだ」というのは随分と乱暴な見解だと思います。発射された飛翔体がミサイルであった場合、初速や打ち上げ角度などから、それがどこにいつ着弾するのかを正確に割り出すことが可能なはずで、そうでなければミサイル防衛システム自体が機能しません。ミサイルなのかロケットなのかわからない、などといういい加減なシステムではないはずです。この点はずっと指摘し続けているのですが、一向に改められないことが不可解でなりません。

 

 わが国がそうであるように、たとえ偵察衛星の打ち上げに成功しても、地上の情報を正確に撮影し、分析できるようになるには長大な時間を要します。高度にもよりますが、衛星が地球を回るのに数時間を要しますので、出来るだけリアルタイムに近く撮影するには複数機を打ち上げなくてはなりませんし、撮影した画像を分析するにも高度の熟練した技術を必要とします。二十数年も前のこと、自民党で情報衛星プロジェクトチームを立ち上げて、独自の情報衛星の保有の検討を開始した時、アメリカの当局者から「日本がそのようなものを持たなくてもアメリカの衛星情報で足りるはずだ。例えれば、アメリカの自動車を使えばよいのに、日本が独自の技術を持つために三輪車から始めるようなもので、無駄なことだ」と言われたことをよく覚えています。しかし、たとえ同盟国であっても一方的に依存する状態を続けるのはとても危険なことで、このようなアメリカの意向を退け、独自の衛星保有に踏み切る決断をした中山太郎プロジェクトチーム座長(元外相・今年逝去されました)は本当に偉い方だったと改めて思います。
 やがて、おそらくロシアや中国の支援も得て、北朝鮮は高度な衛星情報の取得を可能とする技術を持つものと思われ、脅威の程度は更に上がることになります。我が国は未だに静止衛星である早期警戒衛星を保有していませんが、この保有・運用は喫緊の課題だと思っております。

 

 明25日は三島由紀夫が昭和45年、東京・市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部(現在の防衛省本省)で自決した日で、「憂国忌」として今も記念の行事が行われているようです。あの行動自体は否定されるべきものですが、三島由紀夫の思想については、もう一度よく検証し、考えてみる必要があるように思われてなりません。三島は自衛隊員たちに向けた「檄」の中でこう述べました。
 「政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善のみに捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、(我々は)歯噛みをしながら見ていなければならなかった。
 法理論的には自衛隊は違憲であることは明白であり、国の根本問題である防衛が、ご都合主義の法的解釈によってごまかされ、軍の名を用いない軍として、日本人の魂の腐敗、道義の頽廃の根本原因をなしているのを見た。
 自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終わるであろう。生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。
 今こそ我々は生命尊重以上の価値を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。我々の愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまった憲法に体をぶつけて死ぬ奴はいないのか」
 当時中学生であった私には三島事件の内容がよく理解できなかったのですが、今この「檄」を読み返して、己を顧みて思うところが多々あります。三島の豪奢華麗な文学に酔ってばかりいてはならないと痛切に思います。

 

 二子多摩川の玉川高島屋において、コント集団「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデさんの作品展が開かれており、日程の合間をみて行ってまいりました。古今東西の名画をもとに、政治を風刺する才能は天才的だと改めて感嘆した次第です。今回は「シゲルニカ」が秀逸でしたが、以前の作品「キョウサントウの日曜日の午後」(「グランドジャット島の日曜日の午後」をパロディ化した作品)は本当に大傑作だと思いました。才能のある方は本当に羨ましいです。

 

 来週ははや師走となります。皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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コメント

 【 都会育ちの政治家が日本を破壊する! 】

 日本は海洋に囲まれた南北に細長い列島構造であり、中緯度・温帯に位置して、アジアモンスーン圏に属しています。列島の中央部は、起伏に富んだ急峻な山岳地形の脊梁山脈となっており、豊かな森林に覆われて、美しい景観と豊饒な水資源の供給源をなしています。
 同時に崩壊しやすい火山灰土に広く覆われ、河川は急流で、しかもしばしば大雨を伴う台風が襲来します。
 近年は、多雨年と少雨年の降水量差が拡大傾向にある中で、洪水や渇水が発生しやすい状況にあり、森林の水源かん養機能へ期待も一層高まっているといえます。
 森林の水源かん養機能は、水資源の貯留、洪水の緩和、水質の浄化といった機能からなり、雨水の川への流出量を平準化したり、あるいは、おいしい水を作り出すといった森林の働きです。
 また、森林は、土砂の流出や崩壊を防止し、水供給等において大変重要な役割を担っているダムの堆砂を防ぐ働きもあります。

