本人コメント

2017年9月22日 (金)

党内議論と意義の説明など

 石破 茂 です。
 今回、解散・総選挙になるとすれば、その意義は何か。25日と言われている総裁からの説明を聞いてみなくてはわかりませんが、我が党の候補者、特に期数の若い諸君が有権者からの共感を得られるような説明をして頂きたいと強く願います。
 メディアで散々言い尽くされているような「今なら自民党が勝てる」というのではとても共感が得られるとは思えませんし、そのようなものではないでしょう。「来年は北朝鮮の事態が更に緊迫している」というのも、今解散を断行する理由とは考えにくいように思います。

 医療・介護の充実に加えて、子育てや教育にも消費税を充てるということについても、具体的な説明を必要とするでしょうし、憲法改正の党内議論も尽くされているとは言い難い現状です。
 第9条について、自民党憲法改正草案の説明も、総裁の考えと伝えられる案(第1項・第2項をそのままにして自衛隊の存在のみを第3項に追加するという案)についての説明も、党内で全くないままに国民にこれを問うことなどあり得ませんし、仮にそのようなことになれば党内の民主的政策決定プロセスは崩壊してしまいます。ことは最高法規である憲法の問題であり、就中我が国の独立と平和についての第9条です。都議選終了後直ちに党所属全議員による徹底的な議論をしていれば、今回の選挙で国民に明確な選択肢を提示できたのにと思うと残念でなりません。

 「森友・加計は小さな問題」というような考えも党内にはあるようです。東アジアの現況、国内外の多くの課題と比べればそのような見方は当然可能でしょうが、これは大小の問題ではなく、行政の公平性や信頼性という質の問題であると国民の多くは思っているのではないでしょうか。東京都議会議員選挙で示された有権者の感覚を決して軽視してはなりません。政策と併せて、「自民党は逃げも隠れもしない」という党幹部の発言に象徴される党の姿勢が国民に理解されるように努めることも、与党の一員である我々の責任です。

 なお、衆議院が解散されて衆議院議員が全て居なくなっても参議院は残っており、政府も存続しているのですから「政治空白を避けるべき」との批判は当たりませんが、万が一の際の重大影響事態、存立危機事態に備えて、参議院の緊急集会も含めた態勢整備も怠ってはなりません。

 今週も必要に迫られて何冊かの本を読んだのですが、「国家国民のリアリズム」(三浦瑠麗氏と猪瀬直樹氏の対談・角川新書)と「労働時間革命」(小室淑恵著・毎日新聞出版刊)からは大きな示唆を受けました。ご関心のおありの方は是非ご一読ください。

 週末は本日22日金曜日、杉浦記念財団のまちづくりシンポジウム(午後13時15分・ウィンクあいち・名古屋市)、丸和電子化学とこじまこども園の見学、自民党愛知11区支部の街頭演説会(午後5時・豊田市駅前)、同時局講演会(午後6時・名鉄トヨタホテル)。
 23日土曜日が大阪府堺市市長選挙・大阪府議会議員・堺市議会議員補欠選挙街頭演説会(午前8時~午後2時。堺東駅・三国ヶ丘駅・深井駅・庭代台近隣センター・泉ヶ丘駅・ライフ福泉店前等)、(株)三谷組・(株)ウオタニ資本業務提携記念祝賀会(午後5時・城西館・高知市上町)、自民党高知県連との意見交換会(午後7時半・高知市内)。
 24日日曜日は自民党香川県連三木支部総会で講演(午前11時45分・三木町農村環境改善センター)、自民党香川県連地方政治学校「香川政経塾」で講演(午後1時・リーガホテルゼスト高松)、全国左官技能競技会前夜懇談会(午後5時半・松山全日空ホテル・愛媛県松山市)、という日程です。

 急な解散・総選挙となるのであれば、以前から予定していた日程との調整がかなり大変です。選挙中の各地への移動はなるべく非有効時間帯である夜間・早朝を使うようにしてきたのですが、夜行列車がほとんど廃止になってしまい、日程が相当非効率なものにならざるを得なくなってしまいました。いつものことながら、選挙戦は気力・体力の限界との戦いです。

 場合により、本欄の更新は不定期となりますことをご容赦ください。皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2017年9月15日 (金)

抑止力の向上など

 石破 茂 です。
 本日7時前に北朝鮮がミサイルを発射した際の報道の混乱ぶりはよく理解が出来ません。
 NHKニュースは政府の発表として「ミサイルが午前7時4分頃、日本の領域に侵入し、午前7時6分頃、領域から出て、午前7時16分頃、襟裳岬の東およそ2000キロに落下した」と伝えました。
 「領域」とは領土・領海・領空の総称であるため、高度500キロ以下を飛翔したのかと思っていたら、その後の発表ではこれをはるかに上回る高度であったようで、我が国の国家主権の及ぶ「領域」も「領空」も侵犯はされていないはずです。
 細かいことのようですが、国家主権が侵犯されたか否かでその意味は全く異なるのであり、どうしてこのように基本的なことがあやふやのまま発表がなされたのでしょうか。本日の自民党の会議で政府はその誤りを認めましたが、何故、情報を伝えた防衛省も、受け取った内閣官房も、「領域」ではないことに全く気付かないままに発信してしまったのか。南スーダンの「戦闘」という日報の表現を巡って大混乱に陥ったことに対する反省が活かされていないのではないでしょうか。
 