 (1)水資源の貯留機能
 森林土壌は、小さな隙間を多く有しており、スポンジに例えられます(中略)。
 すなわち、森林には森林がない場合に比べ、山地斜面に降った雨が河川に流出するまでの時間を遅らせる作用があり、例えば、晴天が続いても渓流の水がすぐに枯れることがないのは、こうした森林土壌の機能が貢献しているものと考えられます。
 このように、降った雨が、森林があることによって、一気に海へ流れ下ることなく、時間をかけて川へ送り出されることにより、安定的に河川流量が得られることから、このような森林の働きは、水資源の貯留機能と呼ばれています(中略)。
 (2)洪水の緩和機能
 森林土壌に浸透した雨は、様々な経路をたどって川にゆっくりと流れ出ていくことから、降雨時における川の流量のピーク(降雨に伴って川の水かさが増していったときの最大値)を低下させたり、ピークの発生を遅らせるなどの働きがあります。
 これらは洪水の緩和機能と呼ばれ、特に、中小規模の洪水の場合に発揮されると考えられています(中略)。
 (3)水質の浄化機能
 森林は、おもに森林土壌のはたらきにより、雨水を地中に浸透させ、ゆっくりと流出させます。
 そのため、洪水を緩和するとともに川の流量を安定させるほか、濁りが少なく、適度にミネラルを含み、中性に近い水が森林から流出してきます(中略)。
 このような森林の働きは、水質の浄化機能と呼ばれています(注1)。

 この様に、森林には、水資源の貯留機能、洪水の緩和機能、水資源の貯留機能、が在るのですが、森林を伐採してソーラーパネルを設置したり、水資源の眠る森林を中国人に買い占められたりしたのは、以下の様な森林の大切さに理解の無い都会育ちの政治家の所為だと思います。


 岸田文雄総理
 アメリカ合衆国ニューヨーク市のパブリックスクール(公立小学校)(1年から3年)→
 永田町小学校(東京都千代田区永田町二丁目)→
 千代田区立麹町中学校(東京都千代田区平河町)→
 開成高等学校(東京都荒川区西日暮里)→
早稲田大学法学部(東京都新宿区西早稲田一丁目)

 安倍晋三元総理
 成蹊小学校(東京都武蔵野市吉祥寺北町三丁目)→
 成蹊中学校・高等学校(同左)→
 成蹊大学法学部政治学科(同左)

 小泉進次郎元環境大臣
 関東学院六浦小学校(神奈川県横浜市金沢区六浦東一丁目)→
 関東学院六浦中学校・高等学校(同左)→
 関東学院大学(同左)

 河野太郎デジタル大臣
 平塚市立花水小学校(神奈川県平塚市)→
 慶應義塾中等部(東京都港区三田二丁目)→
 慶應義塾高等学校(神奈川県横浜市港北区日吉4丁目)→
 慶應義塾大学経済学部(日吉・三田キャンパス)

 鳩山由紀夫元総理
 学習院初等科(東京都新宿区若葉)→
 学習院中等科(東京都豊島区目白一丁目)→
 東京都立小石川高等学校(東京都文京区本駒込二丁目)→
 東京大学工学部計数工学科(本郷地区キャンパス等)


 都会育ちの政治家は、山林保全とか食糧安保に興味は無く、地方衰退による少子高齢化にも中国人等による移民政策で解決すれば良いと考えているみたいなので、日本のガンと思われます!


 (注1)【 林野庁 水を育む森林のはなし
https://www.rinya.maff.go.jp/j/suigen/suigen/con_1.html
 Copyright : Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries 】