 政府は午前7時にJアラートを通じて北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野の道県に警報を伝え、当該道県では「北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」というアナウンスが流れたとのことですが、この時点ではすでに着弾地点は把握できているはずです。「着弾はしないが、デブリ(破片)が落ちる可能性がある」ということだったのでしょうか。それはどのような根拠によってその範囲を特定したのでしょうか。
 せっかく警報を発するのであれば、同時に国民にどのような状況であるかも可能な限り正確に伝えなければ、避難すべきか否かの判断がつきません。このようなことを繰り返していると、やがて国民の政府に対する信頼が失われることになるのではないかと強く危惧します。

 西欧諸国が冷戦時代、旧ソ連の核の現実的な脅威をどのように乗り切ったのかを検証し、応用しうる点は早急に整備しなくてはなりません。自国も核を保有した英・仏、自国に米国の核を配備した旧西ドイツ、ニュークリアシェアリング政策を採る現在のドイツ・ベルギー・イタリア・スペインなど。あるいは核シェルターを整備し、避難訓練を常時行ってきた北欧諸国やスイスなど。いずれも核抑止の実効性と国民保護を徹底させたからこそ、ヨーロッパにおいて冷戦に勝利し得たのであり、議論さえ行わない我が国との差は歴然としています。

 党の会議に出てみると、総じて官僚機構のここ最近の状況には極めて憂慮すべきものがありますが、本来優秀であるはずの彼らが問題先送り、その場凌ぎの体質になってしまったとすれば、それは明確な方向性を責任をもって提示しない我々にこそ問題があるはずです。官僚を難詰するのが我々の仕事なのではありません。

 週末は、16日土曜日がJA中央梨選果場訪問(午前9時・倉吉市秋喜)、鳥取ライオンズクラブ認証60周年式典・祝賀会(午前11時半・鳥取市内)、自民党鳥取1区支部東部地区支部長・幹事長会議(午後3時・同)、全管協自民党ちんたい支部鳥取県意見交換会(午後4時半・同)、どんどろけの会総会(午後7時・同)。この日は亡父の命日でもあり、墓参りにも行く予定です。
 17日日曜日は、石橋邑南町長、山中町会議長、州浜県議との意見交換会(午後2時・島根県邑智郡邑南町)、邑南町商工会青年部地方創生特別講演会で講演(午後3時・同)、町・商工会青年部関係者との夕食会(午後5時・同)という日程です。

 9月も半ばとなりました。ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2017年9月 8日 (金)

ニュークリア・シェアリングなど

 石破 茂 です。
 先月29日の北朝鮮によるミサイル発射に続き、さる3日は6回目となる水爆と思われる核実験と続いたため、3日の水月会研修会における講演では核抑止政策の在り方についてお話したのですが、予想外の反響となり、今週はいくつかのテレビに出演し、新聞各紙でも取り上げられることとなりました。
 このテーマについて言及したのは今回が初めてではなく、欧州のニュークリア・シェアリングをはじめとする核戦略については随分と以前から公の場でも論じてきたのですが、その時は全くと言ってよいほどに反応はありませんでした。本来このようなテーマは、平時に冷静な環境の下で論じられるべきなのですが、いつもながら、危機が顕在化してからでなければ議論が具体化しないのは誠に残念なことです。

 中国が最初の核実験を行ったのは1964年10月16日、まさに前回の東京オリンピックの開会中でした。このオリンピックに「中国」として参加したのは中華民国(台湾)であり、当時「中共」と呼称されていた中国は国際的にも広く認知されず、日本との関係は極めて悪かったと記憶していますが、大会の真っ最中に核実験を強行したことに当時の北京政府・毛沢東共産党主席の強烈な意志を感じます。
 「パンツをはかなくても核を保有する」という言葉はあまりにも有名です(正確には、当時の陳毅外相が「ズボンを質に入れてでも核を保有する」と述べたものが、毛沢東の言葉として伝えられているようですが)。
 「同盟は共に戦うものだが、決して運命を共にするものではない」と述べたのはフランスのドゴール大統領ですが、フランスはアメリカの強い反対に遭いながらも核を保有し、インドもソ連からの核の傘の提供を受けることなく独自に核を保有し、現在に至っています。
 「他国の庇護のもとにあることを潔しとせず、民族として自立する」という価値観それ自体は否定できるものではないでしょう。その意味で言えば、金正恩委員長も、北による朝鮮半島の統一を念頭にそのように考え、中国に対しても「貴国と同じ政策を採っているのになぜ我々を非難するのだ」と考えているようにも思われます。

 NPT体制には「核のアパルトヘイト」と呼ばれるように「米・露・英・仏・中5か国だけが核を保有できる」「インドやパキスタンのように『やったもの勝ち』である」「NPTに入っていない国にはそもそも適用がない(イスラエル?)」という様々な不公平さがあります。
 日本がそれでもなおこれに加盟し、強く支持するのは「唯一の被爆国である日本が核を保有すれば核ドミノが引き起こされ、どの国も核を持つ世界は今よりもなお悪い」との考え方に基づくものです。これに加えて日本が核を保有することは、ウランの輸入や使用済み燃料の再処理を可能としている米国やフランス、カナダなどとの2国間協定の破棄をもたらしてエネルギー政策が成り立たなくなりますし、そもそも核実験をする場所など日本のどこにもなく、極めて非現実的と言わざるを得ません。

 「米・露・英・仏・中は特権を有し、インドやパキスタンにも核保有が許されているのに、何故北朝鮮には許されないのか」という問いに正面から答えるのは意外と難しいのではないでしょうか。
 自国の体制を守るために核を保有することは認められないというのは、答えになっているようでなってはいない。「人権を無視し、特異な独裁体制を持つ国の核保有は認められない」という他はないように思われますが、これも「では人権を尊重する民主主義国なら核保有は許されるのか」という問題にすぐ逢着してしまいます。
 だからこそ全面的な核保有禁止なのだということになるのでしょうが、そこに至る道筋は困難極まりないもので、唱えていればいつかは叶うというものではありません。どのように考えてみても「核を使用しても効果はなく所期の目的は達せられない」という拒否的抑止力(ディナイアル・ケーパビリティ)を高める他はないように思われます。
 弾道ミサイルが速度が遅く、姿勢制御も多弾頭化も困難で比較的脆弱な状態にある、ブースト段階(発射直後)での迎撃能力を追求することは一つの解となりうるものであり、急務でしょう。

 「脅威」とは能力と意図の掛け算の積なのであって、意図はともかく、能力を持ち、意思決定が迅速に可能な国は、北朝鮮に限らず我が国周辺に存在しています。意思を軽減するのが外交であり、その重要性は極めて高いものですが、それだけで安全保障は十分なのではありません。
 かつて日本の首相がソ連の中距離核ミサイルSS20を知らず、世界を驚かせたのは40年近くも前のことですが、「持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則に加えて「議論もせず」の四原則を、周辺情勢が激変した今もいまだに堅持することで平和が保たれると信じておられる方の多いことに改めて驚愕しています。いつまでもこんな思考不徹底の言論空間を続けている余裕など今の我が国にはないはずです。

 随分と以前に絶版になっているものと思いますが、「国家安全保障の政治経済学」(吉原恒雄・泰流社・1988年)は何度読み返しても新鮮な刺激を受ける本です。
 北朝鮮と米国については川上高司拓大教授のここ10年間の論考が、北の核政策については「不拡散における誘因の欠如 なぜ北朝鮮は非核化しなかったのか」(渡邊武・防衛研究所紀要2017年3月 ネットで検索可能)、核政策全般については「核神話の返上」(防衛システム研究所編纂・内外出版)が読みやすくて示唆に富みます。

 古典的・空想的な言論と、直接に取材もせず匿名座談会的な傾向の強い排外的な言論に取り囲まれている昨今ですが、異なる様々な立場から批判されることはむしろ良しとすべきなのでしょう。
 私自身、独善的になることのないよう、自重自戒して参ります。

 週末は、9日土曜日に全日本病院学会特別シンポジウム「明日の日本をデザインする」にパネラーとして参加いたします(午後4時・石川県立音楽堂・金沢市)。
 季節の変わり目、皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2017年9月 1日 (金)

羽田孜先生ご逝去など

 石破 茂 です。
 さる8月28日、羽田孜元首相が逝去されました。享年82歳。老衰、というには少し早いような気も致しますが、田中角栄元総理は75歳、竹下登元総理は76歳、橋本龍太郎元総理は68歳、小渕恵三元総理は62歳で逝去されています。政治家、ましてや内閣総理大臣は批判されるのが宿命ですが、総理大臣職は間違いなく日々命を削る激職です。

 羽田孜先生とは昭和58年、私が田中派木曜クラブの職員として初めてこの世界に足を踏み入れた時にお目にかかりました。当時先生は既に当選4回でしたが、入りたての26歳の一職員にしか過ぎない私に対しても気安くお声を掛けて下さり、誰にでも分け隔てなく接しておられたことが強く印象に残っています。
 同年7月の参議院議員選挙の際、自民党たばこ耕作議員連盟の会長として私の地元鳥取県に来援された先生の運転手兼お世話係を二日間務めたのですが、その明るく気さくで飾らないお人柄にすっかり魅了されたものです。当時の田中派の職員や秘書たちの間で最も人気があったのも羽田先生でした。