投稿: 三角四角 | 2023年11月24日 (金) 21時26分

茂さん

 弾道ミサイル発射と衛星打ち上げを区別することは良いことだと思います。北朝鮮が指導者が金正恩に代わってからは、衛星打ち上げと公表する場合には、必ずといって、大韓民国の人工衛星発射とほぼ同じ軌道で打ち上げてます。もともと、北と南の夢が静止衛星の気象衛星を打ち上げることでしたから、夢がかなってるのかどうかは良く知りませんが。
 三島由紀夫さんについてですが、左派が切腹で死ぬこと自体よくわかんなかったのと、自衛隊に、戦えるかとなど檄を飛ばし、自衛隊が戦争放棄の国だから戦えるけど戦わないと言っていったのが印象的でした。これは大学生時代、友達に聞いた話です。今では、自衛隊は「自ずと衛たい」つまり自然と守られる日本国自衛部隊と分かって、自ずとの「と」が重要で日本国の範疇からはみ出してしまったら戻してやらないといかんということがわかってきてます。つまり未来と繋がってることが重要な要素となって来てます。茂さんなら、自然とこんなこともわかるんじゃないかと思ってます。
 もう師走ですね。茂さんも忙しいことでしょう。健康に気を付けて頑張りましょう。

投稿: 安村直起 | 2023年11月25日 (土) 12時50分

石破閣下

ポンコツモデラーのポンコツコメントです。

 予告を受けているのに攻撃を受けるがごとく対応するのは滑稽に見えます。ショートコントを国家規模でしているのでしょう。
 憲法では日本のポテンシャルを化石時代にでも戻してしまいたいという願望を当時のアメリカは込めたのです、今ではその日本の助けを借りることも有るようになりました。そもそも嫌な事は見えないようにすれば良いというのではその場しのぎです。先延ばしにしていたことが今そこに迫ってきているというのでしょう。
 三島由紀夫は何かに取りつかれたように死を選んだように思えます。訴える方向に違和感を覚えました。陛下の賛意を得られなければそんな軍は賊軍でしか有りませんから。自衛隊に決起を促したと言いますが、それで陛下の賛同を得られるものでは有りません。そんなことは分かっていたうえでの決起とすれば何かのパフォーマンスという事になります。アメリカに舐めるなよと言いたかったのかなあと思ったことを覚えています。
 新しい文明を興す施策を希望します。新しい資本主義ではこれからの世界を担うにはやや力不足では、乱文・乱筆お許しください。

投稿: 野村嘉則 | 2023年11月25日 (土) 21時50分

【内閣支持率が先週に比べて大きく下がらなかったのは詳しく解説するところがなかった】

まあ、下がっているのは間違いはないが、森内閣のような数字ではなかった。そこまで逝くと思っていた人もいたかもわからないが、年末に仕事を増やしたくないのがあるのかも解らない。世論調査にそういう項目がなかった。地方選挙で目立っていたのは高知県と高知市である。自民党と公明党の共闘が上手く行った希少な例のように記事にされていた。こういうところを詳しく見れば内閣支持率が森政権のようならなかったヒントがある。
それは、対象に向けられる嫌悪感だと私は思っている。どこまで嫌われているのかが数字を決めるように見える。増税メガネ内閣は、まだ受ける印象が違うのだろうが、家業としての政治業が長いというのが致命傷だ。そして、彼の場合、次の人がどういう人なのか、広く知られることがあったので、大きなマイナスポイントだろう。高知県と高知市は、ともに老人ではないという年齢と非世襲を売りにしていることで、自民公明でもこうい候補がだせるのだということを報せることができた。選挙民から見れば新鮮に見えたかもわからない。これだけでは有能か無能かまではわからない。ただ、それは就任してからのお楽しみだ。

自民党はピンチを迎えているのだそうだ。その根拠を説明しないまま野田佳彦はメデアのインタビューに答えている記事を見た。FNNの記事だ。
『立憲民主党の野田元首相は、23日夜、BSフジ「プライムニュース」で、岸田内閣と自民党に不祥事などが相次ぐ状況を、政権が交代した「2009年に似ている」と指摘した。

立憲民主党・野田元首相「自民党としてはいろんな問題が噴出してきて、ピンチになってきている。それは(自民党が政権を失った)2009年の状況だと思う。自民党に対する厳しい評価はあるが、(野党が)受け皿をつくりきれないでいるところが、2009年と今の違いだと思う」』

「思う」 では説得力がない。2009年に遇って今にないのはマスゴミの過剰ともいえる民主党への贔屓、あるいは忖度があったからだ。ほかにもあるが誤魔化してはいけない。まあ、それでも受け皿が無いという部分は間違っていない。能天気な人々をまとめても勢力にならないのは事実だし、同じことを繰り返してはいけない。

記事の後段で、このように述べている。
『野田元首相は、野党が「みんなで力合わせてというより、むしろ罵倒し合う時もある」として、「『一強多弱』だ。『多弱』を克服できないままでいると自民党を助けてしまう」と述べた。