 昭和61年に当選した後も、派閥は違っても親しくして頂きました(私は渡辺派として当選)。当初小選挙区制に懐疑的であった私が、政治改革の嵐の中でその導入に向けて奔走し、その後自民党を離党して新生党や新進党に参加したのは、間違いなく羽田先生の掲げられた政治改革の理想に強い共感を覚えたからでした。
 そんな私と先生が意見を異にしたのは、村山内閣当時の平成7年、終戦50年の国会決議を巡って新進党内で議論が行われた時のことで、決議の必要性を強く主張される先生と、決議の内容はともかくも、議員や政党によって歴史観は各々異なるが故に国会決議の原則である全会一致が望めず、国会は歴史に判断を下す権能も有していないとする私との間で、議論は平行線を辿りました。
 その後、橋本内閣の下で行われた平成8年の解散総選挙の際、新進党が解散の日に発表した選挙公約は「消費税は21世紀まで3%で据え置く」「集団的自衛権はこれを認めない」というものであり、私が党内で主張していたものとは正反対の公約が、十分な論議もないままに示されたことに愕然として、新進党を離党して無所属で出馬する決意を先生に伝えたところ、強く慰留されました。この時も「党の公約と全く反する立場である者が党の公認候補として出馬すべきではない」という私と、「自民党に代わり得る政党をつくらねばならない」とされる先生とは、意見が交わりませんでした。

 先生と最後にお目にかかったのは、先生が政界を引退され、総理経験者として桐花大綬章を受けられた際の祝賀会の時で、私は自民党の幹事長として先生との思い出を中心に祝辞を述べたのですが、既にお言葉やお体が不自由になっておられた先生はそれをじっと無言で聞いておられました。胸に言いようのない複雑な思いが去来したことを今もよく覚えています。
 先生には自民党に代わる政党を作るという思いが強かったのに対し、私には小選挙区制の在るべき姿に強い拘りがありました。
 今でも明るくて溌剌とした三十年前の先生のお姿が瞼に浮かんでまいります。出来ることなら、一度ゆっくりと来し方行く末をお話したかったのですが、もはやそれも叶わぬこととなりました。
 御霊の安らかならんことを切にお祈り申し上げます。

 8月29日早朝、北朝鮮が日本上空を越えるミサイルを発射しました。厳密に言えば、今回のミサイルは、領空とされる衛星の最低軌道である500キロを超える高度、すなわち領空外を飛翔し、落下した地点も我が国の排他的経済水域や領海ではなかったのですから、我が国の国家主権に対する侵害があったとは評価されません。
今回の発射が国連決議に明白に違反した暴挙であるということと、この事実とは、きちんと分けて論じなければ、議論は混乱していたずらに国民の不安を煽ることにもなりかねません。
 「許されざる暴挙」と非難することももちろん重要ですが、同時に「発射に関する情報は正確に把握しており、ミサイル防衛体制についての今回の対応に全く問題はない」ことも併せて更に強くアピールしていく必要があるものと考えます。
 北朝鮮に対する抑止には、①米国の拡大抑止(核の傘)の信頼性を高めるために平素から政治レベルでの協議を行っておくこと、②イージス・アショアの早期導入を含めてミサイル防衛体制を拡充すること、③シェルターの整備などとともに国民避難の訓練を充実させること、を着実に行っていくしかありません。
 今日は防災の日ですが、国会でも中央官庁でもミサイル飛来に備えた避難訓練は行われていませんし、シェルターの整備も進んでいないことに強い危惧を感じます。これは党内で何度も指摘しているのですが、未だに具体化していません。「そのようなことは国民の不安を煽る」との思いからかと推測しますが、ミサイルの脅威に晒されている国の多くは当然やっていることなのです。

 27日に投開票が行われた茨城県知事選挙は、自民・公明両党が支援した大井川和彦氏が7選を目指した橋本昌氏に勝利しました。公示前3回、公示後に2回茨城県に応援に入った者としては一定の安堵感がありますが、最大の争点は多選の是非だったのであり、民進党が事実上自主投票であったことも併せ考えると、自民党に対する信任が全面的に回復したというものでもないのでしょう。今後とも更に真摯な努力が必要です。

 週末は2日土曜日が、高千穂町長との懇談(午前9時・宮崎県西臼杵郡高千穂町)、高千穂あまてらす鉄道見学・試乗(午前10時半・同)、「高千穂で考える日本と世界」第3回文化講演会で講演(午後1時半・JAゆめゆめプラザ・同)。
 3日日曜日はJA鳥取いなば幹部との懇談、20世紀梨広域選果場挨拶回り(午前8時半・鳥取県八頭町広域選果場)、政策集団水月会夏季研修会(午後5時・ヒルトン小田原リゾート)、という日程です。

 早くももう9月となってしまいました。まだなお残暑が続きます。
 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2017年8月25日 (金)

長島忠美先生ご逝去など

 石破 茂 です。
 去る18日、長島忠美衆議院議員(新潟5区選出・元山古志村村長・元復興副大臣)が急逝されました。享年66、数日前の早朝に議員宿舎の食堂で言葉を交わしたばかりでした。あまりに早い突然のご逝去を悼み、心より御霊の安らかならんことをお祈り申し上げます。
 我々が野にあるとき発生した東日本大震災の際、自民党復興本部の中枢として、山古志村での震災に対応された時の経験を活かして素晴らしい働きをしてくださいました。復興特別委員会で質問に立たれた先生は、菅直人総理に「仮設住宅を建設する時の留意点は何か?」と問いかけ、通り一遍の答えしかしない総理に対して「これから暑くなるまでに仮設住宅のすべてが完成するわけではない。避難所の冷房も今から準備しなくては間に合わない。避難所周辺の生活道路に砂利を敷いては絶対に駄目だ。車椅子のお年寄りにあれほど辛いものはない」と具体的に諄々と説かれた時のお姿が印象に強く残っています。この方が自民党に居られて本当に良かった、と当時政調会長であった私は思ったことでした。越後人らしく、寡黙な中にも実直で、誠実で、行動でその思いを体現された方でした。残念でなりません。

 自民党東京都連の新会長選びを「総裁派閥細田派と非主流派石破派の代理戦争」と報ずる向きも多くありますが、相変わらずそのような政局的見方しか出来ない報道をとても残念に思います。
 都議選における惨敗をどのように総括し、何を改めるべきなのかという視点を欠いてはなりません。単なる面子や好き嫌いや利害にとらわれて都民の利益や党の将来を見失ったとき、今度こそ主権者たる都民の鉄槌が下ることを我々は肝に銘ずるべきだと強く思います。誰が選ばれるにせよ、透明性が高く、多くの人が参加する有意義な議論を経て、正しい選択が行われることを切に願います。

 30年度予算の概算要求時期となり、各省からの要求事項の説明、農林水産や防衛をはじめとする自民党の調査会や部会の幹部会、平場(ひらば)の全体会合などの日程が目白押しなのに加え、本日はこれより茨城県知事選挙に立候補している新人、大井川和彦候補応援の街頭演説のため下妻市、桜川市へ参ります。
 明日は大阪府下6か所、来週も北海道や宮崎県での講演や演説が予定されており、その準備もしなくてはならないため、落ちついて物事を考えたり記したりする時間が取れません。前回に引き続いて言い訳ばかりで恐縮ですが、何卒ご容赦くださいませ。

 26日土曜日は、岡下昌平衆議院議員の勉強会で講演(午前11時・ホテルゴーラリージェンシー堺・大阪府堺市堺区)、鳥取県ファンの集いin関西(午後1時・リーガロイヤルホテル大阪)、自民党大阪府連「なにわ塾」で講演、自民党大阪14区支部街頭演説会(午後5時・羽曳野市古市駅前、午後5時半・柏原市河内国分駅東口、午後6時・柏原駅西ロータリー)、という日程です。

 夏風邪がなかなか治らず、体調不良がずっと続いています。皆様におかれましては、どうかご自愛の上ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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大井川かずひこ候補の応援の様子です。


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2017年8月10日 (木)

お初盆参りなど

 石破 茂 です。

 この週末は、先週末に引き続いて、地元のお初盆のお宅に伺う予定にしております。
 先週末は鳥取県地方も最高気温が38度という酷暑で、夕方になっても少しも涼しくならず、あちこちの夏祭りのはしごはなかなかに辛かったのですが、久方ぶりの地元の方々との語らいは、やはりとても楽しいものでした。SPさんも県警の警備も付かないカジュアルな雰囲気の中で、じっくりと地元の方々のお話を聞ける機会も多く、とても有難く思いました。
 そんな中で、多くの方々が我々自民党の政治姿勢に対してかなりの違和感を抱いておられることも強く感じました。これを等閑視することなく、政治に反映させ、よりよい自民党をつくらねばなりません。「野に遺賢なし」と言いますが、「野に多くの賢あり」なのだと思ったことでした。

 意見がきちんと述べられることはどの組織にとっても大変重要なことなのですが、メディアのあり方にも今、大きな疑問が投げかけられているのだと思います。いわゆる既存権力の側も細心の注意を払わなければならない一方で、メディアの側も誰に何を伝えなければならないかを常に自問して取材し報道してほしいと思わざるを得ません。

 今週触れた本の中で、「軍法会議のない『軍隊』」(霞信彦著・慶應義塾大学出版会)は、この分野では今まであまり纏まった論考がなかっただけに、とても有益なものだと思いました。感情論に流されない記述はとても示唆に富んでいます。「戦争の大問題」(丹羽宇一郎著・東洋経済新報社)も、是非ともお盆の間に読了したく思っております。

 18日の本欄の更新は、当日朝より茨城県知事選挙の応援(午前9時より坂東市内)や、大阪での関西テレビ出演などがありますため、お休みとさせて頂きますが、何卒ご容赦くださいませ。

 11日金曜日(山の日)に「深層ニュース」(午後10時・BS日テレ・収録)、18日金曜日に「みんなのニュース 報道ランナー」(午後4時半・関西テレビ)、19日土曜日に「胸いっぱいサミット2時間スペシャル」(正午・関西テレビ)、20日日曜日に「時事放談」(午前6時・TBS系列・収録)に出演予定です。