一方、選挙協力に向けた共産党との政策協定は「あり得ない」とした。』

頭一つでも飛び出して他との違いを見せることだという。そして、独裁政党を相手にしてはいけないということだ。

まあ、難しいだろう。政治家はどのようにして育っていくのか?
立民もまた試行錯誤している。そしてその期間が長いので相手にされていないようだ。

投稿: 旗 | 2023年11月27日 (月) 05時57分

私も三島は好きでほとんどの作品は読んだと思います。
事件も、リアルタイムで見ていました。
作品とはまた違う違和感を覚えた記憶があります。其の違和感は、彼のような文人が何故これほどまでに先鋭で、閉鎖的な発想に落ち込んでしまうのかという感覚でした。
当時は、或いは今も、軍というものへの特殊な思想性や思い込みが作られてしまうと、国を守るという美しいものの存在が主座を閉めてしまうのでしょう。
人類は、戦いの歴史であったのですから其れは 当然のことです。
其の戦いとは、敵を殺す手段をいかにするかという手段が常に中心のテーマとしてあったのです。
其れは、攻撃の手段が、石を投げるところから始まり、其の石の威力をより強め、より遠くて飛ばし、其の命中精度をいかに上げるかが常に課題だったのです。
つまり、射程と命中精度です。
其の最大の解決策は、航空機の出現であり、さらに。ミサイルへと進化しました。
今や、戦争は其の射程と命中精度から解放され、どこへでも100発100中の攻撃が可能になったのです。
さらに無人機の出現で、兵士すら必要なくなったのです。
爆弾を抱えて敵陣に飛び込む美談が成立しなくなったのです。
其れこそが三島との決別です。
未だに、軍人は其の美談で戦争を語ろうとします。
抑止力とか、対抗手段を持つことで国を守ろうとします。
でも其れはもう成立しないのです。
攻撃を決意すれば、直ちに、何処のどんな攻撃目標もボタンを押すだけで全てが終わってしまうのです。
残念ながら、それに対抗して国を守る普段はないのです。

ウクライナで戦車戦をして居るのは、そういう戦略を攻撃に当たって採用したというにすぎません。
或いはハマスにも其の手段がなくて、ロケット砲しか使えなかったからというに過ぎません。

例えば仮想的としての中国を考えるなら、日本を攻撃するのにそんな戦法をとるはずがありません。或いは北朝鮮も同じことです。
ミサイルを大量に、同時に打ち込む飽和攻撃で全て一瞬にして終わります。
迎撃も及ばない飽和攻撃で、国家機能が破壊されてしまうのです。
しかも、その飽和攻撃が終わった後になって報復しても、破壊された国家が回復されるはずもないのです。
中国は広大な国です。そこに飽和攻撃など全く効率の悪い話です。
しかも彼らは、人民の損失を全く厭いません。
100万人死んでもびくともしないと公言する国です。
小さな紛争だから飽和攻撃などあり得ないと考えてそれに備えるという理屈もあるでしょう。

でも其れは単なるきっかけの一つに過ぎないのです。
憎悪は常に拡大再生産されるからです。
時代は変わります。
三島の生きた時代は確かにありました。そして、時代は確かに変わったのです。
勇士や英雄が賞賛される時代ではないし、憂国がもてはやされる時代でもありません。
戦略や戦術すら意味を失っているのです。
日本が戦争をしない国家戦略を世界に宣言したことが今こそ意味を持つ時代が到来したのて゜す。
そのことに誇りをもっで世界に進出して平和の使者の役割れを演ずるのでする
其れが日本使命であり役割であるのです。

台湾に侵攻した中国軍は、軍隊を進駐させる必要もないのです。
ミサイルで国家機能を破壊してしまえばそれで終わりでいいのです。
台湾に領土としての意味も価値もないからです。
国家の意図が表明出来ればそれでいいからです。
日本が敵対すれば、これもミサイルを撃ち込んで終わりです。日本の国家機能が崩壊すれば其れで良いのです。
日本がどんな報復などしても放置するだけです。びくともしないからです。

投稿: かも | 2023年11月27日 (月) 17時45分

石破先生

今晩は!!。
急激に大陸の寒気団が南下を始め、日本列島は時ならぬ真冬のような様相であります。晴れて居ても未明は当地も5~6℃まで下がり、朝方などは寒くて震える程であります。
そのような中、先生に於かれましては補正予算の審議が衆議院を通過し、一安堵の事と拝察いたします。お疲れさまでありました!!。
小生は先生と同郷、鳥取県出身の「国の将来を憂う」者であります。本日も又、この一週間に於いて政治の流れなど気付いた事や拙論を述べさせて頂きたく存知ます。

さて、先週は衆議院の予算委員会の様子をテレビや、テレビ中継の無い時にはパソコン動画などにて拝見致しておりました。
石破先生のお姿は質問者の後ろにいつも見えて居り、岸田総理の答弁に忸怩たる思いからでしょうか?或いは自民党総裁としての答弁の不甲斐なさ、要領を得ない答弁に情けなく思われていた為でしょうか?何とも言えない先生の半泣きのような、べそかきのような表情を何度も見て居りました。
案の定、衆議院本会議に於いて17兆円に及ぶ補正予算は通過しましたが、国民の支持は全くなくその上自民党支持層までが支持をせず、岸田政権は発足以来最低の支持率であります。

流石に、このままでは解散総選挙も出来ずズルズル来年に入るようであります。又その間、与党自民党の各派閥の政治資金パーティーの収支報告書の記載漏れが問題になり、特捜部による調査が入る事や、嘗て安倍政権当時の文科大臣でありました馳浩議員(現石川県知事)の、五輪招致の為に内閣官房機密費を使いIOC委員へ贈賄を行った事などの発言があり、その後「発言を取り消す?」などの訝しい問題が出て居ります。

この様に、元々国民の税金からであります官房機密費を使うなど、与党自民党政権の出鱈目ぶりが、あからさまになって来ております。
この様な状態がいつまでも続けば国民は益々政治不信となり、ひいては民主主義国家としての危機とも云うべき状態となります。
その為、前回も申し上げましたが、秘密会でも良いので「臨時自民党大会を開催され、今後の対策」をしっかり行うべきはないでしょうか?
国民にとって、時の行政府のトップであります総理が国民から信頼が無くなれば、これ程の悲劇はないではありませんか?

次に、先生が冒頭に述べられて居ります北朝鮮による人工衛星用のロケット発射の件であります。
先生が延べられて居りますように、小生も長い間疑問に思って居ました事に、北朝鮮から発射された弾道弾ミサイルでも、人工衛星用ロケット発射でもアメリカの人工衛星より察知すれば、その初速スピードや角度により、落下地点も判別できるはずであります。
その判断によれば、Jアラートの是非なども出来るはずであります。又、我が国の領海であればいざ知らず本土そのものを通過すると予測されれば、何故迎撃態勢を取らないのでしょう??。
アメリカ、韓国とも連絡の精度を更に上げ、北朝鮮へも「我が国日本の領土の上空を通過すれば直ちに迎撃態勢を取り、破壊する」と厳重な警告を行う事が必要かと思われます。
過日の人工衛星ロケットの打ち上げは成功し、軌道にのったと報告されているようであります。いずれにしても、素人でも解るような事の何故対応が遅くなるのでしょう!!??。

次に先生も言及されて居りますように、過日11月25日は三島由紀夫事件の日でありました。現在でも憂国忌として永く語られておりますが、小生は昭和45年当時東京勤務の現職であり、そのニュースを知り、大変衝撃を受けた事を記憶して居ります。
石破先生が紹介されて居りますように、三島由紀夫は「盾の会」の制服を着込み、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地総監部(現防衛省)に行き、バルコニーに於いて鉢巻きを頭に締め、自衛隊員の前で「檄」を飛ばしました。

曰く、『「政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善のみに捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、(我々は)歯噛みをしながら見ていなければならなかった。
法理論的には自衛隊は違憲であることは明白であり、国の根本問題である防衛が、ご都合主義の法的解釈によってごまかされ、軍の名を用いない軍として、日本人の魂の腐敗、道義の頽廃の根本原因をなしているのを見た。
自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終わるであろう。生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。
今こそ我々は生命尊重以上の価値を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。我々の愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまった憲法に体をぶつけて死ぬ奴はいないのか』と。・・(すみません。石破先生の記述コピぺより)
その後、再度総監部に入り趣意書を渡し割腹を遂げ、森田一生に介錯をさせて果てました。