 各地で酷暑が続くようです。皆様、お元気でお過ごしくださいませ。


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「深層ニュース」の収録の様子です。


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2017年8月 4日 (金)

内閣人事局制度など

 石破 茂 です。
 内閣改造・党役員人事も終わり、永田町には悲喜こもごもの中にもつかの間の静けさが訪れています。
 今回の人事を巡って新聞各紙が様々な形でその背景や意図を報じていますが、何が真実なのかは知る由もありません。国家国民のための人事であったと思いますし、昨日の会見や総務会での安倍総裁の言葉通り、自民党が政権に復帰した時の原点に立ち返り、国民の期待や厳しい眼に応えられるよう、一層努力しなくてはなりません。

 福田康夫元総理が共同通信のインタビューに応じられ、内閣人事局の運用について「各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸の顔色を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近づいている」「政治家が人事をやってはいけない」「自民党が潰れるときは役所も一緒に潰れる」と厳しく批判しておられます。
 実際のご発言すべてが報じられているわけではないと思いますが、あの冷静沈着・公平公正な福田元総理がここまで言われるのはよほどのことだと思います(福田康夫元総理についてはイシバチャンネルの最新号で私なりの思いを述べています)。

 各省幹部約600人の人事を取り仕切る内閣人事局制度は「縦割り人事の弊害を一掃する」との理由から、自民党が政権復帰した後の安倍内閣で2014年5月にスタートしたものです。
 この構想は福田政権下で当時の渡辺喜美担当大臣が強力に推し進め、各省の大臣室を廻ってその必要性を説いておられたのですが、当時防衛大臣であった私は「そうなると幹部職員は大臣より官邸の方を見て仕事をするようになり、大臣の権限が行き届かなくなるおそれがある。対象となるすべての人を人事局が多方面から公正に評価することも困難で、人事局に気に入られたいばかりに甘言を弄する者も出てくる結果となるのではないか」と難色を示した記憶があります。

 どんな制度も人間がつくる以上完璧なものはありませんが、今回の内閣改造にあわせて、内閣人事局長は政治家ではなく事務の官房副長官が務めることとなりました。改善に向けた第一歩であると思いますが、己の利益を超えて国家のために正論を唱えた者が不当に処遇されることのないよう、また既に退官した者も活躍できるような方策はないのか、さらに改善できるといいと思います。

 週末は、5日土曜日に倉吉打吹まつり、鳥取市鹿野町夏祭り、八頭町観光協会ぷらっとフェスタ、八頭町市場地区納涼祭などの催しに顔を出す他は、例年通り、お初盆を迎えられるお宅を廻る予定にしております。長くお世話になっていながらお通夜にもご葬儀にも伺えなかった方も多く、そのお詫びも兼ねて誠心誠意お参りしたいと思っております。

 今週末の都心は最高気温が30度を下回る比較的しのぎやすい日々でした。齢を重ねたせいか、浦富海岸の民宿に10日あまり泊まって朝から夕方まで海水浴に興じていた子供の頃や、漱石や鴎外の全集をひたすら読んだり、法律サークルの夏合宿で法律論議に明けくれていた学生時代の夏の日々がたまらなく懐かしく思い出されます。

 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2017年7月21日 (金)

水産庁漁業取締船など

 石破 茂 です。
 永田町の耳目は24日に衆議院で、25日に参議院で行われる予算委員会閉会中審査と8月3日にも予想される内閣改造・党役員人事に集中しています。
 閉会中審査では、質問者の後ろには国民が居るとの認識を強く持って、質問をはぐらかしたり、相手の挑発に乗ったり難詰したりすることなく、誠心誠意の対応を期待したいですし、与党質問者は与党の姿勢そのものも問われているということを忘れてはならないでしょう。
 確かにそのような面があるにせよ、報道を「フェイクニュース」、野党の質問を「印象操作」とするあまり、こちらが同じレベルになってしまうことのないよう、心がけたいものです。

 人事については、能力と経験を公正・公平に判断して行う、という当然のことが行われればよいのではないでしょうか。議員それぞれの、党内や委員会、政府内での経験・発言・実績などは相当程度客観的に判断できるものであり、自民党内の当該分野の会議に出席も発言もせず、省庁の所管事項や政策課題も知らず、委員会での発言も全くないような人が仮にいきなり要職に就いてしまえば、国家国民にとっては勿論のこと、本人にとっても大きなマイナスにしかなりません。ポストは国家国民のためにあるのであって、政権や議員のためにあるのではありません。自民党内にはたとえ派手さはなくても、地道にその分野で努力してきた人材が多くいるのであって、是非ともそのような人々に活躍の機会を与えて頂きたいと願っております。