小生は、当時事の善悪、是非はともかくこれ程純粋に我が国日本の将来をを想い、果てた心情を思う時、「何と格好い!」と身震いする程の感動すらおぼえた事でした。
現代の世に三島由紀夫が生きて居れば、どれ程現世相を嘆いた事でありましょう!!。


投稿: 桑本栄太郎 | 2023年11月27日 (月) 19時57分

石破様こんばんは。北朝鮮が人工衛星を手に入れたことは、天気予報レベルならいいですが、敵国の軍事施設や情報を手に入れることも可能となり、厄介なことになりかねません。日本は民間レベルで宇宙旅行などの開発が望まれているようですが、民間のレベルアップは国力増加にもつながるので、政府も積極的に民間を支援していただきたいです。石破様、期待しています。

投稿: hitomugi | 2023年11月27日 (月) 21時47分

こんにちは。
作品面白そうですね。
興味深いです。

平安時期の漫画でイソップ童話みたいな作品がありました。読んで無いですが漫画は時代を移す鏡ですね。

投稿: くま | 2023年11月28日 (火) 06時59分

石破さん
ブログのご更新、有り難うございます。
以下のことは、石破さんには重々ご承知のことと確信しつつも、これを無言で見過ごしては「ならぬことはならぬもの」の戒めに違背することになり‥、僭越ながら一筆言上致します(微笑)。

引用≫この点はずっと指摘し続けているのですが、一向に改められないことが不可解でなりません
⇒そのお気持ちは重々理解しますが、この極東の島国は ≪全ての重職に小人を据え※≫、先人の箴言に背いてきた。
ことは市井の片隅の軽組織から国政を司る重組織に至るまで‥、例えばその領域を国家の最上層である政治の舵取り、その時期を直近の凡そ11年間に限っても ≪8年間は無恥無学な安倍愚猿、最後の2年間は罔く殆く昼行燈≫をトップに戴いてきた。それと併行して、経済産業界のリーダーたちも生温い茹で蛙に入れ替わり、社会にも好い歳の餓鬼が溢れ、世情が混沌として診える。
そんな政治経済社会(または政官財学報各界)に対して、 ≪ずっと指摘し続けているのですが、一向に改められない≫ ことは不可解でもなんでもないと考えます。

※南洲曰く(抄訳)「小人は用便なれど、重職を授くれば必ず邦家を覆す。決して上に据える勿れ」

投稿: 黒山椒無躇 | 2023年11月30日 (木) 13時14分

【ニュースには、心に響くものがないと広がることがない。二つの異なる記事を見て思いますね】

「オスプレイの墜落で行方不明者が発生」もう一つは、「国民民主の前原が離党して新党立ち上げ」

私の関心はオスプレの墜落事故にある。久々に起きた事故であるが人命が奪われていることと、軍用機は信頼がなければ使ってはいけないと思うからだ。このニュースに比べると、離党で何人かの政治家を道連れにして自分が目立ちたいがために、遊んでいるような行動に見えるのは国民を馬鹿にしているようにしか見えない。ふざけるなと云う声が早速、国民民主の幹事長から上がっていた。
私も同感である。前原は離党を繰り返すだけで政治家としての理念も語れない、ただただ落魄れて逝く人ではないか。政党名を見れば、悪ふざけ丸出しだ
「教育無償化を実現する会」学校教育限定なのかどうかもわからない。生涯教育的な意味であれば、多種多様な範囲の広さを考えるだけで無償化が不可能だとわかる。また、少子化が進めば学校教育の場が狭くなっていくことは容易に予測がつく。限りなく費用の低減化に向かうことだろう。だがゼロと呼べるような無償にはならない。これも予想はつく。人件費を無償にすることができるのか? ボランテァで資格を持った教員を確保できるのか? である。その辺りから考えないと教育の無償化は無理だろう。授業にかかる費用の一切を税金でまかうという意味だとすれば、財源の確保とかの話になる。国会議員が五人集まるだけで無償化の話になるわけではない。
国民民主を困らせるため、あるいは党の方針が気に入らないということで、新党を立ち上げて離党理由をごまかす狙いがあったのだ。これでひとが4人付いていくことになったようだが、ただの愚か者の群れではないか。

前原に期待する人がどれぐらいいるのかどうか怪しい。彼にとっても最後の悪あがきのような行動だろう。残念な政治家で終わりそうだ。

投稿: 旗 | 2023年12月 1日 (金) 00時21分

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