 17日の海の日に、水産庁漁業取締船「東光丸」「白竜丸」に乗船してまいりました。農林水産政務次官、総括政務次官(現在の副大臣相当)、大臣を務めた経験がありながら、実際に乗船したのは初めてでした。海洋の秩序維持と言えば、海上保安庁と海上自衛隊を想起しますが、我が国の広大な排他的経済水域において、漁業取締官や取締船の乗員の方々が果たしている役割やその任務の困難性を知って、自分の不明を大いに恥じたことでした。関係諸官の昼夜を分かたぬ取り組みに心から敬意を表すとともに、法令や態勢の整備に努めなくてはならないと思います。

 都議会議員選挙後しばらく中断していた憲法についての議論が近々再開される運びとなっています。近刊の「ほんとうの憲法 戦後日本憲法学批判」(篠田英朗著・筑摩書房)、「誰も知らない憲法9条」(潮匡人著・新潮新書)は斜め読みした限り、やや難解かつ従来の思考とはかなり乖離がありますが、頑張って読んでみたいと思います。
 その他では「医学の勝利が国を滅ぼす」(里見清一著・新潮新書・再掲)をもう一度読み返したく思っています。

 週末は、22日土曜日が第32回やしろ五輪まつり(午後4時・倉吉市)、やず納涼祭ふれあいコンサート(やずふれあい市場・八頭町宮谷)、若桜鉄道グルメ企画・因幡船岡駅ビール(午後7時・若桜鉄道因幡船岡駅前)、若桜町納涼花火大会(午後7時40分・若桜駅前)。
 23日日曜日は三重県医師会トップセミナー「人口減少と地方創生」で講演(午後2時・津都ホテル・三重県津市大門)、三重県医師会・三重県幹部との意見交換夕食会(午後5時・津市内)、という日程です。

 期数の若い頃は地元での夏祭りの梯子を随分としたものですが、最近はあまりそういう機会が少なくなってしまいました。疑心暗鬼と権謀術数の渦巻く永田町を離れて、懐かしい方々と共に飲み、地元の言葉で語り合うことのできる時間はこの上なく楽しいひとときです。
 若桜町のジビエ料理は日本有数の美味しさだと思うのですが、これもとても楽しみにしています。

 梅雨が明けた都心は、連日酷暑が続いています。私たちが子供の頃は「涼しい午前中に勉強しなさい!」と言われたものですが、今や午前中どころか早朝から暑い夏になってしまいました。
 皆様お元気でお過ごしくださいませ。

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2017年7月14日 (金)

最大の課題など

 石破 茂 です。
 東京都議会議員選挙から2週間近くが経過しましたが、自民党では東京都連においても、党本部においても総括の会合が開かれないままの状態が続いており、党内で意見を述べる機会が全くありません。
 民主党政権が誕生し、我々が野に下って初めての自民党大会でゲストスピーカーの野村克也氏が「負けに不思議の負けなし」という松浦静山の言葉を引用して「試合で負けた時にきちんと総括・反省・改善をしなければ次の試合も必ず負ける。野球も選挙も同じである」と述べられたことが鮮烈に印象に残っているのですが、今回もそうあらねば次回総選挙がかなり厳しい結果となることを強く危惧しています。

 加計・森友問題は国政最大の問題ではありません。河合雅司氏が「未来の年表」の中で指摘しているように、我が国内政最大の課題は人類がいまだ経験したことのない急速な少子化と高齢化社会への対応であり、その財源の確保です。地方創生はその一環なのであって、「成功する里山ビジネス ダウンシフトという選択」(神山典士著・角川新書)からはいくつかの貴重な示唆を受けました。
 
 外交・安全保障分野の最大の課題は激変する安全保障環境の変化に対応し得る法制と能力の整備であり、「武力なき正義は無力であり、正義なき武力は暴力(圧制)である」(パスカル)という言葉を今一度よく噛みしめなくてはなりません。
 北朝鮮のICBM開発の進展が日本に突き付けているのは、米国の拡大抑止(核の傘)の信頼性に与える影響をどのように考えるかという点です。ICBMはSLBMと異なり、冷戦期の米ソでさえ一度も実験したことのない、考えてみればとても不思議な兵器なのですが、十数年前から既に北朝鮮は米軍基地が所在する岩国・佐世保・沖縄を含む西日本を射程に収めたスカッド・ノドンミサイルを相当数保有していたのであり、ICBMではなくても事態はその時から深刻であったはずです。
 その時と現在の相違は「いつ・どこから・どれだけの数を撃たれるかわからなくなった」という点にあり、飽和攻撃への対応も含め、今の機会に明確な解を出す必要があります。「差し掛けられた傘 米国の核抑止力と日本の安全保障」(佐藤行雄元国連大使著・時事通信社)は今までの経緯を詳細に記した好著です。

 最近必要に迫られて学生時代の法律学の教科書を読み返す機会があるのですが、40年以上を経て読み返してみると、新たな気付きがあったり、忘れていたことを思い出したりとなかなか有意義な時間です。
 憲法改正の国民投票について清宮四郎教授は「(国政)選挙と同時の国民投票では、国民が選挙に気を奪われて、憲法改正の意味をよく意識しないで投票を行うおそれがあり、問題の重要性に照らし、憲法改正問題だけに国民の注意を集中させる『特別の国民投票』の方が望ましい」と述べておられますが(憲法Ⅰ新版 法律学全集第3巻 有斐閣)、然りと思います。
 国民投票はあと1年半以内に迫った衆院選と絡めて報道されることも多いのですが、国政選挙と同時に行った場合、有効投票の過半数は得られたが、発議に賛成した勢力は3分の2を大きく割り込んだ、という一種矛盾した奇妙な事態が起こることも可能性としては十分予想されることであり、この点も併せてよく考えなくてはなりません。

 週末は、16日日曜日が「時事放談」出演(午前6時・TBS系列・収録)出演。
 17日海の日は、水産庁漁業取締船「東光丸」「白竜丸」乗船(午前8時半・晴海埠頭)、茨城県知事候補予定者「大井川かずひこ氏と語る会」にて講演(午後5時・高萩市文化会館・茨城県高萩市高萩)、という日程です。

 都心はまるで梅雨が明けたかのような酷暑の日々が続いています。
 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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2017年7月 7日 (金)

議員生活32年目など

 石破 茂 です。
 都議会議員選挙は予想以上の自民党大敗となりました。前回「今回は今までとは全く異なる雰囲気を感じており、結果は開けてみなければわからない」大意そのように記しましたが、まさにその通りでした。
 一言で言えば「自民党は本当に国民の側を見て政治をしているのか」が問われたのだと思います。勿論そうでなくてはなりませんし、そのように努めている議員も大勢居るのですが、どうしてそのように有権者に思われたのかを分析し、改善しなくてはなりません。選挙区の大半が中選挙区の都議選においてこうなのですから、小選挙区の衆議院選挙においてはもっと鮮明に結果が表れます。対抗する政党など出るはずがないと過大に楽観視するのは禁物です。
 安倍総裁は「政権奪還時の原点に回帰して挙党体制で信頼回復に努める」と述べられましたが、「原点」とは自民党が野に下った時の徹底した総括と真摯な反省であったと思います。共に同じ船に乗っている者同士が責任の押し付け合いや犯人捜しなどしている場合でないことは当然ですが、同様に挙党体制というものが一切の意見や批判を許さないことと同義ではないことも当然だと思います。
  
 閣僚の失言や衆議院当選二回生の一部の言動が選挙結果に影響を及ぼしたのも事実ですが、根はもっと深いように感じられました。日々多忙な有権者は、政策の細部まで子細に比較検討する余裕を持ってはいないにせよ、政党の姿勢を敏感に見抜く目は持っています。マスコミの報道にも言いたいことは多くありますが、どんなに苦しく、悔しく、辛くても、民主主義に必要なインフラとして甘受する他はありません。

 憲法第9条改正の議論にしても、事の本質は決して難しいものではないにもかかわらず、「第二項の削除は国民の理解が得られるはずがない」といった硬直的なものの見方しかしない一部の論調には大いに疑問があります。
 「自衛隊は国の独立を守ることを任務とする『軍隊』である」「交戦権は自衛権と一体の主権国家としての権利であり、これを否定して活動することは本来ありえない」という当たり前のことを、どうして国民の理解が得られるはずがないと決めつけるのか。このように物事の本質から目を逸らしてきたことこそが、国民の精神性を蝕んできたように私には思われます。
 政治が国民に語りかける真摯さを放棄し、「どうせわかるはずがない」と勝手に思い込んでしまう姿勢が私は苦手です。国民を信じない政治家がどうして国民から信じてもらえるのか。

 今日から衆議院議員として32年目に入りました。「政治家の唯一の使命は勇気と真心を持って真実を語ることである」という渡辺美智雄先生の教えと、「たとえ聞いてくれる人がいなくとも、私は辻立ちしてでも説得する」という竹下登先生の姿勢に、少しでも近づきたいと思っています。

 週末は、8日土曜日が「ウェークアップ!ぷらす」出演(午前8時・読売テレビ系列・中継)、日本青年会議所近畿地区尼崎フォーラムにて講演・春香クリスティーン氏とのトークセッション(午後1時・尼崎市総合文化センター)、AbemaTV「みのもんたのよるバズ!」出演(午後8時・テレビ朝日スタジオ)。
 9日日曜日は足助町内視察(正午・愛知県豊田市足助町)、ジビエ加工施設「猪鹿工房」視察(午後1時同市新盛町)、古橋懐古館訪問・古橋理事長との懇談(午後2時・同市稲武町)、自民党豊田市支部稲武地区大会にて講演(午後3時・稲武中学校多目的ホール・同市桑原町)、三江弘海豊田市議会議長就任祝賀会で挨拶(午後4時半・ホテル岡田屋・同市武節町)、という日程です。
 
 九州地方などで梅雨末期の豪雨災害が発生しています。現地の皆様のご苦難に思いを致し、心よりお見舞い申し上げますとともに、全力で対応に当たっておられる自衛隊、消防、警察、自治体の各位に敬意を表します。
 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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